OEKのCD

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ

« ピヒラーさんの「メタモルフォーゼン講座」 | トップページ | 今月の雑誌から »

2009/06/26

今日は本番,メタモルフォーゼン

昨日の「講座」に続いて,今日はピヒラーさん指揮の定期公演を聞いてきました。前半は管楽器中心,後半は弦楽器だけ,という独特の構成で,室内楽公演とオーケストラ公演の折衷のような内容でした。この独特の構成が大変楽しめました。近年,井上道義さんは,OEKの活動について「一人一人の奏者のやりがいが大きいオーケストラ」といったことを語られていますが,その言葉を反映したような演奏会だったと思います。

最後に演奏された「メタモルフォーゼン」ですが,昨日にも増して素晴らしい演奏でした。昨日の「講座」で聞いたモチーフの数々が,しっかり甦り,生き生きと変容し,最後は怒りから諦めへと推移していくような深くドラマティックな音楽でした。演奏後,長い間があって拍手が起こりましたが,その後,コンサート・ミストレスのアビゲイル・ヤングさんとピヒラーさんとがしっかり抱き合っていた姿が大変印象的でした。ヤングさんはいつもは,とてもにこやかなのですが,今日は,すっかりエネルギーを使い切って「呆然」といった感じでした。それがまた感動的でした。

前半の2曲もお見事でした。特にラトヴァン・ヴラトコヴィチさんの登場したシュトラウスのホルン協奏曲第1番がすごい演奏でした。冒頭から,「よくまぁこれだけ気持ちよく吹けるなぁ」と思わせる気持ち良い吹きっぷりでした。神経質な感じが全然なく,それでいて粗がなく,安心して身をまかせられる,絵に描いたようにホルンらしいホルンの演奏だったと思います。

最初に演奏された,モーツァルトの管楽器だけによるセレナードも良かったです。管楽器だけのアンサンブルということで,ほとんど室内楽なのですが,ピヒラーさんの指揮が加わることで,さらにメリハリがしっかりついていたと思います。短調の作品にも関わらず,大変軽やかで,聞いているうちに,何となく頭の血のめぐりがよくなりそうな気がしました。

今回の公演もCD録音を行っていましたが,名演の連続でした。もう一つ,今回,関心したのは,お客さんの拍手です。ヴラトコヴィチさんの演奏後の盛大さ,メタモルフォーゼンの後の重さ,管楽セレナードの後の暖かさ...曲のムードにぴったりの拍手だったと思います。今年の「ラ・フォル・ジュルネ金沢」関連で,井上道義さんが,金沢の聴衆の良さを褒めている記事を読んだことがありますが,OEKの歴史とともに着実に成熟して来ている気がします。

というわけで大満足の公演でした。

« ピヒラーさんの「メタモルフォーゼン講座」 | トップページ | 今月の雑誌から »

コメント

 私、仕事柄、人の感情の変容について興味をもっているのですが、昨晩は、改めて、演奏者やお客さんの感情というものに気づかされた演奏会でした。

 メタモルフォーゼンが終わった後、ピヒラーさんも、OEKメンバーも、全てを出し切った表情でしたね。聴き手の多くも、非常に「意味深いもの」を聴いてしまった、というような気分を持たれたのではないでしょうか。

 私、あの後には何も聴きたくないと思いました。(実際、アンコールは行われませんでした)
 
 終演がこれだけ重く静かな感動につつまれた定期は、ちょっと記憶がありません。退出する際、お客さんの会話も、普段より弾んでいませんでした。

 思えば、2曲目でヴラトコビッチさんの朗々としたホルンの音に、ホール全体が幸福感につつまれていたのに、後半の空気の変わりようは・・・音楽が人の感情に深く作用する力について、あらためて考えさせらました。

すばらしい定期でしたね。R・シュトラウスはロマン派の天才ですね。ホルンコンチェルト1番ではヴラトコヴィチさんの演奏が大変すばらしかったですね。実は私は2番のほうを、24日に都響の定期で聴いてきました。こちらのほうもフルオーケストラをバックに主席ホルン奏者、西條さんの演奏が冴え渡り、大変すばらしい演奏でした。
そしてメタモルフォーゼン、第二次世界大戦で連合軍に破壊されつくしたドイツ、まさにこの世の地獄の中で生まれた曲ですね。OEKの皆さんは演奏されないときも深刻な表情でしたね。演奏後アビゲイルさんが、感極まっておられました。恐らくこの曲の本当の意味は、日本人では理解できないのではないかと思いました。まさにR・シュトラウス81歳の最晩年の大作ですね。

しかしR・シュトラウスはこのあと、実に84歳のとき、亡くなる1年前にこの世のものとは思えぬ、大変美しい曲を残しておられますね。
「四つの最後の歌」です。講座のときもフロリアン・リイムさんが紹介しておられました。よく無人島へ持って行きたい曲が話題になりますが、この曲も私としては持って行きたい曲です。現在CDを3枚保有しており、いつもよく聴いています。美しい、本当に美しい曲ですね。特に第3曲、第4曲が好きです。
それにしてもR・シュトラウスは、80歳を過ぎてもこのようなすばらしい曲を作曲できる、ほとばしるような情熱にあふれておられたのかと思うと、まさに天才だったのでしょう。
ちなみにあの有名な「ツァラツストラはこう語った」は4月の都響の定期で聴きました。序奏部のあの旋律、まさにニーチェの「超人思想」を見事に具現化した旋律ですね。

話は変わりますが、9月からの新シリーズは凄いですね。「ミサ曲ロ短調」ではあのマタイ、ヨハネの感動が思い出されますね。3大宗教音楽の締めでしょうか、おおいに期待したいですね。それからLFJKの感動よ再びということで、モーツァルトの「レクイエム」も期待したいですね。
そしてなんといっても楽しみなのがマーラーの交響曲3番ですね。新日本フィルとの合同演奏会ですが、マエストロ井上の「俺は本当はこれがやりたかったんだ。」という声が聞こえてきそうですね。
マエストロ井上と新日本フィルといえば、マーラーチクルスをやってのけており、CDの評価が大変高いですね。尚、マーラーの交響曲3番は来年3月の都響の定期でも演奏されます。2回も聴けることになり本当に楽しみです。

また話が変わりますが、新日本フィルといえば第1Vnに大変すばらしい、若きイケメン演奏家で、竹中勇人さんがおられますね。「おや、竹中?」、そうですOEKの第2Vnの美しき女性、今、ウィーンへ留学なさっておられるあの方のおにいさんのようですね。
ひょっとしたらマーラーでは2人の演奏が聴けるかもしれませんね。

私のほうは週明けから再び上京し、7月上旬は東京にいます。1日にはミューザでマーラーの交響曲8番を聴きに行きます。これはミューザの開館5周年記念として演奏されるもので、今までこのような祝祭的な演奏会は「第九」だったわけですが、東京方面では大ホールの特徴を生かして、このマーラーの交響曲8番が演奏されることが、増えているようですね。この曲、とにかく凄いです。。
オーケストラ、合唱団他合わせて1000人とまでいかなくても、800名を超える演奏になるはずです。
終わったあとは恐らく、しばらく席を動けないと思います。マーラーも大変な曲を作曲したものです。

以上、いつも長文、駄文になってしまい申し訳ありません。OEKの新シリーズは大変楽しみですね。
おおいに期待したいと思っています。

ときどきOEKの演奏会に行かせていただいています。
今回は、シュトラウスのホルン協奏曲第1番を楽しみにしていました。ヴラトコヴィチさんの演奏やCDは今まで聴いたことがありませんでしたが、最初の旋律が響き渡った瞬間、思わず心の中で「すげーっ」と叫んでしまいました。高校生のころNHKホールでチェリビダッケ指揮ロンドン交響楽団のムソルグスキーの展覧会の絵を聴いたのですが、そのときトロンボーンのデニス・ウィックさんがユーフォニウムのソロを吹いたのを聴いて感動しました。今回ヴラトコヴィチさんのホルンを聴いてそのときと同様の感動がわきあがりました。本当にすばらしかったです。
そして後半のメタモルフォーゼンですが、知らない曲で、ホルン協奏曲を聴くのが目的だったので、正直あまり期待していなかったのですが、開演前の説明を聞いていたこともあり、途中からメンバーのみなさんの熱演に引き込まれました。すばらしかったと思います。
今回の演奏会、本当に聴けてよかったと思います。
ありがとうございました。

めの・もっそさん,白山人さん,YHR-663さん
メッセージをありがとうございます。今週はあれこれ忙しく,レスポンスが遅くなっていまいました。今回の定期は,一見渋い内容でしたが,とてもOEKらしい公演だったと言えそうですね。

実は,私の方も土日は仕事の関係で東京に出張です。白山人さんのように演奏会に行ってみたかったのですが,今回は難しそうです。OEKの室内楽を浜離宮で一度聞いてみたかったのですが...

新シーズンの定期公演では,やはりマーラーの交響曲第3番が楽しみです。マーラーの交響曲では,私もマーラーの交響曲第8番というのを一度聞いてみたいのですが,音楽堂だとちょっと狭いかもしれないですね。いっそ,金沢城公園など野外でやるというのはどうでしょうか?

その前に,トゥーランドット公演も大変楽しみです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/152606/45461229

この記事へのトラックバック一覧です: 今日は本番,メタモルフォーゼン:

« ピヒラーさんの「メタモルフォーゼン講座」 | トップページ | 今月の雑誌から »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック