OEK版ぺらぺら「オペラ」大成功!
今回のOEKファンタジー公演は,オペラと上方落語のコラボレーションという企画でしたが,大成功だったと思います。前半は,落語版「オペラ入門」,後半は落語版「フィガロの結婚」ということで,ナビゲーター役の笑福亭松喬さんが大活躍されていました。
特に,後半の「フィガロの結婚」がお見事でした。松喬さんが,関西弁で落語風にストーリーを説明すると,ステージ奥の舞台で,大阪音楽大学大学院オペラ研究室の歌手の皆さんが,マイムをするように演技をします。そのタイミングがぴったりで,関西弁の吹き替えが付いた洋画を見るようなミスマッチの面白さがありました。歌を歌っているときの字幕も非常にこなれた関西弁になっており,見事に「上方落語風オペラ」として完成されていると感じました。複雑なストーリーをカットしていたこともあり,非常に分かりやすい「フィガロ」になっていました。
松喬さんは,金沢ではそれほど知られていない方ですが,大変実力のある方だと思いました。今度は是非,邦楽ホールで本物の上方落語をやってほしいと思います。
それにしても,フィガロのセリフが「行きなはれ,ケルちゃん」になり,伯爵が「堪忍してくれ」と言うと伯爵夫人が「まぁええわ」と答えたり,うまく関西弁にはまるものだと感心しました。終演後のカーテンコールも,実際のオペラとほぼ同じ形で,60分のオペラにも関わらず,しっかりと総合的なエンターテインメントを楽しんだという実感が残りました。
というわけで,是非,続編にも期待したいと思います。
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