ミニ・リサイタル午後の音楽散歩 石本えり子ピアノリサイタル@石川県立音楽堂を聴いてきました。
今日から夏休みという人が多いと思います。私も本日はお休みでしたので,石川県立音楽堂交流ホールで行われたミニ・リサイタル午後の音楽散歩を聞いてきました。
今回は,第1回石川県新人登竜門コンサートに出演したことのある石本えり子さんのピアノリサイタルでした。ただし,後半は坂口昌優さんのヴァイオリンが加わる曲ばかりでしたので,実質は,このお2方による「デュオ・リサイタル」というのが正しいかと思います。
この午後の音楽散歩は平日の午後に行われているので,聞きに行くのは今回が初めてのことでした。ミニ・リサイタルということでしたが,全部合わせると1時間以上は掛かっていましたので,ちょうど良い聞きごたえのある短めのリサイタルというボリュームでした。
いつもはどれぐらいのお客さんが入っているのか分からないのですが,今日は「夏休み」ということもあり,大変沢山の人が入っていました。入場料500円で涼しい場所で音楽が聞けるということで,特に今回は盛況だったようです。
前半は石本さんのピアノでスペインの曲が2曲演奏されました。この中ではアブリルという作曲家による「ミクロプリマヴェーラ」という5曲から成る組曲が聞きものでした。動的な曲と静的な曲が交互に並び,曲全体としてよくまとまっていました。ドビュッシーのピアノ曲などを思わせるような詩的な響きも印象的でした。
後半は坂口さんのヴァイオリンが加わりました。最初にクライスラーのレチタティーヴォとスケルツォ・カプリースが演奏された後(これはこの前,宇多須神社で聞いた曲です),フランクのヴァイオリン・ソナタの前半が演奏されました。坂口さんはベルギーで堀米ゆず子さんに師事された方ということで,「本場仕込み」と言えます。もう少しピアノとヴァイオリンの激しいぶつかり合いがあっても良いかな,という気はしましたが品の良さと音の充実感が同居した良い演奏だったと思います。この曲は,もともと第2楽章の後,盛大に終わるので,まとまりは良いのですが,是非,次回は全曲を聞いてみたいものです。
サン=サーンスの序奏とロンドカプリチオーソはお馴染みの作品です。これもしっかりと聞かせてくれましたが,こう言った華やかな作品の場合,もう少し「どうだ!」という感じの,良い意味での押しつけがましさがあっても良いかなと思いました。最後は,チャイコフスキーの「なつかしい土地の思い出」の中の「メロディ」がアンコールでしっとりと演奏されて,お開きとなりました。
午後の音楽散歩を聞くのは,今回が初めてでしたが,音楽をちょっと聞くだけで,優雅な気分にさせてくれます。演奏会の後は,ついつい,フォーラスや百番街で買い物をしたり,軽食を取ったりしたくなります。その辺の相乗効果もこの演奏会の狙いなのでしょうね。機会があれば,また聞いてみたいと思います。次回はリュートということです。これも面白そうです。
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