春日朋子オルガンリサイタル
今晩は,音楽堂で行われた春日朋子オルガンリサイタルを聞いてきました。久しぶりに,オルガンのリサイタルを聞いたのですが,「夜のオルガン」というのは,視覚的に見ても良い雰囲気がありますね。
今回演奏された曲は,オルガン音楽の歴史をたどるように,ブクステフーデからフォーレまで10曲ほどの曲が演奏されました。一晩でいろいろな様式の曲を楽しむことができ,ベスト・アルバムを聞くような趣きがありました。派手目の曲では,何と言っても最後に演奏されたヴィドールのオルガン交響曲のトッカータが面白かったのですが,バッハの「バビロンの流れのほとりに」など,「可愛らしい」系の曲も良い味がありました。
それと,途中で賛助出演した,合唱団La Musicaとの共演のステージも見事でした。La Musicaの皆さんの力みのない,清潔感のある歌とオルガンの音の相性はぴったりで,耳にしっくり来る音楽を楽しむことができました。特に,フォーレのラシーヌの雅歌は,有名なレクイエムを思わせる魅力的な曲でした。この演奏を聞きながら,春日さんとLa Mucsicaさんのコンビで,フォーレのレクイエムを聞いてみたくなりました。
この日は,お客さんの数はそれほど多くはなかったのですが,そのこともあり,ゆったりと座ることができました。気分的にも大変リラックスして楽しむことのできた演奏会でした。3階席は500円という価格設定でしたが,これからも,仕事の後に聞くのにぴったりの夜のオルガン・リサイタルには期待したいと思います。
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