OEKのCD

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2011/02/20

ニコラス・クレーマー指揮OEKによるオール・フランス定期公演。フォーレのレクイエムは永遠に続いて欲しいような演奏 #oek

今日は午後からニコラス・クレーマー指揮OEKの定期公演を聞いてきました。このところ,(オペラも含め)声楽の入る公演が続いているのですが,今回もメインがフォーレのレクイエムということで,通常の定期公演とはかなり違ったプログラミングとなっていました(ただし,OEKの場合,このところ,どれが「通常」とも言えなくなっている気もします。)。

前半はラヴェル&フォーレのパヴァーヌの間にラモーの歌劇「プラテー」組曲が入るという構成でした。両パヴァーヌは,どちらも大変すっきりとした自然な音の流れが美しい演奏で,重苦しくなる部分は全くありませんでした。水彩画風の上品な演奏だったと思います。フォーレのパヴァーヌの方には,合唱も加わり,後半のレクイエムへの期待をしっかり盛り上げてくれました。

中間に演奏されたラモーの曲は,CDでも聴いたことはなかったのですが,大変楽しめる作品でした。ヴィヴァルディの曲を思わせるような明快さがあったり,何かを音で描写しているようなユーモアがあったり,クレーマーさんのにこやかな顔が浮かんでくるような生き生きとした演奏でした。最後の曲に「サプライズ」があったのですが,これはレビューの方で紹介しましょう。

さて,後半のレクイエムです。この曲は,OEK合唱団が設立された頃に一度聞いた記憶があるのですが,石川県立音楽堂で聴くのは,今回が初めてのような気がします(どこかの別の合唱団が取り上げていたかもしれませんが)。ここ数年,OEK合唱団は,バッハを中心としたドイツの宗教曲を集中的に取り上げていましたので,新生OEK合唱団のスタートという公演だったのかもしれません。

名曲中の名曲だけあって,最初から魅惑的な響きの連続でした。ヴァイオリンが出てくる機会が非常に少ない稀有な曲ということもあり,ヴィオラがステージの前列。その後ろにヴァイオリンという変則的な配置になっていましたが,このオーケストラの響きが非常に洗練されており,明るさと同時にスケール感をしっかり伝えてくれました。

OEK合唱団の声も大変晴れやかで,フランスの曲らしい軽やかさと繊細さをしっかり伝えてくれました。2人の独唱者もお見事でした。小林沙羅さん,与那城敬さんは,共にとても若い方で,瑞々しい声の魅力をいっぱいに伝えてくれました。与那城さんの声は大変朗々としており,会場いっぱい,美声に酔わせてくれました。小林さんの方は,真ん中の4曲目「ピエ・イエズス」だけに登場したのですが,全く飾り気がない自然な美しさをストレートに伝えてくれるような素晴らしい歌を聞かせてくれました。小林さんの方は,トゥーランドット,椿姫に続いての登場ということで,金沢の音楽ファンには,すっかりお馴染みになったと思います。

このお二人の声とオーケストラと合唱の響きとが相乗効果を産み,心が揺さぶられるような瞬間が何回も出てきました。最後の「天国にて」は,黒瀬恵さんのオルガンの単純な伴奏音型の上に,とてもデリケートな歌が続きます。この部分を聞きながら,「この時間がずっと続いて欲しい」と思いました。最後は,パタっと止まって,儚く終わるのですが,拍手が起きるまでかなり時間がありました。他のお客さんも,この時間がずっと続いていて欲しいと思ったのだろうな,と思いながら,余韻に浸っていました。

PS.終演後,恒例のサイン会がありました。なぜか(?),コンサートミストレスのアビゲイル・ヤングさんが居たので,「You played behind the viola(この英語で合っていた?)」と言ってみたところ,「I'm happy.ただし,今回だけね(英文は忘れました)」と嬉しそうに 答えてくれました。きっといつもより暇で楽だったんだろうな,と思って尋ねてみたのですが,やっぱりそうだったようです。そうなると,サイン会には,ヴィオラの方に登場してもらった方が良かったのかもしれませんが...皆さんお疲れだったので,ヤングさんが登場したとも言えそうです(こういうのをヴィオラ・ジョークと言う?失礼しました)。

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コメント

こんにちは。
フォーレのレクイエムは、有名曲ながら、私はくだらない先入観(レクイエム=葬式の音楽)から、今まで真剣に聴く機会を自ら逸してきた作品でした。

今回の定期は、よい機会なので、じっくりと聴いてみましたが、やはりくだらない先入観でしたね、実に素晴らしい音楽でした。

レクイエムなのに、なぜこんなに明るく済んでいるのでしょう。

これは某サイトに書いてあったのですが、「死者のためというよりは遺された人のための音楽」まさにそういう印象です。

創造主の御許で、いま生きて在る命の大切さ、素晴らしさを、決して声高にならず、諄々と説くような作品。だけど口説くならず、全てが大らかで、暖かい。おばあちゃんの昔話のようなイメージでしたね。

今回の演奏が、そういう作品の本質をみごとに描き出していたことは、あの拍手までの長いような一瞬の間にも現れていたように思います。

フォーレのレクイエムは、私も昔は御多分にもれず、自分の葬式に流して欲しい音楽と思ったことがあります。そういう者からすると、めの・もっそさんのコメントはとても新鮮です!いろんな方がいて楽しいです。
管理人さんの仰るとおり、この曲を実演で聴けるというのは幸せなことだし、今回は特に二人のソリストの声のとおりもよく、とてもよかったです。
また、アビゲイル・ヤングさんが中にひっこんでいる理由も解らなかったのですが、管理人さんのレポートを読むまで前列がビオラであったことに気付きませんでした(視力の悪い私には、今回双眼鏡を忘れたこともあるのですが、笑)。
小林沙羅さんの「フォリーのアリア」のパフォーマンス付きの歌には、自称ミーハーの私の友人も、思わず眼鏡を取り出して聴き入った(観入った?)というほど、受けていました。あの曲の挿入は本当によかったと思います。
私は、昨年11月に思いがけず、かなり大掛かりな内臓の手術を受け、年末まで入院していました。今はもう体を慣らしながら、職場復帰しています。
私にとって今回の病気に限らず、人生の節目に、クラシック音楽ほど癒しと励ましになるものはありません。それを身近に生で聴ける、金沢という街の豊かさに感謝しています。

Covariantさま
お返事が遅くなり失礼しました。

年末まで入院されていたとのことで,遅ればせながら,お見舞い申し上げます。私の方も,肩がこったり,健康診断で再検査になったり,それなりに問題はありますが,演奏会に行って,生で演奏を聞けるというのは,何よりも癒しになると思っています。風邪気味だったけれども,元気が出たということもあります(そのまま,ウトウトすることもありますが..)。

その点で,今回のフォーレのレクイエムのような作品は,一塩,感動的に感じられたのではないかと思います。

今回の演奏ですが,私もめの・もっそさん同様に,お葬式の音楽というよりは,現世的というか,演奏会場で聞く純粋なクラシック音楽として美しいな,と思いながら聞いていました。聞く側の気持ちによって,いろいろと楽しめるのがクラシック音楽のよさですね。

というわけで,また,是非感想をお聞かせください。

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