ゲルバーのベートーヴェン4大ソナタ
今年の5月前半,あれだけ沢山ベートーヴェンを聞いておきながら,「また,ベートーヴェン?」と言われそうですが,今日は,ピアノの巨匠,ブルーノ・レオナルド・ゲルバーさんによる「オール・ベートーヴェン」のリサイタルを聞いてきました。この方が金沢に来るとなると行かないわけには行きません。
演奏の方はまさに「ゲルバーのベートーヴェン」でした。常に余裕たっぷり。要所で聞かせる重みのある音。たっぷりとした歌。輝きに満ちた壮麗さがあると思えば,透明感のある響きに浸らせてくれる...と巨匠の芸を堪能させてくれました。ちょっとしたミスタッチがあったり,崩しすぎかな?と感じる部分もあったのですが,どの曲もゲルバーさんのオーラに包まれており,非常に聞き応えのある演奏となっていました。
いわゆる「4大ソナタ」が演奏されたのですが,その中では金沢で演奏される機会の少ない「ワルトシュタイン」が
特に印象的でした。冒頭の8分音符を聞くだけで,「ベートーヴェンだ」と思わせてくれる曲です。3楽章の最初の静かな入り方は鳥肌が立つ感じでした。
実は,この演奏会は,定期会員割引でチケットを購入したので,ラ・フォル・ジュルネ2回分よりも安い価格で聞いてしまいました。そういう意味では,「ラ・フォル・ジュルネ」のアンコール公演のような,雰囲気のある,大満足の演奏会でした。
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