OEKのCD

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2011年10月30日 - 2011年11月5日

2011/11/02

ラ・ロック・ダンテロンの再現!アルド・チッコリーニ&OEKチャリティ・コンサート@金沢。チッコリーニさんの明るく透き通る音,そして,さり気なく沸き上がるファンタジーの世界に終演後はスタンディング・オベーション。ピアノを聞く幸福感に満たされました #oekjp

今年の夏,フランスのラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭で,記念碑的な演奏を残したアルド・チッコリーニさんとOEKが,金沢でその再現をしてくれました。前半はOEKとの共演,後半はチッコリーニさんの独奏という変則的な構成でしたが,チッコリーニさんの個性とモーツァルトの曲の素晴らしさとが完全にマッチした,見事な演奏の連続でした。

チッコリーニさんは,今年86歳とのことです。ピアノまで歩く様子は,確かに,とってもゆっくりなのですが,演奏が始まると,その指先からは,信じられないような美しく瑞々しい音が溢れ,石川県立音楽堂は幸福感で満たされました。

前半,ドン・ジョヴァンニの序曲で始まった後,同じ調性のピアノ協奏曲第20番が演奏されました。チッコリーニさんのピアノは,短調の作品にも関わらず,音が透き通るように美しいので,どこか明るさを感じさせてくれます。それが曲の魅力をさらに高めていました。虚飾を排して,音楽だけを感じさせてくれるような第2楽章,最後に軽やかに天上の世界に登っていくような第3楽章と,この名曲の凄さを改めて感じました。この曲の第3楽章については「取ってつけたように」明るく終わると感じることもあったのですが,チッコリーニさんの演奏からは全く違和感を感じませんでした。

後半はモーツァルトのピアノ・ソナタ第13番と第11番が演奏されました。どちらの曲も,チッコリーニさんならではの自在に揺れるテンポ感で演奏されており,気持ちの良いファンタジーの世界に浸らせてくれました。遅いのか速いのか分からないようなテンポなのに,全然心が乱れているようなところはないのが,チッコリーニさんの到達した境地なのだと思います。張りつめた緊迫感や奇を衒おうという作為がないのに,個性的。そういう演奏でした。

もちろん,ちょっと危ないかな?という箇所はあったのですが,チッコリーニさんのピアノは全く動じることはありません。演奏のすべてがチッコリーニさんの魅力につながってしまうような演奏だったと思います。

アンコールは3曲も演奏されました。そのうち2曲は,ラ・ロック・ダンテロンと同じアンコール曲で,フランスの放送局が収録したビデオ映像を見た金沢の聴衆にとっては,最高のプレゼントになりました。

3曲目は,「まだこんなに力が残っていたのか!?」という感じのグラナドスの作品でした。これで会場はさらに沸き,金沢では非常に珍しいスタンディング・オベーションとなりました。4月に仙台フィルとOEKが合同演奏会を行った時以来の光景だと思います。金沢で行われたピアノ・リサイタルで見るのは,私自身初めてのことです。

ラ・ロック・ダンテロンでのルネ・マルタンさんの大絶賛については,「本当かな?」と思う部分もあったのですが,チッコリーニさんの実演に接して,「本当だ!」と確信しました。石川県立音楽堂での演奏会史に残る印象的な演奏会だったと思います。

PS. 終演後,楽屋口で数名の方と待っていたところ,中に入れて頂き,チッコリーニさんからサインを頂くことができました。後半に演奏されたピアノ・ソナタを収録した新譜CDにサインを頂いたのですが,このCDを聞くのも大変楽しみです。

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