Baltic Passion : 井上道義OEK金沢21世紀美術館シリーズmusic@rt vol.5
金沢21世紀美術館で定期的に行われている「井上道義OEK金沢21世紀美術館シリーズmusic@rt」の第5回が行われたので出かけてきました。今回の公演には”Baltic Passion"というタイトルが付けられていましたが,その名のとおり,クレメラータ・バルティカのメンバー3人+OEKメンバー1人という編成でした。”OEK金沢21世紀美術館シリーズ”という名前からすると,ずれてくる感じですが,このところクレメラータ・バルティカのメンバーは,ほとんど毎回のようにOEKの演奏に参加していますので,今回のような企画も面白いと思いました。
今回はそのこともあり,バルト海沿岸の作曲家と北欧のグリーグ(没後100年)の曲が中心に演奏されました。その他,アメリカイのフィリップ・グラスの音楽も演奏されましたが,似た雰囲気の曲でしたので,全く違和感はなく,ちょっとひんやりとした感触を持った音楽を30分ほど楽しむことができました。
今回の公演のもう一つの特色はワインです。チラシの文字もワインレッドでしたが,つい先日発売になったばかりのボージョレ・ヌーボーも館内で販売していました。私は車で来ていたので残念ながら飲めませんでしたが,昼間から,美術館で赤ワインを飲みながら,北欧の音楽を楽しむというのは,なかなか贅沢です。
今回演奏された曲の中では,初めて聞くヴァスクスというラトヴィアの作曲家の作品が大変楽しめました。このシリーズでは”聞きやすい現代音楽”が演奏されることが多いのですが,この曲もいろいろな軋みのある音の後,バーバーのアダージョを思わせるような荘厳が雰囲気になり,大変楽しめる作品でした。
このシリーズも5回目ですが,音楽と美術を組み合わせたようなCDとかDVDのようなものも考えられるような気がします。そういうコラボレーション作品にも期待したいと思います。
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