OEKのCD

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2008/01/08

OEKのニューイヤーコンサート

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Happy_new_year

OEKのニューイヤーコンサートが今日から始まりました。今年は井上道義音楽監督が指揮をされること,ソプラノの森麻季さんが登場されるということで,これまでにない豪華な雰囲気のあるニューイヤーコンサートとなりました。お客さんも大変よく入っていました。

ニューイヤーコンサートといえばワルツです。今年のOEKのニューイヤーもワルツに拘っていました。曲の配列は,ワルツとテンポの緩急差の大きい曲が交互に来るような感じでした。その多彩な選曲は,「さすがミッキー!」という感じでした。いきなり「美しく青きドナウ」で始まったのに驚きましたが(ヤンキースの松井が一番バッターで出てくるような感じ),ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートとは違ったものにするぞ,という宣誓のように思えました。

続く芸術家のカドリーユは数年前にも聞いたことがあります。前回聞いた時はフックト・オン・クラシックのようだと思ったのですが,今回聞きながら,「昔,「演歌チャンチャカチャン」(古い!)という曲があったなぁ」などと思ってしまいました。そういう曲です。こういうセンスは大好きです。

続いて森麻季さんが登場し,ボエームの中のアリア(これは「ムゼッタのワルツ」ということでワルツつながりになっています)と新譜CDに収録されている曲が歌われました。森さんの声は本当に真っすぐに澄んでいるのですが,その中に不思議な艶があります。ボエームの中の役柄で言うと主役のミミに合っていると思いますが,是非,期待したいと思います。

後半最初のブラームスのハンガリー舞曲第6番は,カルロス・クライバーのように振り向きざまに始まりました。この身振りの大きさは井上音楽監督ならではです。次に出てきたワルツは,武満さんの「他人の顔」のワルツでした。これも良い曲ですねぇ。井上さんが振ると,とてもお洒落なワルツに聞こえました。

そして,この日のもう一つの目玉である一柳慧さんの新曲が初演されました。ニューイヤーコンサートで世界初演というのもOEKならではですが,この曲は岩城さんを追悼する意図も込められていました。まず,「交響曲第7番」というタイトルからして,岩城さんが繰り返し繰り返し指揮したベートーヴェンの7番を思い出させてくれます。途中,マリンバなど打楽器が大活躍していたのも岩城さんにちなんでのことかもしれません。

それ以外では,OEKの各パートのソロが目立ちました。特に上石さんのフルートが特殊な奏法を含め大活躍でした。それにしても活力のある曲でした。一柳さんは,日本人作曲者の中でも最年長世代の方ですが,どんどん曲想が若返って来ているのではないか,と思いました。とても楽しめる作品でした。

最後に再度,森さんが登場しました。からたちの花にちなんで,真っ白のドレスに着替えて来られたのが,まず「おぉ」という感じでしたが,その声を聞いてまた「おぉ」となりました。日本の歌曲を定期公演で聞く機会は非常に少ないのですが,森さんの声の魅力と併せて,大変新鮮でした。

プログラムの最後は,春の声でした。ゆったりとしたテンポから,ゆとりのあるコロラトゥーラ・ソプラノを聞かせてくれました。カラヤンは最晩年にウィーン・フィルのニューイヤーコンサートに登場しましたが,その時,キャスリーン・バトルとこの曲を演奏しています。森さんと井上さんの共演を聞きながら,これに劣らない,豪華な演奏だと実感しました。

曲の最後の部分で,森さんのパートが終わった後,曲が終わり切らないのに拍手が巻き起こっていましたが,この拍手も良かったですねぇ。普通,早過ぎる拍手はフライングとして嫌われますが,この拍手は,自然に沸き上がった感じで,会場の雰囲気を盛り上げていました。この日はライブ録音をしていましたが,このフライングの拍手を入れてしまうのも悪くないと思いました(ちなみに1月26日に北陸朝日放送でテレビ放送もされるようです)。

演奏会の最後は,お決まりのラデツキー行進曲でしたが,その前にミッキーならではのアンコールがありました。「昨年はショスタコーヴィチ漬けでした」と語った後,ジャズ組曲の中のポルカが演奏されました。この独特の疾走感は,病みつきになります。是非,OEKとジャズ組曲全曲を演奏して欲しいと思います。

というわけで,音楽監督就任1周年を祝うような井上道義さんらしさに満ちたニューイヤーコンサートとなりました。これから全国ツァーとなりますが,是非お出かけ下さい(曲目は場所によって違うようです)

PS.音楽堂は,新年の飾りに加え,早速,ラ・フォル・ジュルネの”黄色”が目立ち始めていました。

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