OEKのCD

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2009/10/26

ブルー・アイランド氏のペールギュント

今年の10月のOEKの定期公演ですが,フィルハーモニー,マイスター,ファンタジーの3種類が行われました。その分,11月は少ないのですが,相変わらずバラエティに富んだプログラムの連続です。今回のファンタジー公演ですが,おなじみの青島広志さんが登場しました。

今回は,青島さんがグリーグの「ペールギュント」を再構成し,世界各地の声楽曲・オペラアリアを散りばめた「音楽冒険劇」としたというものです。青島さんは,トークと指揮とピアノを担当し,テノール1名+ソプラノ2名の歌手が,ペール・ギュントに出て来る人物たちを演じるというものでした。次から次にいろいろな曲が飛び出してくる贅沢さがあり,2幕からなるオペラを見るような気分もありました。青島さんのトークはいつもどおりのスピード感とウィットに満ちたもので,全くお客さんを飽きさせることがありませでした。「演奏者のみなさんには大きな拍手を送りましょう」といったマナー教育(?)も含め,青島節全開でした。

今回登場した歌手の皆さんは,赤星啓子(ソプラノ)さん,江口二美(ソプラノ)さん,小野勉(テノール)さんの3人でしたが,所々で「カルメン」「蝶々夫人」「リゴレット」など,本格的なオペラアリアの数々も楽しませてくれました。各種のダンスをしながらの歌唱ということで,大変ハードだったと思いますが,青島さん同様のサービス精神いっぱいのステージを見せてくれました。

今回歌われた曲の中に「学生王子」「メリーウィドウ」などのオペレッタの中の曲も含まれていたのですが,一度,青島さんを中心としたこのメンバーで,オペレッタを(ハイライト版でも良いので)上演したらぴったりなのではないかと思いました。今後のファンタジー公演で期待したいと思います。

今回の公演で違和感を感じたのは,客層のターゲットが絞れていなかった点です。会場には子供連れのお客さんは(私が見た感じでは)ほとんどいなかったのですが,「みなさん一緒に「となりのトトロ」の中の「さんぽ」を歌いましょう」という,どう見ても子ども向けコーナーが出てきました。さすがに気恥ずかしい感じがしました。”振りをつけながら歌う”というのは,「世界でいちばん受けたい授業」などに出てきそうな雰囲気でしたが,平日の夜の公演として聞くには,違和感を感じました。

それと,青島さんの「ペールギュント」というのは,実は2回目です。前回とは全然別物だったのですが,公演のタイトルだけを見ると「またか?」と思った人もいたかもしれません。というわけで,非常に楽しい公演ではあったのですが,もう一工夫欲しかったというのが正直なところでした。

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