もっとカンタービレ 鼓春日和
もっとカンタービレ シリーズの今年度最初の公演が行われたので聞いてきました。今回は,「鼓春日和」と題した,OEKの渡邉さんを中心とした打楽器アンサンブルによる演奏でした。これまでこのシリーズでは,OEKメンバーが複数人登場していたのですが,今回は,渡邉さん以外はすべて地元を中心に活躍している打楽器奏者ということで,これまでとは少し違う雰囲気でした。
出演したのは,7人の打楽器奏者と1人のピアニストでしたが,非常に変化に富んだプログラムとなっていました。ティンパニ独奏,鍵盤打楽器のアンサンブル,皮膜楽器だけの5重奏,そしてピアソラの「鼓動」...配置転換中のトークも楽しいもので,「音楽はメロディがなくても楽しめる」ことを実感できました。
やはりメンバー全員で演奏した最後のピアソラの曲が聞き応え十分でしたが,その前に演奏された,ハーディ作曲の打楽器五重奏のための「赤の大地」という曲の和太鼓を思わせるような熱く激しい演奏も印象的でした。
今年度のもっとカンタービレシリーズも非常に変化に富んでいます。すっかりお客さんの方も定着してきたようです。6回6000円券というお得な券の力もあると思いますが,「次は一体何が出てくるだろう」と常に期待させてくれるような企画力が何と言っても魅力的なのだと思います。8月のコンサートには,神尾真由子さんが登場したり,9月のコンサートには井上道義さんのプロデュースによる「新作能」が登場したり,ますます目が離せません。
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