OEKのCD

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2009年6月21日 - 2009年6月27日

2009/06/26

今日は本番,メタモルフォーゼン

昨日の「講座」に続いて,今日はピヒラーさん指揮の定期公演を聞いてきました。前半は管楽器中心,後半は弦楽器だけ,という独特の構成で,室内楽公演とオーケストラ公演の折衷のような内容でした。この独特の構成が大変楽しめました。近年,井上道義さんは,OEKの活動について「一人一人の奏者のやりがいが大きいオーケストラ」といったことを語られていますが,その言葉を反映したような演奏会だったと思います。

最後に演奏された「メタモルフォーゼン」ですが,昨日にも増して素晴らしい演奏でした。昨日の「講座」で聞いたモチーフの数々が,しっかり甦り,生き生きと変容し,最後は怒りから諦めへと推移していくような深くドラマティックな音楽でした。演奏後,長い間があって拍手が起こりましたが,その後,コンサート・ミストレスのアビゲイル・ヤングさんとピヒラーさんとがしっかり抱き合っていた姿が大変印象的でした。ヤングさんはいつもは,とてもにこやかなのですが,今日は,すっかりエネルギーを使い切って「呆然」といった感じでした。それがまた感動的でした。

前半の2曲もお見事でした。特にラトヴァン・ヴラトコヴィチさんの登場したシュトラウスのホルン協奏曲第1番がすごい演奏でした。冒頭から,「よくまぁこれだけ気持ちよく吹けるなぁ」と思わせる気持ち良い吹きっぷりでした。神経質な感じが全然なく,それでいて粗がなく,安心して身をまかせられる,絵に描いたようにホルンらしいホルンの演奏だったと思います。

最初に演奏された,モーツァルトの管楽器だけによるセレナードも良かったです。管楽器だけのアンサンブルということで,ほとんど室内楽なのですが,ピヒラーさんの指揮が加わることで,さらにメリハリがしっかりついていたと思います。短調の作品にも関わらず,大変軽やかで,聞いているうちに,何となく頭の血のめぐりがよくなりそうな気がしました。

今回の公演もCD録音を行っていましたが,名演の連続でした。もう一つ,今回,関心したのは,お客さんの拍手です。ヴラトコヴィチさんの演奏後の盛大さ,メタモルフォーゼンの後の重さ,管楽セレナードの後の暖かさ...曲のムードにぴったりの拍手だったと思います。今年の「ラ・フォル・ジュルネ金沢」関連で,井上道義さんが,金沢の聴衆の良さを褒めている記事を読んだことがありますが,OEKの歴史とともに着実に成熟して来ている気がします。

というわけで大満足の公演でした。

ピヒラーさんの「メタモルフォーゼン講座」

OEKの定期公演では,これまで,演奏会開始前のプレトーク,前日の「音楽堂アワー」,ゲネプロの公開といった企画を行い,定期公演をより深く楽しんでもらおうとしてきていましたが,今回の「メタモルフォーゼン講座」というのは,恐らく,初めての試みだと思います。

これは,今回,R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」というOEKならでは,ピヒラーさんならではの作品を取り上げるということで,出てきたアイデアだと思います。実は,予想していた内容とは少し違っていたのですが,大変聞き応えがありました。別の曲でも期待したい”講座”でした。

予想と違っていた点は,ほとんど「ゲネプロ」だった点です。最初,フロリアン・リームさんが曲の作られた時代背景などについて説明した後,ピヒラーさんがこの曲の主要なモチーフを説明しはじめました。今回の講座については,恐らく,ピヒラーさんが単独で説明し,数名の演奏家が実際に曲の一部を演奏をしてくれるのかな...ぐらいに思っていたのですが,何と本番と同じ編成のOEKの弦楽セクションが交流ホールに揃っていました。そして,その説明が終わった後,何と何と,「メタモルフォーゼン」の全曲が演奏されました。

こういう機会は滅多にないと思います。得した気分になりました。ただし,さすがにトーク+重い曲30分だと疲れました。全体で1時間15分ぐらいあったと思いますが,休憩なしで1時間程度ぐらいの長さの方が良かったと思いました。

それと,「講座」というからには,もう少し分析をしてくれるのかな,と思いました。今回は「無料」の企画だったので,贅沢は言えないのですが,(1)主要モチーフの譜面,(2)曲の大まかな流れ,(3)聞き所・ポイント,の書かれたレジュメ(スライドでも良いかも)を用意して頂ければ,さらに理解が深まったと思います。そして,(1)(2)(3)の情報を,曲の流れに合せて交流ホールの大型モニターに表示してくれるといったことができれば(曲の進行に併せてパワーポイントのスライドショーを流すとか...),「なるほど」という感じになったと思います。

そこまで手を掛けるのは,なかなか大変だと思いますが,「名曲探偵アマデウス」に出てくるような楽曲分析を実演するような「講座」に期待したいと思います。

というわけで,明日の「メタモルフォーゼン」の演奏に大いに期待したいと思います。

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