石川フィルの「我が祖国」
現在,2009ビエンナーレいしかわ秋の芸術祭として,石川県内の芸術・文化関係の団体によるイベントが毎週のように行われています。この日は,石川フィルハーモニー交響楽団によるスメタナの「わが祖国」全曲の演奏会が行われたので出かけてきました。
「我が祖国」の全曲を生で聞くのは,初めてのことですが,こうやって聞くと(「モルダウ」に絡めて言うと),文字通り壮大な大河ドラマといった雰囲気がありました。この日は,ステージの両サイドに字幕スーパーを表示し,曲のストーリーと主要なモチーフを説明していましたが,これが非常に面白かったです。これまで馴染みの少なかった「シャールカ」など,女性兵士軍団が男たちに復讐するお話ということで,特にドラマティクでした。後半の第5曲などは,執拗に同じモチーフが出てきて,異様に重苦しいのですが,その部分があるからこそ第6曲のエンディングの開放感につながるのだな,と実感できました。
石川フィルは,6曲中,前半の3曲を春の定期公演で演奏していたのですが,今回の演奏はさらにこなれた演奏になっていたと思います。各曲のクライマックスの部分での力強く,輝かしい響きが圧巻でした。それと,やはり金沢市文化ホールよりは,音楽堂の響きの方が音楽的だな,と実感できました。
石川フィルには,これからも大曲に挑戦していって欲しいと思います。
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