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2011/01/06

今年のOEKのニューイヤーコンサートも楽しめました。アンコールでは”ミチヨシ&マイケルのシンクロナイズド・コンダクティング ” #oek

新春恒例のOEKのニューイヤーコンサートを聞いてきました。今回も,スターライト席の効果もあり,ほぼ満席でしたが,このコンサートは,OEKの公演の中でも特に人気が高いのではないかと思います。

OEKのニューイヤーコンサートは,井上道義さんが音楽監督になって以来,毎年趣向が凝らされていますが,今回は,かつての”ニューイヤーコンサートの顔”だったマイケル・ダウスさんと井上さんの揃い踏みとなり,これまでにない,タイプの演奏会になりました。

前半は,ダウスさんの弾き振りで,ピアソラの「ブエノスアイレスの四季」が演奏されました。この曲は,以前,ヴィヴァルディの「四季」と組み合わせて「八季」として演奏されたことがあります。もちろん,単独で聴いても楽しめる作品です。弦楽合奏用に編曲された版ということで,バロック音楽とピアソラの世界とが合体した,多様式的な面白さを存分に楽しませてくれました。こうやって聞いてみると,シュニトケの音楽に非常に似ているなぁと感じました。

後半は井上道義さんの指揮による,ハンガリーの曲中心の”ニューイヤーらしい”プログラムでした。それにしても今回のように,前半と後半とで指揮者が違うというのは珍しいと思います。井上さんが演奏前のトークで語っていましたが,演奏会のあり方自体を変えていこうというのが,井上路線のようです。考えてみると,通常の演奏会を前半と後半で全く別の内容に分けた場合,ラ・フォル・ジュルネの45分×2という感じになりますので,”熱狂”好きの金沢市民としては,”ノー・プロブレム”とも言えそうです。いずれにしても,これからも井上さんの試みは続きそうです。

さて,後半のプログラムですが,井上さんが登場した途端,急に明るくなったような気がしました(”明るい”と言ってもそれほど深い意味はありません)。「こうもり」序曲が始まると,水を得た魚と言う感じで,音楽が生き生きと動きだしました。ピアソラも良いけれども,やはり新春の気分には,シュトラウスの音楽がぴったりです。

その後,バルトーク,リスト,レハールとハンガリーの音楽が続きました。リストのメフィスト・ワルツは,今年,リストが生誕200年と言うことで選ばれたのかもしれません(ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでも演奏されていたと思います)。OEKが演奏するのは,初めて(だと思います)の曲ですが,交響詩を聞くように,ドラマ性のある音楽を楽しめました。

レハールの「パガニーニ」の中のカプリッチョでは,マイケル・ダウスさんが再登場しました。その登場の仕方ですが...「屋根の上のヴァイオリン弾き」という感じでした。オルガン・ステージで技巧的なパッセージを楽々と演奏するマイケルさんの姿は,見事な絵になっていました。

最後は,レハールの「金と銀」で締められました。この曲を聞くと,「昔懐かしい遊園地」という気分になるのですが,今回の井上さんの指揮は,非常にたっぷりとタメを作って演奏しており,超カンタービレという感じの濃い演奏を聞かせてくれました。何と良い曲だろうと思いました。

そしてアンコールですが...ニューイヤーといえば,「ドナウ&ラデツキー」という定番コースは取らず,ここでもハンガリー尽くしでした。もしかしたら,「ラデツキー行進曲で手拍子」をやりたかった方もいたと思いますが,井上さんとしては,「金沢らしさ」にこだわりたかったのだと思います。

ハンガリー舞曲第6番に続いて,再度マイケルさんが登場し,井上さんとの共演で,メリー・ウィドウ・ワルツが演奏されました。"Michael, I love you"という井上さんの熱い言葉の後,マイケルさんのヴァイオリンの動きと井上さんの指揮動きとがピタリとシンクロしました。何と言うか,このお二人でないと実現不可能なステージだったと思います。

終演後はこのお二人のサイン会があり,さらにその後は,昨年に続いて「OEKドラ焼き」が無料で振舞われました。レセプショニストの皆さんは色とりどりの着物で見送ってくれるし,何とサービスの良いオーケストラだろうと思いました。OEKは,本当に応援のしがいのある,ファン冥利につきるオーケストラだと再認識したニューイヤー・コンサートでした。

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