第7回北陸新人登竜門コンサート<ピアノ部門>
4月の花見の時期恒例の北陸新人登竜門コンサートに出かけてきました。今年は第7回で,ピアノ部門でした。今回は,登場した3人のうち2人が中学3年生ということで,例年になく初々しい感じの演奏会となりました。さらに素晴らしかったのはお二人とも非常に完成度の高い演奏を聞かせてくた点です。
ショパンのピアノ協奏曲第1番を弾いた徳永雄紀君は,大変落ち着いたピアノを聞かせてくれました。聞いていてせつなくなるような美しさがあり,若いショパンの作った曲の雰囲気にぴったりでした。3楽章の最初の方で一瞬,「どきり」とする部分があったのですが,OEKのフォローも見事で,その後,平然と最後まで弾ききったのはすごいと思いました(恐らく,気付かなかった人も多かったと思います)。
第2番を演奏した竹田理琴乃さんも大変安定したピアノを聞かせてくれました。特にノクターン風の第2楽章の美しさが絶品でした。第3楽章もコーダの部分での鮮やかな技巧も見事でした。ショパンの2つの協奏曲を中学3年生の男子・女子が弾き分けるというバランスもとても面白く,会場もとても盛り上がっていました。
最初に登場した,河合美知さんによるショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番も大変面白い演奏でした。この登竜門コンサートで取り上げられるのは初めての曲だと思いますが,井上道義音楽監督の好みの作曲家ということで,藤井さんのトランペット(これはほとんど独奏者です)を含め,OEKの演奏も大変生き生きしたものでした。河井さんのピアノは,非常にチャレンジングな雰囲気のあるピアノでした。井上道義さんも演奏後,大きな拍手をしていました。
というわけで,例年以上に盛り上がった登竜門コンサートとなりました。
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