一柳慧+寒川晶子 ピアノ・デュオ・コンサート
先日のOEKのニューイヤーコンサートの会場にも来られていた作曲家の一柳慧さんですが,この日は,金沢21世紀美術館の展示室内で行われたデュオ・コンサートに出演されました。現在,金沢21世紀美術館では,「荒野のグラフィズム:粟津潔展」が行われていますが,その関連企画ということで,「原点から民族的感性へ:荒野のグラフィズム:粟津潔展への音楽」と題して,粟津さんの作ったポスターなどが沢山貼られた部屋で行われました。
一柳さんの独奏で,プリペアードピアノのように不思議にくすんだ音が印象的だった,ケージ 「マルセル・デュシャンのための音楽」が演奏された後,お二人のデュオで,シューベルト 「幻想曲」,バッハの「平均律」,アンジェイ・ワイダ「灰とダイヤモンド」のテーマとなったポロネーズなどが演奏されました。残響豊かな密室的空間で映像と音楽が一体になった世界に浸ることができました。
中で印象的だったのは,一柳さんの 「タイム・シークエンス」という曲でした。これは,寒川さんの独奏でしたが,凄い曲でした。ちょっとミニマルミュージック風なのですが,体力勝負という感じで強烈な音が繰り返されます。若い人でないと演奏できない曲と一柳さんは語っていましたが,寒川さんの演奏は本当に見事でした。
演奏会の後,粟津さんの作品の中を通り抜けて帰るというのもとても良い雰囲気でした。21世紀美術館内でのコンサートもすっかり定着してきた感じです。
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