ラ・フォル・ジュルネ金沢2010開幕
今年もラ・フォル・ジュルネ金沢が開幕しました。今日の朝はかなり本格的に雨が降っていたので,野外でのファンファーレは厳しいかな...とも思ったのですが,うまい具合にファンファーレの1時間ほど前に雨が上がりました。少々風が強く,寒かったのですが,ラ・フォル・ジュルネ金沢は,どうやってもうまく行くようなめぐり合わせになっているような気がします。
10:00からは,もてなし広場の鼓門下,11:00からはJR金沢駅(こちらは北陸3県同時ファンファーレ)で金沢市立工業高校吹奏楽部による公式ファンファーレの演奏などが行われました。毎年恒例のオープニング・イベントですが,国際的なイベントを地元の若い人の演奏で始めるのは,金沢らしくて良いと思います。間近で聴く,市立工業高校の演奏は,開演に相応しい緊張感と迫力があり,聴き応えがありました。
14:00からはオープニング・セレモニーに続いて,オープニング・コンサートが行われました。セレモニーに先立ち,4月に航空機事故のため亡くなったポーランド大統領を追悼する黙祷と追悼演奏が行われました。追悼演奏では,ショパンの葬送行進曲が演奏されました。ポーランド国民にとっては,アニバーサリー・イヤーと大惨事が重なり複雑な思いだと思います。菊池洋子さんの演奏は,深刻すぎることはなく,癒しを感じさせてくれる美しい演奏でした。
オープニング・コンサートでは,公募された公式ファンファーレ2曲を,作曲されたお二方の前で演奏した後,グラズノフの「ショピニアーナ」が演奏されました。初めて聴く曲でしたが,ショパンのピアノ曲5曲をオーケストラ用にアレンジしたバレエ組曲ということで,大変聴きやすい作品でした。山田和樹さんの指揮ぶりも若々しいもので,開幕の気分を盛り上げてくれました。
後半はブルーノ・リグットさんをソリストに迎えてショパンのピアノ協奏曲第2番が演奏されました。第1番の方が華麗さがあるので,一般的な人気は高いと思いますが,リグットさんのキャラクターには,今回の2番の方がぴったりなのではないかと思いました。ベテラン奏者らしく,全く気負った部分がなく,安心してショパンの音楽に浸らせてくれる演奏でした。熟成された雰囲気のある第2楽章,さりげなく技巧を聞かせてくれる第3楽章と各楽章とも「ショパンらしい」演奏を聞かせてくれました。
今年は,世界的な経済状況の悪化もあり,資金集めが大変だったようですが,チケットの売れ行き自体は昨年を上回っているようで,昨年以上のお客さんが金沢に集まるのではないかと思います。金沢市中心部での公演も含め,これから1週間,音楽に存分に浸りたいと思います。
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こんにちは。
昨日はあいにく風の強いオープニングデーでしたね。ショパンの波乱な生涯を思うと「青嵐」も似合うのな等と考えながら、ドームと駅中でのファンファーレを楽しみました。
オープンニングコンサートですが、故ポーランド大統領の追悼から始まる例年にはない厳かなスタートでしたが、フレッシュな山田和樹さんの指揮とリグットさんの流麗なピアノによって、だんだんと会場が盛り上がっていきましたね。
個人的にコンチェルトの2番を選んだのは正解だったと思います。1番に比べ、より一層若々しさが表現されている作品だと思っているので、ショパンをメインとした今回のLFJKの始まりには、断然ふさわしい1曲だったのではないでしょうか。
蛇足ですが、今回は冒頭に追悼演奏があり、恒例の関係者ごあいさつがあって、その後に間を置かず連続して2曲演奏という流れでしたので、聴いていらっしゃる方の中にはお疲れの方もいたのではないでしょうか。(私もその一人)
舞台上の来賓者のこともあるので、休憩を取れなかったのは理解しますが、改善の余地ありとも思いました。
投稿: めの・もっそ | 2010/04/30 11:21
めの・もっそさん,こんにちは。公式サイトの方がtwitterを始めたので,立場上(?)私も参加した方が良いかなと思い,わけも分からず始めたところです。
オープニング・コンサートですが,私もかなり全体の時間が長いと感じました。今回の場合,追悼演奏もあったので,演奏を聴いている時間よりもセレモニーの方が長かったかもしれないですね。
山田和樹さんは,本当に惚れ惚れとするぐらい若々しい指揮をされるので,本日の吹奏楽の指導も楽しみにしています。
投稿: 管理人hs | 2010/05/02 05:52