OEKのCD

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2011年2月20日 - 2011年2月26日

2011/02/20

ニコラス・クレーマー指揮OEKによるオール・フランス定期公演。フォーレのレクイエムは永遠に続いて欲しいような演奏 #oek

今日は午後からニコラス・クレーマー指揮OEKの定期公演を聞いてきました。このところ,(オペラも含め)声楽の入る公演が続いているのですが,今回もメインがフォーレのレクイエムということで,通常の定期公演とはかなり違ったプログラミングとなっていました(ただし,OEKの場合,このところ,どれが「通常」とも言えなくなっている気もします。)。

前半はラヴェル&フォーレのパヴァーヌの間にラモーの歌劇「プラテー」組曲が入るという構成でした。両パヴァーヌは,どちらも大変すっきりとした自然な音の流れが美しい演奏で,重苦しくなる部分は全くありませんでした。水彩画風の上品な演奏だったと思います。フォーレのパヴァーヌの方には,合唱も加わり,後半のレクイエムへの期待をしっかり盛り上げてくれました。

中間に演奏されたラモーの曲は,CDでも聴いたことはなかったのですが,大変楽しめる作品でした。ヴィヴァルディの曲を思わせるような明快さがあったり,何かを音で描写しているようなユーモアがあったり,クレーマーさんのにこやかな顔が浮かんでくるような生き生きとした演奏でした。最後の曲に「サプライズ」があったのですが,これはレビューの方で紹介しましょう。

さて,後半のレクイエムです。この曲は,OEK合唱団が設立された頃に一度聞いた記憶があるのですが,石川県立音楽堂で聴くのは,今回が初めてのような気がします(どこかの別の合唱団が取り上げていたかもしれませんが)。ここ数年,OEK合唱団は,バッハを中心としたドイツの宗教曲を集中的に取り上げていましたので,新生OEK合唱団のスタートという公演だったのかもしれません。

名曲中の名曲だけあって,最初から魅惑的な響きの連続でした。ヴァイオリンが出てくる機会が非常に少ない稀有な曲ということもあり,ヴィオラがステージの前列。その後ろにヴァイオリンという変則的な配置になっていましたが,このオーケストラの響きが非常に洗練されており,明るさと同時にスケール感をしっかり伝えてくれました。

OEK合唱団の声も大変晴れやかで,フランスの曲らしい軽やかさと繊細さをしっかり伝えてくれました。2人の独唱者もお見事でした。小林沙羅さん,与那城敬さんは,共にとても若い方で,瑞々しい声の魅力をいっぱいに伝えてくれました。与那城さんの声は大変朗々としており,会場いっぱい,美声に酔わせてくれました。小林さんの方は,真ん中の4曲目「ピエ・イエズス」だけに登場したのですが,全く飾り気がない自然な美しさをストレートに伝えてくれるような素晴らしい歌を聞かせてくれました。小林さんの方は,トゥーランドット,椿姫に続いての登場ということで,金沢の音楽ファンには,すっかりお馴染みになったと思います。

このお二人の声とオーケストラと合唱の響きとが相乗効果を産み,心が揺さぶられるような瞬間が何回も出てきました。最後の「天国にて」は,黒瀬恵さんのオルガンの単純な伴奏音型の上に,とてもデリケートな歌が続きます。この部分を聞きながら,「この時間がずっと続いて欲しい」と思いました。最後は,パタっと止まって,儚く終わるのですが,拍手が起きるまでかなり時間がありました。他のお客さんも,この時間がずっと続いていて欲しいと思ったのだろうな,と思いながら,余韻に浸っていました。

PS.終演後,恒例のサイン会がありました。なぜか(?),コンサートミストレスのアビゲイル・ヤングさんが居たので,「You played behind the viola(この英語で合っていた?)」と言ってみたところ,「I'm happy.ただし,今回だけね(英文は忘れました)」と嬉しそうに 答えてくれました。きっといつもより暇で楽だったんだろうな,と思って尋ねてみたのですが,やっぱりそうだったようです。そうなると,サイン会には,ヴィオラの方に登場してもらった方が良かったのかもしれませんが...皆さんお疲れだったので,ヤングさんが登場したとも言えそうです(こういうのをヴィオラ・ジョークと言う?失礼しました)。

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