OEKのCD

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2010年7月4日 - 2010年7月10日

2010/07/10

金沢21世紀美術館友の会スペシャルコンサート2010 シューマンからメシアンへ/吉本奈津子(Vn)&木村かをり(Pf)

今日は,金沢21世紀美術館友の会スペシャルコンサート2010 : SUMMER CONCERTANTE ~シューマンからメシアンへ~を聴いてきました。金沢出身のヴァイオリニスト吉本奈津子さんと現代ピアノ曲のスペシャリスト木村かをりさんとがっぷり四つに組んだ,大変豪華な内容のコンサートとなりました。

21世紀美術館のシアター21は,音楽用ホールではなく,残響が全然ないので,特にヴァイオリン奏者にとっては弾きにくかったと思うのですが,吉本さんの演奏は大変正確で,かえって近現代の曲の面白さがくっきりと伝わってきた気がします。どれも一筋縄では行かない,サティ,ストラヴィンスキー,ラヴェル,シューマン,メシアンという多彩な作曲家の作品が並んでいましたが,間近で聴いたこともあり迫力満点でした。

中で特に印象に残ったのはラヴェルのヴァイオリン・ソナタとシューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番でした。ラヴェルのブルース風の2楽章は大変濃厚でした。シューマンの方は,晩年の作品ということですが,若々しいリズム感が気持ちよく,大変爽快に聴くことができました。木村かをりさんのピアノでは,やはりメシアンの曲が見事でした。途中,木村さんの演奏する力強い和音が入ってくると,光が差してくるように空気が変わったような気がしました。

この演奏会は,友の会員については,入場料500円(しかもドリンク付き(紙コップではなくグラスに入ったシャンパンが出てきました。素晴らしい。))ということで,まさにスペシャルなイベントでした。是非,OEKメンバーとのコラボなども含め,シリーズ化して欲しい企画です。

2010/07/09

高関健指揮OEK定期公演 ハイドンの交響曲第90番「3度目の正直」は大受け。渡辺玲子さんの多彩なヴァイオリンも見事

前回のラルフ・ゴトーニさん指揮の定期公演に続き,今回の高関健さん指揮によるOEKの定期公演もまた,なかなか渋いプログラムとなりました。ハイドンの交響曲第90番で締め,というのは分かる人には分かるのですが,大胆と言っても良い選曲です。

このところ,私自身,ハイドンの交響曲を実演で聞く時間がいちばん楽しい時間です。前回の83番に続いて今回は90番。ベートーヴェンやモーツァルトの交響曲を繰り返し聞くのも良いのですが,宝探しのようにハイドンの交響曲を聞くのは,また別の面白さがあります。この90番は何と言っても最終楽章に仕掛けが聞き所です。一旦終わると見せかけて,「まだ続きます」というフェイントが2回もあります。お客さんはその度に「してやられた」という感じになります。今回はレコーディングを行っていましたが,私の方は,こうなったらCDに自分の拍手を刻み込んでやろうと思い,みずから騙されて盛大に拍手をしてみました。曲全体としてもとても健康的で親しみやすく,さすがハイドンという逸品だと思います。

最初に演奏されたワイルの交響曲第2番の方は,さらにマニアックな作品ですが,高関さんはいつもどおり,ビシっと締めてくれました。2曲目のバーンスタインのセレナードは,OEKが比較的よく演奏している作品です。今回は渡辺玲子さんが独奏でしたが,曲の冒頭部のソロから聴き応え十分でした。楽章ごとに性格が違うのですが,渡辺さんのヴァイオリンの方もそれに応じて,非常に多彩な表現を聞かせてくれました。OEKと共演するのは久しぶりのことですが,私にとっては,今でも「信頼度No1」と言っても良いヴァイオリニストです。そのことを再認識できました。

打楽器が6人も入り,弦楽器の作るしなやかさに硬質なくさびを打ち込むような独特の色彩感が面白い作品です。高関さんの明確な指揮ぶりにもぴったりでした。

これで,2009~2010年のOEKの定期公演シリーズは(ファンタジー公演を除くと)おしまいです。シーズンの締めに相応しい,OEKらしい公演になったと思います。

2010/07/06

ファジル・サイ ピアノ・リサイタル 異色!強靭!超絶技巧のジャズピアニスト

今日はトルコ出身のピアニスト,ファジル・サイのリサイタルを聞いてきました。ラ・フォル・ジュルネ金沢を除くと,金沢で,外国の有名ピアニストのリサイタルが行われる機会は少ないのですが,今回のファジル・サイの演奏会は,まさに痛快そのものでした。

まず,ヤナーチェク,ベートーヴェンのテンペスト,プロコフィエフの第7ソナタ,展覧会の絵というプログラムは,サイの技巧の冴えと魅力を最大限に引き出してくる,聴き応えたっぷりのものでした。サイのピアノのタッチは,硬質・強靭で,冷たい狂気を感じさせるような凄味がありました。さすがにベートーヴェンのテンペストについては,かなり違和感を感じましたが,それでも実演ならではのスリリングな魅力がありました。

前半の最後に演奏されたプロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番は,実演で一度聴いてみたかった曲ですが,サイの感性とピタリと合っていました。最終楽章など,ほとんどフリー・ジャズという演奏で,クラシック音楽の枠組みを越えたような演奏だったと思います。

後半の展覧会の絵は,冒頭のプロムナードから大変力強い演奏でした。サイは,グレン・グールドばりに,鼻歌まじりで演奏するのですが,「古い城」での鼻歌は,意外に(?)良い味になっていました。少々一本調子かなと思える部分もあったのですが,最後の「キエフの大門」のスケール感は圧巻でした。

「バーバヤガー」のような曲では,裏拍を強調するような感じで,ジャズ・ピアノに通じるものがあるなぁと思っていたらアンコールでは,本当にジャズの曲が演奏されました。サイの自由自在の演奏と先日聞いた守屋純子さんのジャズ講座を思い出しながら,ジャズとクラシックは区別する必要はなさそうだ,と改めて実感しました。

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