OEKのCD

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2009/01/07

ニューイヤーコンサート2009

OEKのニューイヤーコンサートに出かけてきました。ここ数年は,「新春といえばワルツ」という感じのプログラムが続いていたのですが,今年はラ・フォル・ジュルネ金沢(LFJK)2008の総括のようなオール・ベートーヴェン・プログラムとなりました。考えてみると,2008年以降,井上道義さん指揮のベートーヴェンの交響曲を大変沢山聞いており,今回の第7番でほぼ「全集」を聞いてしまったような感じです(第8番だけ聞いていないと思います。あと,「田園」はキタエンコさん指揮でした)。まさに,「熱狂の日」ならぬ「熱狂の一年」だったともいえます。

お客さんも大変沢山入っており,LFJKを思い出させる「ステージ席」も登場していました(考えてみると,ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでお馴染みの楽友協会ホールもこのようなイメージですね)。演奏された曲もLFJKと同じ「皇帝」というのも何かの因縁かもしれません。これだけお客さんが入ったのは,井上音楽監督の魅力に加え,注目のピアニスト,アリス=紗良・オットさんの力も大きかったと思います。

アリスさんとOEKは,過去,ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を共演していますが(この時は大阪センチュリー交響楽団との合同公演でした),定期公演に登場するのは今回が初めてです。今回は金沢での定期を皮切りOEKと全国ツァーを行います。ドイツ・グラモフォンから発売されたばかりのリストの超絶技巧練習曲集のCD発売とピタリとタイミングが合っていた点でも話題性たっぷりでした。

演奏の方は,NHKの全国放送のカメラが入っていたこともあるのか(3月29日(日)の教育テレビ「オーケストラの森」で放送されるとのことです),やや緊張気味で,本調子ではなかった気がしますが,初々しさと明るさのある「皇帝」を聞かせてくれました。アンコールで演奏された「ラ・カンパネラ」は,アリスさんの名刺がわりのようなお得意の曲で,自信たっぷりの演奏でした。

後半のベートーヴェンの第7番は,OEKの十八番ですが,井上さんらしい演奏だったと思います。最初に演奏されたエグモント序曲の時もそうだったのですが,冒頭の最初の音が,コントラバスの方からグッと盛り上がるように聞こえてくるのがまず迫力たっぷりです。基本的に早めのテンポで,少し古楽奏法を思わせるような,キビキビとした音楽が続きました。楽章を追うにつれてスピード感を増していく感じで,最終楽章は,まさに最終コーナーを疾走するサラブレッドという感じでした。「騎手」の井上さんの指揮ぶりもそのとおりで,コーダの直前までは平然と滑らかに棒を振っていたのが,最後の最後の部分になると,突如,鞭を入れるかのように大きな動作になり,一気に興奮を高めていました。見事に計算された,格好良い演奏だったと思います。

アンコールは,昨年話題を集めた「あ」の付くあの曲でした。今回のツァーでもアンコール・ピースとして使われると思いますが,お客さんは大喜びすることでしょう。寒い時期に,これから長いツァーになりますが,成功をお祈りしたいと思います。

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コメント

ごめんください。(゚ー゚; 私も楽しみにしていたニューイヤーコンサートに行ってきました。
聴衆の多さにびっくりしました。w(゚o゚)w
開演前の一部楽団員さんによるウィンナワルツの演奏は、本当にありがとうございました。
ピカイチの演奏で、ニューイヤーの雰囲気をいやがおうにも盛り上げていました。本演奏を控えてのサービスに、敬服いたしました。

勝手に身内のように感じているアリス=紗良・オットさんの出演でしたのに、
今回はサイン会にも出ずお話しする機会も無かったので、ここに書かせていただきます。

「いつも周到な準備を欠かさないので演奏本番に緊張したことはない、むしろ本番でこそ自分は成長できるのでいつも楽しんでいる」という趣旨のことを、かつてインタビューに答えておられたアリスさんですが、今日はしきりにハンカチで掌をぬぐっておられる様子が私には気になりました。そのせいか今回は私の期待する「神がかり的な音楽境地」に浸るまでには至りませんでした。
それでも第2、3楽章での、弱冠20歳の女性が、オーケストラと堂々と渉り合い、またリードする演奏ぶりに、ほんとうに感嘆しました。
アリスさんおっしゃるように、これからの日本ツアーでの舞台経験の繰り返しによって、更にさらに演奏が深まり、成長されていくであろうと期待します。また、そのような事情にもかかわらず、NHKがこの石川県立音楽堂での初回の演奏を収録しようと企画されたことに対し、敬意と感謝の気持ちを申し上げたいと思います。

明快なエグモント序曲もよかったですし、スピード感溢れた交響曲第7番も、現在の私にとってベートーベンの交響曲中最も好きな曲でもあり、とても充実したコンサートでした。
今日のような賑わいは、恐らく岩城宏之前音楽監督がかつて夢に描かれていた通りではなかろうか、と感慨深いことでした。

 おめでとうございます。本年も音楽を楽しみましょう。
 さて、ベートーヴェンのみという、異色のニューイヤーだったせいか、会場は例年のような華やかさより、演じ手、聴き手共々が、音楽に没頭するような緊張感が勝っていました。
 井上氏のコメントにもあったように、現在の世情も反映しているのかもしれませんね。
 そんな中で、華やかさを添えたのは、紗良・オットさんの演奏でした。登場の際の明るいドレス姿には、、すっかり感動しました(?)
 演奏は、皆さんもご指摘どおり、細かい点でミスが目立ってはいました。ベストではなかったのでしょうが、私は、懸命に彼女だけのベートーヴェンを追求した結果だと思っています。(譜読みが違うのか、はたまた楽譜が異なるのか?というほど、細部までこだわっていましたね)
 確かに未完成だったのですが、果敢にチャレンジするベートーヴェンだったと評価しています。これからの長いツアーの中で、きっと完成していくのでしょうか。もう一度、ツアー最後の演奏を聴きたいものです。
 後半の7番は、終始、井上氏の7番であって、演奏が進むほどに、この作品を舞踏に例えた、有名な喩えが彷彿としてくるような、激しい演奏でした。
 コンミスのアヴィーさんも、いつもになく激しい動きで応えていました。楽員の皆さんも、かなり燃えていたのではないでしょうか。
 しかし、私としては、「あ」のつくアンコールが、一番好かったですね(笑)緊張した演奏会の雰囲気を、最後に解きほぐすような効果もありました。
 今回はトロンボーン(チューバ)を欠いたヴァージョンだったので、やや古典風な響きがしました。
 

covariantさん,めの・もっそ さん
あけましておめでとうございます。
#昨年末にお寄せいただいたメッセージに返事を書けず失礼しました。

やっぱり大勢のお客さんが入った音楽堂というのは良いですね。OEKはベートーヴェンの第7番を何回も演奏しているのですが,そのたびに良い曲だと思わせてくれるのは,さすが,OEK,さすがベートーヴェンです。

#6月の金聖響さん指揮の定期でも7番が演奏されますね。

アリスさんは,まだ20歳ということで,「皇帝」をまだ何回も演奏されていないと思うのですが,ご自身も語っているとおり,ツァーを重ねるうちに全然違った演奏になってくるような気がします。

何よりも素晴らしいのは,聞き手を集中させる魅力が全身から出ており,「応援したい」という空気を持っている点です。この辺がスター性だと思います。これからも是非金沢を第二の故郷のようにして活躍して欲しいと思います。

「あ」の曲ですが,アビゲイル・ヤングさんを中心としたヴァイオリンの音が本当に美しかったですね。井上さんも本当に良い曲と巡りあったものですね。

3月29日のNHKの番組でこの曲も放送されるのかどうか気になるところです。

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