OEKのCD

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2012/06/22

金沢のOEK定期に秋山和慶さん初登場。明快&鮮やかなコープランドを堪能。戸田弥生さんのバーバーもグイグイ聞かせてくれました。#oekjp

約1か月ぶりのOEKの定期公演は,秋山和慶さん指揮による,アメリカ音楽の夕べでした。意外なことに,秋山さんが金沢で行われるOEKの定期公演に登場するのは,今回が初めてのことです。ジョアン・ファレッタさんの代役として登場することになったのですが,完全に手の内に入った見事な演奏を聞かせてくれました。

まず,お馴染みのバーバーの弦楽のためのアダージョで始まりました。この曲で,しみじみと,しかし,熱い音楽を聞かせてくれた後,ヴァイオリンの戸田弥生との共演で,バーバーのヴァイオリン協奏曲が演奏されました。この曲は,20世紀のヴァイオリン協奏曲とは思えない,分かりやすい作品で,個人的にとても好きな曲です。生演奏で聞くのは,竹澤恭子さんと尾高/OEK以来のことですが,戸田さんのヴァイオリンは,堂々としたかっぷくの良さがあり,この曲の持つ大らかさとちょっと切なさが混ざったような魅力をしっかり伝えてくれました。第3楽章はワチャワチャとした感じが独特なのですが,秋山さんの鮮やかな指揮で聞くと,非常に分かりやすく整理されており,安心して軽妙さを楽しむことができました。

後半の最初は,映画「シンドラーのリスト」のテーマが演奏されました。この曲のオリジナルはイツァーク・パールマンの演奏だったと思いますが,戸田さんの演奏も,それに負けない,非常に濃くたっぷりと演奏を聞かせてくれました。ただし,ちょっと濃すぎて,やや演歌っぽいかな,というところもありました。

最後は,コープランドの「劇場のための音楽」という,何ともそっけないタイトルの音楽だったのですが,これが非常に楽しめました。木管楽器などは1本ずつでかなりこじんまりした編成でしたが,バーンスタインの音楽の原型のような,変化に富んだ音楽を聞かせてくれました。秋山さんは,非常に明快な指揮をされる方ですが,その職人芸的指揮ぶりから出てくる鮮やかな音楽を,しっかり楽しむことができました。リズムが多彩に変化すればするほど,音楽に安定感が出てくるような,凄みを感じました。トランペット,イングリッシュホルン,クラリネット...など各楽器のソロも楽しめました。原色的な生々しさと軽妙さがありました。特にクラリネットが,ちょっと甲高い音で軽快にジャズ風のメロディを演奏する軽快さが耳にしっかり残っています。

演奏時間的には,それほど長い演奏会ではなかったのですが,これまでOEKがあまり取り上げてこなかったアメリカ音楽の面白さを伝えてくれました。OEKメンバーの雰囲気からは,秋山さんに対する,絶大な信頼感とリスペクトする雰囲気を感じました。是非また客演して欲しいと思います。

PS. それにしても...秋山さんは昔から変わりませんねぇ。30年以上クラシック音楽を聞いているのですが,その間,ずっと今と同じ雰囲気のような気がします。実は,このことも凄いと思っています。

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