OEKのCD

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2011/06/26

ルドヴィート・カンタ来日20周年記念”夢の協奏曲公演”マルティヌー:チェロ協奏曲第2番,ドヴォルザーク:チェロ協奏曲をたっぷり鑑賞。 お客さん,井上道義さん,OEKメンバー.. みんな暖かい雰囲気でした。#oekjp

今日はOEKの首席チェロ奏者,ルドヴィート・カンタさんの来日20周年を記念した”夢の協奏曲公演”を石川県立音楽堂で聞いてきました。カンタさんと言えばOEKの顔と言っても良いメンバーで,これまでもたびたび協奏曲のソリストとして登場したり,リサイタルを行ったり,非常に積極的に活動をされてきました。今回は,井上道義指揮OEKとの共演で,ドーンとチェロ協奏曲の大曲2曲を演奏するという,これまでの活動の「総決算」と言っても良い演奏会となりました。

今回の公演でまず注目なのが,前半に演奏されたマルティヌーのチェロ協奏曲第2番です。プログラムのメッセージによると,カンタさん自身はこの曲に対して非常に強い思い入れがあるようなのですが,日本にはこれまで紹介されておらず,何と今回が日本初演とのことでした。今回の演奏会の「夢の協奏曲公演」という言葉にはいくつか意味が込められていると思いますが,まずこのマルティヌーの作品が「夢の協奏曲」ということになります。

聞いた感じは,20世紀の作品にしては,大変聞きやすく,ドヴォルザークやブラームスの伝統を受け継いでいる曲だな,という印象を持ちました。「パストラール」の別名を持つ,と解説に書いてあったとおり,響きの感じとしては,ブラームスの交響曲第2番的なのどかさがあると思いました。カンタさんは,いつもどおりしっかりと情感のこもった,穏やかな演奏を聞かせてくれました。

ただし,やはり聞いていて「長いかな」と感じました。少々体調が悪かったこともあるのですが,第1,2楽章については,ウトウトしかけてしまいました。同じような音型が繰り返し出てきて,ちょっと曲のメリハリが不足しているような印象を持ちました。その分,第3楽章は軽快な動きが出てきたり,シリアスなカデンツァが出てきたり,しっかりと楽しむことができました。

後半のドヴォルザークはお馴染みのチェロの定番です。カンタさんの独奏で聞くのも2回目です。カンタさんは,チェロの音を豪快に朗々と聞かせるというタイプではないので,オーケストラと共演した場合,やや力感が不足すると感じる部分もあるのですが,その分,じっくりとデリケートな弱音を聞かせたり,ドヴォルザークの美しいメロディをきめの細かく抒情的に歌わせてくれます。今回のチェロ協奏曲でも第2楽章を中心に,室内楽的と言っても良い美しい演奏を聞かせてくれました。

この演奏では,OEKの演奏も鮮やかでした。まず,第1楽章にたっぷりと出てくるホルンのソロがお見事でした(今日はエキストラの方が担当していました)。クライマックスで出てくる,トランペットやトロンボーンの音も大変充実していました。第2楽章は,チェロと木管楽器のための合奏協奏曲のような親密さがありました。第3楽章の最後に出てくる,コンサートマスターとチェロとの重奏の部分も最高でした。この日は松井直さんがコンサートマスターでしたが,大変すがすがしい音で,「カンタさん,20周年おめでとう」と祝福しているようでした。

ホールのロビーではカンタさんの写真展(カンタさんの個性がしっかり表れている素晴らしい写真の数々です),玄関ではカンタさんのリサイタルのチラシの展示。カンタさんのサイン入りワインの販売をしていたり,ありとあらゆる方法で,カンタさんの活動を盛り上げていました。この20年,OEKもすっかり地元に定着したけれども,それと並行してカンタさんも石川県の音楽界に無くてはならない存在になりました。上では「総決算」と書きましたが,これからもOEKともども積極的な演奏活動を行って欲しいと思います。

PS.ちなみにこの日の公演ですが,ライブ録音CDになるようです。大曲2曲を収録した充実の1枚になりそうです。

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