もっとカンタービレスペシャル:安永徹 室内楽の真髄
今日は「もっとカンタービレスペシャル:安永徹 室内楽の真髄」を聞いてきました。安永さんと奥様の市野さんは先日の定期公演に出演されたばかりですが,2年前の共演の時同様,室内楽公演にも出演されました。このパターンは,OEKらしくてとても良いですね。
この日の演奏ですが,「さすが安永さん!」と思いました。後半に演奏されたブラームスのピアノ五重奏曲は,安永さんの音が入ると一気に曲の柄が大きくなり,それがどんどんOEKメンバーにも波及していくような感じがしました。後半の楽章は非常に熱気があったのですが,安永さん自身は常に平然としているのが凄いところです。静かな自信に満ちた音楽の中から秘めた情熱が立ち上がってくるような演奏で,大変聞き応えがありました。市野さんのピアノとのバランスもぴったりでした。
それ以外の曲も大変楽しめました。定期公演では弦楽合奏版で演奏されたプッチーニの「菊」は,今回は弦楽五重奏で演奏されました。全く違った雰囲気に聞こえ,面白い聞き比べができました。ミヒャエル・ハイドンのディヴェルティメントという非常に珍しい曲やロジェ・ブトリーさんの木管三重奏など,管楽器メンバーの活躍する曲も演奏され,室内楽公演ながら,オーケストラを聞いたような色彩感も感じることができました。
この日の公演には,「室内楽の真髄」というサブタイトルが付いていましたが,「そのとおり」と思った「スペシャル」公演でした。
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