OEKもっとカンタ―ビレは菅原淳さんを中心とした打楽器アンサンブル。打楽器の博物館といった多彩なプログラム&演奏。それにしても菅原さんはサンタ帽子がぴったり!#oekjp
OEK室内楽シリーズもっとカンタービレ第29回「クリスマス・パーカッション ~菅原淳&OEK~」を聞いてきました。昨日から金沢は雪まじりの天候ですが,交流ホールの中はパーカッションの響きに包まれ,湿度が幾分緩和されたように感じました。
今回出演したのは,エキストラのティンパニストとしてOEKに頻繁に参加している菅原淳さん,OEKの渡辺さん,打楽器アンサンブル SOLA~想樂~のみなさんとファゴットの柳浦さんでした。もともと打楽器は楽器の種類が多いのですが,この日は本当に沢山の楽器が登場しました。菅原さんはパーカッション・ミュージアムという打楽器アンサンブルを作っていらっしゃいますが,まさに”打楽器の博物館”的な多彩なプログラムを楽しむことができました。
打楽器の音がバチっと決まった時の迫力,ロールが心地よく続く響き,複数の楽器が重なりあったり,絡み合ったりする面白さ....じっくりと打楽器アンサンブルの面白さを堪能しました。演奏の密度の濃さや緊迫感を味わえるのも,客席とステージ(この日はステージは作っていなかったのですが)が近い交流ホールならではです。
前半は,チャベスのトッカータ(打楽器アンサンブルの定番曲とのことです)で始まった後,3人編成の曲が2曲続き,べックのティパニと打楽器アンサンブルのための協奏曲が演奏されました。この中では,菅原さんがソロ・ティンパニを担当したべックの協奏曲が特に印象的でした。打楽器だけだと単調になるかと思ったのですが,ティンパニの音と打楽器アンサンブルの音とが,文字通り協奏曲的なコントラストを作っており,オーケストラを聞いているような色彩感を感じました。
後半はファゴットの柳浦さんと菅原さんによるニ重奏の後,メインプログラムのカルメン組曲が演奏されました。打楽器によるカルメンと言えば,OEKお得意のシチェドリンによる弦楽器と打楽器による編曲版を思い出しますが,今回の菅原さん版は,このシチェドリン版をさらに打楽器アンサンブル用にアレンジしたものでした(曲数なども違います)。ところどころ,ユーモアを感じさせるような楽器を使ったり,最後を「ジプシーの踊り」の急速で華麗な雰囲気で締めるなど,エンターテインメント性たっぷりの編曲・演奏でした。
そして最後にアンコールとしてクリスマス・メドレーが演奏されました。演奏会のタイトルが「クリスマス・パーカッション」ということで,アンコールがあるのは予想していましたが,こちらの方も大変楽しめました。全員がサンタクロース用の赤い帽子をかぶって演奏していましたが,何と言っても菅原さんは「リアルなサンタクロース」でした。そして,曲の最後の方にもう一つ仕掛けがありました。これは後でご紹介しましょう。
会場は満員。しっかりと打楽器アンサンブルの楽しさ・豊かさと年末気分とをしっかり味わえた演奏会でした。
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