OEKのCD

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2009年12月

2009/12/31

よいお年をお迎えください

OEKの演奏会は,例年通り,本日大晦日から新年にかけて行われる「カウントダウン・コンサート」で締めくくられます。今回は,西本智実さんと山田和樹さんという2人の指揮者が登場することもあり,例年以上に華やかなコンサートになりそうです。

今年を振り返ってみると,全国的に景気が悪い中,ラ・フォル・ジュルネ金沢が2年続けて成功したことがいちばん印象に残っています。金沢については,「歴史都市」や「ユネスコクラフト創造都市」に認定されるなど,どんどんと都市の格のようなものがアップしているような気がします。ラ・フォル・ジュルネは,それに見合うだけの大きなイベントですので,「金沢スタイル」を確立し,さらにしっかりと定着させていって欲しいと思います。

先日,映画「のだめカンタービレ最終楽章前編」を見たのですが,その中で,落ち目のオーケストラのコンサートマスターが自分のオーケストラについて「私は,ただ聴衆に愛されるオーケストラにしたいだけだ」というようなことを言っていたのが印象的でした。ラ・フォル・ジュルネの様子を見てもOEKが地元の聴衆に愛されているオーケストラになったことが実感できるのですが,来年は,ファン層がさらに広がっていくことを期待しています(これは,OEKfanの役割でもあるかもしれませんね)。

# 余談ですが,映画の中でコンサートの宣伝を兼ねたティッシュ配りをしていましたが,意外に良いアイデアのような気がします。

それでは,良いお年をお迎えください。

2009/12/30

カデンツァ Vol.28が届きました

石川県立音楽堂&OEK情報誌「カデンツァ 」Vol.28が届きました。今号も,OEKヨーロッパツァーの報告,ラ・フォル・ジュルネ金沢2010についてのルネ・マルタンさんへのインタビュー記事など,充実した内容となっています。その中から新情報をいくつかご紹介しましょう。

・2月28日(日) 石川県学生オーケストラ&OEK合同公演 が行われます。同時期の定期公演に登場するヴァシリス・クリストプロスさん指揮で,ラフマニノフ:交響曲第2番 などが演奏されます。

・3月31日(水) 「オーケストラの日」コンサートが行われます。ナビゲータが池辺晋一郎さん,指揮は注目の山田和樹さんです。詳細は後日発表されます。

・ルネ・マルタンさんのインタビュー 東京のテーマは「ショパンの宇宙」,金沢のテーマは,「ショパン,ジェネラシオン1810」。金沢の方は,1810世代の4人の作曲家(ショパン+メンデルスゾーン,シューマン,リスト)を特集。 # ショパンのオーケストラ作品はピアノ協奏曲2曲ぐらいなので,OEKは,メンデルスゾーン,シューマン,リストのオーケストラ曲も演奏することになるのではないかと思います。

・ショパン生誕200年記念石川県横断コンサート
昨年とは違い,地元ピアニストとプロピアニストが一緒になって県内各地で演奏することになるようです。次のとおりです。
1月30日(土)白山市 松任学習センター 寺田まり
1月31日(日)小松市 こまつ芸術劇場うらら 近藤嘉宏
2月17日(木)金沢市 石川県立音楽堂邦楽ホール 木村かをり+OEKメンバー
2月21日(日)野々市町 野々市町文化会館 若林顕
2月28日(日)穴水町 ラヴェンダーホール 若林顕
3月6日(土)七尾市 七尾サンライフプラザ 高田匡隆
3月14日(日)金沢市 赤羽ホール 宮谷理香
3月14日(日)珠洲市 ラポルトすず 菊池洋子
3月21日(日)加賀市 加賀市文化会館 菊池洋子
3月27日(土)津幡町 津幡町文化会館シグナス 寺田まり
3月28日(日)輪島市 輪島市文化会館 近藤嘉宏

最近の雑誌から

11月にOEKの演奏会が少なかったせいか,各雑誌の1月号には,OEKの記事はあまり掲載されてなかったようです。

レコード芸術

11月28日 井上道義さん指揮によるOEKと新日本フィルの合同演奏によるマーラーの交響曲第3番

2009/12/26

今年の締めは金沢大学フィルのマーラー

毎年,1月中旬に定期演奏会を行っている金沢大学フィルハーモニー管弦楽団ですが,今年は12月に定期公演が行われました。今年はマーラーの交響曲第1番「巨人」を演奏する,ということで,”今年の締め”として聞きに行ってきました。

金大フィルの「巨人」を聞くのは2回目のことです。前回は1980年代の前半のことでしたが,私自身のコンサート通いの原点になった演奏会でした。この曲は,若い人たちが演奏するのにぴったりの曲で,今回も金洪才さん指揮の下で,清々しい演奏を聞かせてくれました。「ホルンが肝」という曲なので,もう一がんばりして欲しい部分もありましたが,要所要所での力強い響きやベルアップは印象的で,曲のイメージに相応しい「青春」の雰囲気をしっかり伝えてくれました。弦楽器は,非常に素晴らしい音を出していたと思います。第4楽章に出て来る息の長いメロディなど,大変聞き映えがしました。

前半は,ベートーヴェンの「フィデリオ」序曲とドリーブの「シルヴィア」の組曲が演奏されました。この中では,特に「シルヴィア」の方が大変親しみやすい曲で,鮮やかな演奏でした。ワーグナーの曲にそっくりの響きが出てきたり,弦のピツィカート主体の曲があったり,大変楽しめました。

今回は,我が家の子供と一緒に聞きに行ったのですが,長い「巨人」もまったく退屈せずに聞いていました。実は,子供の方は,吹奏楽で打楽器を担当しているのですが,そういう目で見ると「巨人」も「シルヴィア」も打楽器が大活躍する曲だと分かります。オーケストラの曲というのは,編成が大きい分,いろいろな視点から鑑賞できるのだなぁということも再認識しました。

11月末には,OEK+新日本フィルでマーラーの第3番を聞いたばかりですが,その1ヶ月後にまた別のマーラーの曲を聞けるというのも金沢では珍しいことです。今年の演奏会通いは,これでおしまいにする予定ですが,来年もまた,マーラーの交響曲(できれば後期の交響曲あたり)を聞けないかな,と期待しているところです。

2009/12/25

ラ・フォル・ジュルネ金沢のサイトのデザイン更新

ラ・フォル・ジュルネ金沢のサイトですが,ショパンの肖像画のイラストが登場しています。


http://lfjk.jp/index.html

ショパンの背景にシューマン,メンデルスゾーン,リストの肖像画が飾ってあり,さらに窓の外には...石川門ということになっています。こういう角度で石川門が見える場所は?と探してみたくなりますが,実在しない場所かもしれないですね。ショパンが手にしているカップ,着ているTシャツの実物などがあれば欲しくなりそうです。

というわけで,期待が高まるようなイラストです。各種ポスター等もこの線に沿ったものになるのではないかと思います。

2009/12/23

21世紀美術館のクリスマス

今日は12月23日。街中をあるけば,いたるところからクリスマスの音楽が聞こえてきます。金沢21世紀美術館とOEKのコラボ企画としてすっかり定着したmusic@rtシリーズですが,今回は,トロイ・グーキンズさんのヴァイオリン,直江学美さんの歌,黒瀬恵さんのオルガン,OEKエンジェルコーラスの合唱による,クリスマスにちなんだ音楽の特集となりました。

実は,純粋にクリスマス向けの音楽でない曲もあったのですが,オルガンの響きが入ると,クリスマスの雰囲気になるのが面白いところです。前半はヴァイオリン,歌,オルガンの組み合わせでしたが,小型オルガンの親しみやすい音と優しい雰囲気のヴァイオリンと歌がうまくマッチしており,とてもよい雰囲気を作っていました。

途中からエンジェルコーラスの皆さんが「まっかなお鼻の...」と歌いながら入ってきたのですが,この遠くから音が近づいてくる感覚もワクワクさせるものがあります。美術館周辺の商店街を一回りしてから,戻ってきたようですが,相変わらず21世紀美術館の企画力は素晴らしいと思いました。

最後はきよしこの夜などお馴染みのクリスマスソングを歌ってお開きとなりましたが,金沢のクリスマス行事の一つとして定着してきているようです。暖かな気分にさせてくれる,演奏会でした。

2009/12/20

OEKの公演のテレビ放送

9月6日に行われた井上道義さん指揮による「岩城宏之メモリアル・コンサート」が以下のとおりテレビで放送されます。

北陸朝日放送
12月28日 15:00〜 /12月29日 15:00〜

テレビのCMとして流れたのをメモしただけなのですが,恐らく,この日演奏された曲の全曲が2回に分けて放送されるのではないかと思います。

これは,OEKの公演ではないのですが,先日,OEKを指揮したばかりのクルト・マズアさんがNHK交響楽団の第9公演の指揮者として登場します。恐らく,テレビ放送もあると思いますので,マズアさんを再度見たい方はお楽しみに。
http://www.nhkso.or.jp/calendar/concert_no9.php

その他,メンデルスゾーンについての次のような特集番組が放送されるようです。
http://www.mde.co.jp/topics/091217_5057.html

こちらは金沢では放送されないと思いますが,マズアさんが出演されるようなので,是非石川県内での放送を希望したいところです。

OEKは松本,金沢エキコンは小松明峰高校吹奏楽部

OEKは,本日は松本で公演を行ったはずです。金聖響さん指揮,ギターの村治佳織さんとの共演ですが,メインの曲がベートーヴェンの交響曲第7番ということで,「のだめカンタービレ」の映画の公開にぴたりと合わせたような選曲ですね。

金沢では,小松明峰高校吹奏楽部が出演する金沢駅でエキコンを行っていました。このところの積雪で,家の前の雪かきをしてから聞きに行ったのですが,クリスマス&忘年会&紅白歌合戦...など年末気分満載の演奏でした。小松明峰高校は,今年の全日本吹奏楽コンクールの全国大会で金賞受賞という快挙を成し遂げましたが,今回は,サービス精神旺盛な,非常にリラックスした演奏を聞かせてくれました。

おなじみのクリスマスの曲に加え,「北の宿から」,嵐の「WISH」など,歌入りの曲も演奏したのですが,何と部員がマイクを持って歌っていました。司会進行も高校生自身がやっており,文化祭のステージを見るような微笑ましさもありました。最後にアンコールで,吹奏楽の世界ではお馴染みの「宝島」が演奏されましたが,間近で見ると,非常に迫力がありました。

現在,世界的な不況が続いていますが,高校生による吹奏楽の世界は,そういう気分を忘れさせてくれます。個人的にも,最近,吹奏楽のレパートリーに非常に関心があるので,2010年は重点的に聞いてみようかなとも思っています。来年のラ・フォル・ジュルネ金沢にも恐らく,全国の高校吹奏楽団が出演すると思いますが,今から楽しみです。

2009/12/19

来年は,新潟でもラ・フォル・ジュルネ

音楽関係のニュースを見ていたのですが,来年の春には,新潟でもラ・フォル・ジュルネが行われるようです。
http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000000912160005

日本国内では,東京,金沢に続いての開催ですが,ナントと新潟が姉妹都市提携を結んでいる縁で行われることになったようです。規模としては,東京は金沢よりは小さく,期間も重ならないような感じです。

新潟県といえば,このところ北陸新幹線の建設費絡みでもめていますが,実際のところ,現状では,金沢から新潟に行くよりは,東京から新潟に行く方がずっと便利ですね。東京と新潟のハシゴはできそうですが,新潟と金沢をハシゴするというのはかなり難しいと思います。いずれにしてもどういうイベントになるのか,こちらの方も注目したいと思います。

天沼さんの「裏切る心臓」:OEK定期F

今日の金沢は雪でした。その中,天沼裕子さん指揮によるファンタジー定期公演が行われました。ただし...私の方は,「12月中旬+金曜日=忘年会」ということで,今回は残念ながら聞くことができませんでした(それにしても,この1週間は聞く方もハードスケジュールでしたね)。

OEK公式サイトによると,天沼さんの自作のオペラ「裏切る心臓」のオーケストラ伴奏版が初演されたということで,せめてポーの原作(そんなに長くないようです)でも読んでみたいと思います。
http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/news/2009/12/oek_13.html

この公演を聞かれた方は,是非感想をお知らせください。

PS. 明日から「のだめカンタービレ」の映画版の公開ということで,やたらとベートーヴェンの交響曲第7番が聞こえてきます。今日の夜はカウントダウンのような形で,以前放送されたものをテレビで再放送していました。忘年会から帰った後,見てみたのですが,後にも先にも,海外での指揮者コンクールの様子がそのままドラマになる,というのはかつてなかったと思います。「ティルオイレンシュピーゲル...」をこれだけ楽しませてくれるとは,やはりタダモノではない作品です。雰囲気的に大変明るく,楽しい=家族向け,若者向け,年末年始向け...ので,映画版も大ヒットすることでしょう。普通の(?)クラシック音楽ファンも「話の種に」大勢観にいくのではないかと思います。

2009/12/15

ミステリアス・メンデルスゾーン第2夜:コンサート

ミステリアス・メンデルスゾーンの第2夜に出かけてきました。今日は後半がOEKのコンサート前半がオルガンと声楽と室内楽ということで,メンデルスゾーンの作った作品を多面的に楽しむのに最適の演奏会となりました。

この日のお楽しみは,何と言ってもOEKと初共演となるクルト・マズアさん指揮による「イタリア」交響曲でした。この日は,開演前に座席引き換えを行う形で,自分の好みの場所を選べなかったのですが,結果的になかなか面白い座席が当たりました。指揮者のすぐそばで,あたかも自分がオーケストラを指揮しているような気分に浸ることができました。

マズアさんの指揮ぶりは,ベテランらしく余分な動作はありませんでした。テンポの変化も少なかったのですが指揮者としての長いキャリアがにじみ出てくるような,自然な立派さが曲に備わっていました。OEKの反応も素晴らしく,楽章を負うごとに躍動感も増してくるようでした。マズアさんは,82歳ということですが,指揮の動作にも,音楽にもピンと背筋を伸ばしたようなところがあり,骨のある音楽になっているのが素晴らしいと思いました。

後半では,井上道義さん指揮OEKによってフィンガルの洞窟も演奏されましたが,これもまた素晴らしい演奏でした。井上さんの指揮をこれだけ近くで見たのは初めてだったのですが,オーケストラの発するエネルギーと指揮者のエネルギーがぶつかり合い,結果として井上さんの方に動いている様子がよく分かりました。大変ロマンティックな気分がありました。

前半は多彩なプログラムでしたが,特にダウスさん,カンタさん,若林顕さんによるピアノ三重奏曲第1番も大変聞き応えがありました。ちょっと暗い表情の部分もありましたが,メンデルスゾーンの音楽の持つ,品の良いロマンが過不足表現されており,大変聞き応えがありました。

この日も昨日に続いて終演時刻が9:30頃になり,さすがに疲れましたが,メンデルスゾーンの音楽の魅力に触れることのできた2日間でした。来年のラ・フォル・ジュルネ金沢のテーマにも関連しますので,これを縁にライプツィヒ市と金沢市の交流を深めていって欲しいものです。

2009/12/14

ミステリアス・メンデルスゾーン第1夜:コンサート&シンポジウム

12月14日と15日の2日間は,今年生誕200年となるメンデルスゾーンにちなんだ「ミステリアス・メンデルスゾーン」というイベントが行われます。その1日目は,コンサート&シンポジウムということで,前半に声楽,合唱,器楽,室内楽の演奏が行われた後,指揮者のクルト・マズアさん,井上道義さんとドイツやイギリスから来られた音楽学者2名を交えてのシンポジウムが行われました。

まずは,何と言っても,名指揮者のクルト・マズアさんを間近で見られるということで出かけて来たのですが(2日目のコンサートのチケットがあれば,1日目も無料だった,ということもありますが),前半のコンサートも楽しめました。特に,「世界最古の弦楽四重奏団=ゲヴァントハウス弦楽四重奏団」によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏は,緻密さと緊迫感のある見事な演奏でした(この曲ですが,プログラムに書いてあった曲と実際演奏された曲が違うような気がしました。どうみても変ホ長調の曲ではなかった気がするのですが...)。

後半のシンポジウムの方は,井上道義さんが,あれこれ盛り上げようとしていたのですが,やはり通訳を介してのやり取りということで,丁々発止という感じにはならず,予想以上に時間がかかってしまいました。それとやはり,少々内容的に堅かったかもしれません。終了時刻が9:30近くになったこともあり,結構疲れてしまいました。

というわけで,明日のマズアさん指揮OEKという夢の組み合わせに期待したいと思います。

ミステリアス・メンデルスゾーン第1夜:コンサート&シンポジウム

12月14日と15日の2日間は,今年生誕200年となるメンデルスゾーンにちなんだ「ミステリアス・メンデルスゾーン」というイベントが行われます。その1日目は,コンサート&シンポジウムということで,前半に声楽,合唱,器楽,室内楽の演奏が行われた後,指揮者のクルト・マズアさん,井上道義さんとドイツやイギリスから来られた音楽学者2名を交えてのシンポジウムが行われました。

まずは,何と言っても,名指揮者のクルト・マズアさんを間近で見られるということで出かけて来たのですが(2日目のコンサートのチケットがあれば,1日目も無料だった,ということもありますが),前半のコンサートも楽しめました。特に,「世界最古の弦楽四重奏団=ゲヴァントハウス弦楽四重奏団」によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏は,緻密さと緊迫感のある見事な演奏でした(この曲ですが,プログラムに書いてあった曲と実際演奏された曲が違うような気がしました。どうみても変ホ長調の曲ではなかった気がするのですが...)。

後半のシンポジウムの方は,井上道義さんが,あれこれ盛り上げようとしていたのですが,やはり通訳を介してのやり取りということで,丁々発止という感じにはならず,予想以上に時間がかかってしまいました。それとやはり,少々内容的に堅かったかもしれません。終了時刻が9:30近くになったこともあり,結構疲れてしまいました。

というわけで,明日のマズアさん指揮OEKという夢の組み合わせに期待したいと思います。

2009/12/12

金聖響/OEKの第9:ベートーヴェン・チクルス完結

先日,OEKのアーティスティック・パートナーに就任したばかりの金聖響さん指揮によるベートーヴェンの第9を聞いてきました。これで,ベートーヴェン・チクルスが完結したことになります。今回の定期公演は,ライブ録音も行っており,Avexから出ている,ベートーヴェン交響曲全集のレコーディングもこれで完結したことになります。

今回の演奏ですが,聖響さんらしい「こだわりの音作り」をしっかりと楽しませてくれました。これまで同様,弦楽器はノンヴィブラートで透明で室内楽的な響きを主体とし,ところどころ,おやっと思わせる管楽器の音や内声部の音を聞かせたりするような演奏でした。今回は,特にこのことが徹底していたと思います。

まず,第3楽章までは,非常に速いテンポで,すっきりとした古典派交響曲としての形を聞かせてくれました。特にこのところすっかりお馴染みとなったティンパニの菅原淳さんの迫力のある音が見事でした。ホルンも大活躍していました。惜しいところで,ミスをしていた部分があったのですが,日頃聞きなれないような変わった音がどの楽章からも聞こえてきました。

第4楽章は,フルトヴェングラーとかバーンスタインのような,「感動した!」というタイプの演奏と敢えて正反対の方向を目指した演奏になっていたと思います。この辺は,恐らく,好みが分かれたと思います。フルトヴェングラーの有名な録音では,「...vor Gott!」という歌詞の後,もの凄い間を入れているのですが,今日の演奏は,この間が全くありませんでした。ちょっと慌しいかな,という気はしたのですが,金聖響さんらしいと思いました。楽章の最後もフルトヴェングラーは,もの凄いアッチェレランドをかけますが,今日の演奏では,それほど熱狂的にはならず,余裕たっぷりにバチっと締めてきました。

合唱団は大阪フィル合唱団の皆さんでした。こちらも熱狂的に盛り上がるというよりは,美しい響きをしっかり聞かせてくれるような歌唱でした。4人のソリストの中では,森麻季さんと押見朋子さんの女声2人の声がとてもしっとりとしており,特に気に入りました。テノールの吉田さんの声は,ソロの部分は非常に格好良かったのですが,重唱の部分になると,ちょっとバランスが悪いような気がしました。

前半は,レオノーレ序曲第3番が演奏されました。これも第9同様,「こだわり」の響きを持った演奏でした。ただし,前半はこれ1曲で休憩になったで,ちょっと軽すぎるかなという気もしました。

金聖響さんとOEKは,明日は大阪で同様の公演を行いますが,チクルスの最後を締めくくるのに相応しい,意欲的な公演になることでしょう。

2009/12/09

金聖響さん,OEKアーティスティック・パートナーに就任

OEK公式サイトのニュースによると,今週土曜日の定期公演に登場する金聖響さんがOEKアーティスティック・パートナーに就任されたとのことです。あまり聞いたことのない肩書きですが,今後いっそうOEKとのつながりが深くなることになります。

http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/news/2009/12/post_194.html

聖響さんは,インタビューの中で「今後,シューベルトやシューマンを取り上げていきたい」と語っていますが,個人的には,OEKがほとんど取り上げてこなかったシューマンの交響曲に特に期待したいと思います。「アイデアはたくさんあります」と語っているのも頼もしいですね。

来年のラ・フォル・ジュルネはショパン+αということで,もしかしたらこの時に金聖響さん指揮OEKのシューマンというのも期待できるかもしれないですね。金聖響さんが常任指揮者を務める神奈川フィルとの合同公演というのもあるかもしれません。いろいろと期待が広がります。

聖響さんのブログには,今度の定期公演に向けてのメッセージが書かれていますので,併せてご覧ください。

http://seikyo.eplus2.jp/article/135087964.html

2009/12/08

もっとカンタービレ:第17回 ヨーロッパツアー2009 帰国報告会

今回の「もっとカンタービレ:オーケストラ・アンサンブル金沢室内楽シリーズ」ですが,残念ながら体調が悪く,行けませんでした。「ヨーロッパツアー2009 帰国報告会」ということで,楽しみにしていたのですが...

行かれた方がありましたら,コメントをお願いします。それにしても,11月の公演が少なかった分,12月にはOEKの公演が目白押しですね。

2009/12/06

金沢で歌い継がれて60年,今年はメサイア全曲公演

毎年12月に金沢でヘンデルの「メサイア」を歌い続けている北陸聖歌合唱団ですが,ヘンデル没後250年の今年は,久しぶりに全曲演奏に挑みました。今年のチラシには,「金沢で歌い継がれて60年」という面白いキャッチフレーズが書かれていましたが,60年も続ければ,もう立派な伝統芸能ですね。

今回の公演ですが,本当に素晴らしい演奏でした。全曲を演奏したこと自体,まず素晴らしいのですが,ストレートに音楽に立ち向かうような佐藤正浩さん指揮のOEKと北陸聖歌合唱団の音楽が何よりも感動的でした。4人のソリストの皆さんの歌も大変立派なものでした。テノールの藤井さん以外は,昨年に続いての登場でしたが,この藤井さんの歌が特に印象的でした。最初のアリアから真っ直ぐで品の良い声を聞かせてました。

ハレルヤ・コーラスですが,今回は佐藤さんと大野由加さんによるプレレトークの時に「ぜひ立ち上がってみてください」という説明があったこともあり,大半の人が立ち上がっていたのではないかと思います。昨年までは,勇気ある人だけ立ち上がっていた感じですが,今年の場合は,スタンディング・オベーション状態になっており壮観でした。

今回全曲を聞いて感じたのは,いつも省略されることの多い,第2部の前半部の面白さです。合唱曲が連続し,テノールの出番が多いのですが,バッハの受難曲の雰囲気と通じる気分があると感じました。全曲で3時間近くかかるとあって,最後のアーメン・コーラスに到達したときは,例年にも増して充実感がありました。合唱団の皆さんの声にも開放感があり,大変伸びやかで明るいものでした。

昨年までのクリスマス公演+メサイアというスタイルも悪くはないのですが,全曲はさらにすごいと実感した公演でした。

2009/12/05

PFUクリスマス・チャリティーコンサート

12月恒例のPFUクリスマス・チャリティーコンサートに出かけてきました。今回は,OEKが主役ではなく,4人の歌手によるオペラ・ガラコンサートとなりました。出演したのは,半田美和子(ソプラノ),森山京子(アルト),小餅谷哲男(テノール),ヴェセリン・ストイコフ(バリトン)の4人の方々で,指揮は,明日の「メサイア」公演の指揮もされる佐藤正浩さんでした。

今回出演された歌手のみなさんについては,ストイコフさん以外は,お名前を聞いたことのない方ばかりだったのですが,とても充実した内容の公演でした。何よりも,歌われた曲が多彩で,魅力的でした。こういうガラ・コンサートの場合,有名アリアに集中しがちなのですが, プーランクの 「ティレジアスの乳房」とかロッシーニの「チェネレントラ」,ヴェルディの「ナブッコ」など,ちょっとひねりのある選曲がされていました。

どの方も充実した歌を聞かせてくれましたが,「チェネレントラ(シンデレラ)」の中のコロラトゥーラ満載の名アリアを脂の乗り切った声で歌い上げた森山さんの声が特に印象的でした。最後は,「リゴレット」の中の4重唱で締められましたがが,このままこの4人で全曲を取り上げて欲しいものだ,と思わせるステージでした。

今回は指揮の佐藤さんの分かりやすい解説付きで進行したのですが,この佐藤さんについては,今回,一気に金沢でブレイク(?)されたのではないかと思います。ご自身でおっしゃられていたとおり,ヤンキースの松井秀喜選手に雰囲気が大変似ているのです。歌手を思わせるとても良い声の方ですが,この声も似ていました。松井選手のご当地石川県では,これは大変なアドバンテージ(?)だと思います。今回の公演と明日の「メサイア」をきっかけに,是非またOEKを客演して頂きたいと思います。

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