いしかわミュージックアカデミー2008開幕
夏休み恒例のいしかわミュージックアカデミー(IMA)が開幕しました。今年からIMAのコンサートの構成が変更になったようで,IMAフェスティバルコンサートと題して,1週間ほどの間に4つのコンサートが行われます(その他,IMA学生オーケストラなどによるコンサートも行われます)。今日は,そのオープニングコンサートである神尾真由子ヴァイオリン・リサイタルに出かけてきました。
神尾さんは,IMAの”卒業生”で,昨年のチャイコフスキー・コンクールで優勝し,一気に注目を集めた若手ヴァイオリニストです。今回演奏されたプログラムは,モーツァルト,プーランク,チャイコフスキー,ショーソン,ワックスマンということで,神尾さんのヴァイオリンを多面的に味わうのにぴったりの内容でした。
どの曲も意志の強さを感じさせる演奏で,自信に満ちていました。特にヴィブラートがしっかり掛かった高音が魅力的でした。咽ぶような情感の豊かさがあるのですが,甘さはなく,ぎゅっと引き締まっています。カルメン幻想曲の最後の部分では,ものすごく速い右手の動きを見せてくれましたが,ヴァイオリンの世紀の巨匠のハイフェッツを思わせるような迫力のある演奏だったと思います(ハイフェッツを実演で聞いたことはないので想像ですが)。
今年のIMAのコンサートは,若手ヴァイオリニストが次々登場しますので,弦楽器の愛好者にとっては目の離せない1週間になりそうです。それと24日に行われる「ライジング・スターコンサート」(500円!)にも注目です。既にキャリアを持った演奏者の演奏を聞くのも楽しみですが,自分の耳で新しいスターを探すのはもっとスリリングなここだと思います。というわけで,私の方もできるだけ多くのコンサートを聞きにいきたいと思います。
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