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2012年12月

2012/12/31

2012年大みそか。本年もOEKを中心に生の音楽を沢山楽しめたことに感謝します。#oekjp

今年も大みそかです。OEKの方は「カウントダウン・コンサート」がもう一仕事ありますが,私の方は完全に正月休みモードに入っております。2012年も沢山のコンサートを生で楽しめたことを感謝したいと思います。

今年,金沢で聞いた演奏会では,やはり,ハーディングとミンコフスキが揃った7月が印象的です。特に日頃聞きなれている,ベートーヴェンの第5番で新鮮な演奏を聞かせてくれたハーディングの手腕と,演奏会後にお客さんにサインをして回るような親しみやすさに感激しました。

その一方,ラルフ・ゴトーニさん,広上淳一さん,下野竜也さん,高関健さん...といった実力派指揮者の定期演奏会も楽しめました。それぞれのプログラム後半で聞かせてくれたハイドン シューベルト,ベートーヴェンの交響曲での生き生きとしていながら安定感を感じさせてくれる,“OEKスタンダード”の音楽が大変魅力的でした。

井上道義さんについて毎年毎年,OEKと音楽堂を舞台として,本当にいろいろなアイデアを実現してくれていて,頼もしい限りです。2013年は定期公演のスタイルを変えるという話なので特に期待したいと思います。井上さんの指揮では,やはりショスタコーヴィチの交響曲2つがそれぞれに印象的でした。第14番と第11番という滅多に聞けない作品を金沢で演奏してくれただけでもありがたいと思います。

1月の定期公演に登場した山田和樹さんは,スイスロマンド管弦楽団の客演指揮者になられるなど,ますます活躍の場を広げていらっしゃいます。その時の「英雄」は,今後の活躍を保証するような熟練の演奏でした。

独奏者では,ピアノの河村尚子さん,ハオチェン・チャンさんが特に印象に残りました。それとOEKと共演はしていませんが,やはり,クリスチャン・ツィメルマンさんの実力は圧倒的でした。また金沢に来て欲しいアーティストです。

ヴァイオリンでは,IMAの日本海交流コンサートに登場した神尾真由子さんによるバーンスタインのセレナードが特に印象的でした。渋いところでは,北陸新人登竜門コンサート:弦楽器部門で,客演的に登場した,OEKヴィオラ奏者の丸山萌音揮さんのヒンデミットが印象的でした。井上道義さんも感激という演奏でしたね。

舞台関係では,カルメンと白鳥の湖といった定番作品を楽しめたし,中嶋彰子さんプロデュースによる「月につかれたピエロ」という映像と音楽と文学が一体になったような意欲的な公演を堪能できました。

金沢21世紀美術館主催で鈴木大拙館で行われた,野外でのケージも大変印象的でした。ラ・フォル・ジュルネ金沢は,テーマが「ロシアの祭典」ということで,フルオーケストラを多数楽しむことができました。

ラ・フォル・ジュルネをはじめとした大きなイベントを行おうとすると,お金のことが気になります。現在の日本の状況でライブの芸術文化活動を継続的に行っていくことは,いろいろな点で難しくなりつつありますが,OEKfanとしては,これからも日常生活の中で生で味わう音楽ことのありがたさや楽しさを伝えていけると良いと思っています。

皆様,良いお年をお迎えください。

2012/12/21

学生オーケストラ&OEK合同公演 カレッジコンサート,今回は富山大学も交えて「悲愴」 #oekjp

毎年恒例の学生オーケストラ&OEK合同公演 カレッジコンサートの情報が次のとおり公式サイトに掲載されていました。今回は石川県の大学だけではなく,富山大学も参加しているのが新しい点です。

演奏する曲は以下のとおりです。メインで演奏する曲は,チャイコフスキーの「悲愴」です。OEKが演奏するのは,久しぶりのことだと思います。ちなみに金沢大学フィルは,1月の定期演奏会で,チャイコフスキーの交響曲第1番を演奏するので,チャイコフスキーづいている感じです。

指揮者は松井慶太さんという方です。調べてみると...まだ20代の方のようです(嵐のメンバーよりも若い?)。どういう演奏を聞かせてくれるのか大変楽しみです。

学生オーケストラ&OEK合同公演 カレッジコンサート
2013年3月2日(土) 15:00開演(14:15開場)
石川県立音楽堂コンサートホール

松井慶太(指揮)
金沢大学フィルハーモニー管弦楽団
金沢工業大学室内管弦楽団
富山大学フィルハーモニー管弦楽団

J.シュトラウス:皇帝円舞曲(合同)
グリーグ:2つの悲しい旋律(OEK)
シベリウス:悲しきワルツ(OEK)
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ(OEK)
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(合同)

http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/concert/2013/03/oek_4.html#more

2012/12/19

OEK室内楽シリーズもっとカンタービレ,今回は16人編成の管楽アンサンブル。R.シュトラウス:楽しい仕事場はソナチネらしからぬ大作。アルプスに登ったような爽快な気分 #oekjp

今日の金沢は,雪が少々積もっていたのですが,その中,オーケストラ・アンサンブル金沢室内楽シリーズ「もっとカンタービレ」を聞いてきました。今回は,「16の管楽器によるめずらしい合奏曲 木管アンサンブルの世界
演奏」ということで,OEKの管楽器メンバー+αの皆さん(実は+αの人数が多いぐらいでしたが)による管楽アンサンブルでした。

今回の目玉は,滅多に演奏されない管楽アンサンブルの大曲,R.シュトラウスのソナチネ第2番「楽しい仕事場」でした。ソナチネと言いながら,30分以上かかるというのがまず面白いのですが,管楽器ばかり16人という編成もかなり珍しいと思います。楽器編成は,フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴットの2管編成に加え,C管クラリネット,コントラファゴット,バセットホルン,バスクラリネット,ホルン4という編成です。

これだけいろいろな木管楽器が勢ぞろいする曲も珍しいと思います。音色の方も素晴らしく,聞いた瞬間,「R.シュトラウスだ!」と感じさせるような輝かしさがありました。プレトークでオーボエの加納さん(この曲を提案されたそうです)がおっしゃられていたとおり,同じモチーフが繰り返し出てくるようなところがあり,その繰り返しを色々な楽器で受け渡ししたり,対話したりしているうちに,大きな山に登ってしまった,というような趣きがありました。最終楽章などは,空気の良いアルプスの山頂に登って良い眺めを眺めているような(想像で書いているのですが)気分でした。これだけ長い曲ですので,演奏直後は「お疲れさまでした!」と言いたくなりました。

曲の雰囲気としては,シュトラウスのオーボエ協奏曲と雰囲気が似た部分がある気がしました。滅多に演奏されない,隠れた名作をじっくりと楽しむことができました。

前半に演奏されたモーツァルトの管楽アンサンブルの作品は,R.シュトラウスの作品との取り合わせが良く,演奏会全体としてのバランスも良いと思いました。特にクラリネットとバセットホルンだけのアンサンブルで演奏されたアダージョは,晩年のモーツァルト的な雰囲気たっぷりで,とても味わいの深い曲でした。

外の寒さにも負けずお客さんもかなり入っており,このシリーズもすっかり定着したと感じました。OEKメンバーの声を聞けるのも良いですね。次回の「小編成による くるみ割り人形」も,とても楽しみです。

2012/12/16

年末年始,石川県内の美術館・博物館で室内楽コンサートがいろいろと行われます。 #oekjp

昨日の「白鳥の湖」公演も終わり,OEKの年内の公演は室内楽公演が中心になってきました。いろいろと調べてみると,県内の美術館や博物館での公演がいろいろと行われるようです。お時間のある方はお出かけになってみてください。

クリスマスコンサート2012(石川県西田幾多郎記念哲学館)
-日時 平成24年12月18日(火)開場18:30 / プレコンサート(ホワイエ) 18:45~/ ホールコンサート(ホール) 19:00~
-場所=石川県西田幾多郎記念哲学館
-出演=松井 直,上島淳子(ヴァイオリン),石黒靖典(ヴィオラ),大澤 明(チェロ)
1=モーツァルト 弦楽四重奏曲ハ長調 K.465 「不協和音」
2=ハイドン 弦楽四重奏曲ト短調 作品74-3 Hoboken:Ⅲ:74 「騎手」
3=ベートーヴェン 弦楽四重奏曲変ホ長調 作品74 「ハープ」
-料金=一般 1,000 円(当日1,200 円),中学生以下 500 円(当日600 円)(全席自由)
-お問い合わせ=かほく市教育委員会生涯学習課 076-283-7137 
http://www.nishidatetsugakukan.org/top3.htm#24christmas

井上道義&オーケストラ・アンサンブル金沢21世紀美術館シリーズ music@rt Season VI Merry Marubi Christmas VI(金沢21世紀美術館)
-日時 12月24日(月) 12:30〜15:00 会場:
-場所 金沢21世紀美術館 交流ゾーン  美術館周辺 / 香林坊アトリオ(アトリオステージ・広場) / 街中(片町商店街、タテマチストリート、柿木畠通りなど)※雨天の場合は屋内のみ
12:30〜 館内交流ゾーン  出演:トロイ・グーギンズ、清水史津、OEKエンジェルコーラス
13:30〜 館内交流ゾーン  出演:トロイ・グーギンズ、清水史津
OEKエンジェルコーラスは香林坊アトリオステージで合唱。その後、キャンドルを手に清らかな歌声を響かせながら、香林坊アトリオ広場、街中(片町商店街、タテマチストリート、柿木畠通りなど)を通り、金沢21世紀美術館まで戻ってきます。
14:15〜 館内交流ゾーン  出演:トロイ・グーギンズ、清水史津、OEKエンジェルコーラス
料金:無料
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=68&d=1552

クリスマス特集「バロック音楽の夕べ」(金沢蓄音器館)
-日時=12月25日(火)19:00開演
-会場=金沢蓄音器館
-演奏=大村俊介,大村一恵(ヴァイオリン),早川寛(チェロ),加藤純子(チェンバロ)
コレルリ/2つのヴァイオリンのためのソナタ 第1~6番
-料金=1000円(要予約)
-お問い合わせ=金沢蓄音器館 
http://www.kanazawa-museum.jp/chikuonki/index.htm

ニューイヤー♪ヴァイオリンコンサート(石川県輪島漆芸美術館)
-日時=2013年1月5日(土) 14:00開演 15:00終演
-会場=石川県輪島漆芸美術館エントランスホール
-演奏=大久保 修(ヴァイオリン:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団),黒川良子(ピアノ)
1=エドワード・エルガー/愛の挨拶
2=葉加瀬太郎/ひまわり ほか
-料金=600円(全席自由・当日券も同料金・展覧会もご覧いただけます)
-お問い合わせ=石川県輪島漆芸美術館 TEL. 0768-22-9788
http://www.city.wajima.ishikawa.jp/art/

金沢21世紀美術館 友の会 スペシャルコンサート2013 Piano Trio under Discovery
-日時=2013年1月12日(土) 16:30開場 17:00開演
-会場=金沢21世紀美術館 シアター21
-演奏=グラシアー・トリオ(グローリア・シー(ピアノ),荒井亮子(ヴァイオリン),荒井結子(チェロ)
1=ハイドン/ピアノ三重奏曲 ト長調 「ジプシートリオ」 Hob.XV:25
2=Sheila Silver/To the Spirit Unconquered(1992年)
3=ブラームス/弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18 (T.キルヒナーによるピアノトリオ編)
-料金= 友の会会員:1,000円 (チケット購入時および入場時に会員証提示) 一般:2,000円 *1drink付き・全席自由
-お問い合わせ=金沢21世紀美術館 友の会 TEL.076-220-2814 
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=71&d=1550

2012/12/15

OEKの「白鳥の湖」@石川県立音楽堂コンサートホール(2日目)を鑑賞。やっぱりバレエは最高です。最初から最後まで楽しみました #oekjp

昨日から2日連続で,石川県立音楽堂のコンサートホールを使ったバレエ「白鳥の湖」公演が行われています。コンサートホールなので幕はないし,ステージもやや狭いのですが,その分,オーケストラの音がしっかり楽しめるというのがセールスポイントの公演です。バレエの定番中の定番を,ドイツ・エッセン市立歌劇場バレエ団と地元のダンサーたちの共演で上演するのは,前回の「くるみ割り人形」と同じですが,「白鳥の湖」の方が上演時間が長いこともあり,時間を忘れてバレエの世界に浸ることができました。

「白鳥の湖」の場合,華やかな宮廷シーン,森の中の湖のほとりの神秘的なシーン,各国のダンスが続く娯楽性,「最後に愛は勝つ」という感じの盛り上がり...と退屈する間がありません。第1幕冒頭の群舞シーンを見ているだけで嬉しくなりました。

今回特に良いと思ったのが王子とオデットが出会う第2幕でした。有名なグラン・パ・ド・ドゥの辺りでした。鈴木織衛さん指揮OEKの演奏は,第2幕冒頭の有名な「情景」の演奏から表情豊かでした。この部分ではさらにテンポを落として,せつない雰囲気満点でした。何よりもコンサートマスターの松井さんのヴァイオリン・ソロが最高でした。オデット役のバルバラ・コホウロヴァさんにも非常にエレガントな雰囲気があり,この気分に特にぴったりでした。

第3幕前半はフィギュア・スケートのエキシビションのような感じで楽しめますが,後半その雰囲気が一転して,黒鳥オディールが登場します。そのコントラストが本当にドラマティックです。お楽しみの32回転のフェッテも大いに盛り上がりました。

第4幕のエンディング部分については,いろいろな解釈がある部分ですが,今回は音楽堂のパイプオルガンのステージを使った,なかなか斬新な演出でした。どういう演出だったかは...後で紹介しましょう。

終演後は,サイン会も行われました(2日目だったからかもしれません)。家族連れのお客さんも多かったのですが,皆さんバレエを堪能したようです。サイン会も大変にぎやかでした。バレエについては,もしかしたら準備をするのは,オペラよりも大変なのかもしれませんが,これからも,年に1回ぐらいはOEKのバレエを楽しみたいものです。

2012/12/05

中嶋彰子さんの夢幻能「月に憑かれたピエロ」。かなり難解でしたが,声と映像のコラボに圧倒されました。能と無調音楽の相性もぴったり #oekjp

11月末のカルメンから,OEKの公演が続いています。今回はソプラノの中嶋彰子さんの演出+歌による夢幻能「月に憑かれたピエロ」を観てきました(ただし,この日のOEKは5人編成でした。能の演奏の方が多いぐらいでした)。シェーンベルクの無調音楽と能の笛や太鼓を絡ませるという企画は滅多にないことだと思います。舞台は,段々と狂気の世界へと入って行きました。

ステージ上には月などの映像を映し出すスクリーンがあり,ところどころで日本語字幕も入っていましたが,正直なところ,歌っている内容はほとんど理解できませんでした。この辺が少々もどかしい感じもしましたが,何よりも中嶋さんの声が素晴らしく,ただならぬ迫力を感じました。今回の上演を10年がかりで実現した中嶋さんの気迫を感じさせてくれる歌と演技でした。

この日は,演奏前に中嶋さんとシテ方宝生流の佐野登さんと指揮のニルス・ムースさんによるプレトークもありました。「歌手なのに歌わない」といった点がデモンストレーションを交えて,分かりやすく説明されました。

この日のプログラムも,全曲の対訳が付いている充実したものでした。インパクトのある映像を思い出しながら,読み返してみようかと思います。

2012/12/02

12月恒例,OEKと北陸聖歌合唱団のクリスマス&メサイア公演。三河正典さんの指揮の下,壮麗で暖かい音楽が広がりました。 #oekjp

昨日に続いてOEKの公演を石川県立音楽堂で聞いてきました。この日は,12月恒例の北陸聖歌合唱団とOEKによる,クリスマス&メサイア公演でした。この北陸聖歌合唱団は,ほぼ紅白歌合戦と同じ歴史を持ち,その間,メサイアばかりを歌ってきました。音楽堂が完成してからは,OEKと共演すようになり,私も毎年のように聞いています。

今年の公演ですが,ここ数年でもっとも素晴らしい内容だったと感じました(ただし,昨年は聞いていないのですが)。まず,三河正典さんの作る,全く慌てることのない誠実な音楽が素晴らしく,OEKや合唱団のメンバーは「演奏しきった!」という充実感を持ったのではないかと思います。それが伝わってくるような演奏でした。

ハレルヤコーラスの方は小細工することなく大変しっかりとした力強い音楽を聞かせてくれました。最後のアーメン・コーラスの方は,非常にじっくりとしたテンポで各声部をじっくりと聞かせた後,大きな間を取って,本当に壮麗なフィナーレを築いていました。

ソリストの歌の中では,特に女声2人の歌が特に印象的でした。第1部のクリスマスの場では,おなじみの朝倉あづささんの澄んだ声を楽しむことできました。メゾ・ソプラノの池田香織さんの声を聞くのは久しぶりでしたが,つややかな声が大変魅力的でした。第2部の最初の方のアリアなど,大変聞きごたえがありました。時間が止まってしまって,異次元の世界に入ったように感じました。

メサイアの前に,まずOEKエンジェルコーラスによってクリスマス・ソング・メドレーが歌われました。榊原栄さん編曲のこの曲もすっかりお馴染となり,演奏にも年季が入ってきた気がします。


最後に全員で「きよしこの夜」を歌ってお開きとなりましたが,この演奏会を聞くと,「今年も早くも12月か!」と感じると同時に,無事に過ごせたことに感謝をしたくなります。

石川県先行上映「リトルマエストラ」を観てきました。いきなり井上道義指揮OEK@石川県立音楽堂が登場します。 #oekjp

今年の1月頃,石川県の志賀町と金沢市などでロケーションを行った映画「リトルマエストラ」の上演が始まったので,「毎月1日は映画1000円」の特典を生かして早速,観てきました。

http://little-maestra.jp/

「天才」女子高校生指揮者と漁村にあるアマチュア・オーケストラのメンバーとの絆を描いたドラマなのですが,オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のファンとしては,「OEKが登場する映画」「長髪の井上道義さんが登場」「石川県立音楽堂でロケ」ということで,ネタにするためにも必見です。

ドラマの後半,アマチュア・オーケストラのコンクール(石川県立音楽堂で行っている設定になっていました)に出かけた後,予想外の展開に変わっていく部分など,かなり突っ込みどころの多い映画でしたが(「こんな場所で演奏するか!」「運搬がかなり大変?」という場所で演奏していました。「あまりにもよいタイミング」というシーンも結構ありましたねぇ),ドラマの前半での,葛藤と和解の部分など結構ぐっときました。

設定としては,炭鉱の町のブラスバンド(吹奏楽ではなくブラスバンド)を描いたイギリス映画の「ブラス!」とちょっと似たところがあり,志賀町の風土のようなものが伝わってきたのが良かった点です。福浦(ふくら)の灯台など行ってみたくなります。

音楽的には,冒頭部分で井上道義さん指揮OEKによるモーツァルトの交響曲第40番の演奏シーンが出てきた以外には,福浦漁火オーケストラ(このドラマの主役ですね)が演奏するエルガーの威風堂々第1番ばかりが出てきて,やや物足りなさを感じました。しかも,トリオの部分ばかりなので,ついつい映画のスポンサーでもある北國新聞社の「ふるさと不足」のCMなどを思い出してしまいました。

その他,「アンサンブル金沢主催のアマチュア・オーケストラ・コンクール(結構,面白い設定)」に出場する団体として石川フィルハーモニー交響楽団が実名で登場し,フィンランディアの一部を演奏するシーンが出てきました。

主役の有村架純さんの演じる「天才女子高生指揮者」は,実はただの吹奏楽部の指揮者に過ぎなかったことが途中判明するのですが,その回想シーンで演奏していたのが,吹奏楽経験者にはよく親しまれているヴァンデルローストの行進曲「アルセナール」でした。

音楽映画として見るならば,オーケストラの演奏がうまくまとまっていく過程などをもう少し沢山描いて欲しかったのですが,作品のテーマが「ふるさと振興」のような感じになってきていたので仕方がないところかもしれません。ただし,セリフの中に出てきていた「楽譜は作曲家からの手紙である」という言葉にはなかなか含蓄がありました。

OEKファンとしては,井上道義さんのみならず「音楽堂の○○さんが実名で出ている」「□□さんが映っている」といった,親戚縁者の晴れ舞台を見るような楽しさもありました。というわけで,OEKファンならば,ところどころ突っ込みながらも,楽しめる作品になっていると思います。是非,ご覧になってみてください。

2012/12/01

PFUチャリティクリスマスコンサートはドビュッシー記念の年を締めくくるフランス音楽特集。心地よい響きに包まれました。井上圭子さんのオルガンとも絶妙のブレンド #oekjp

この時期恒例のPFUクリスマスチャリティコンサートを聞いてきました。このコンサートは入場整理券があれば入れる無料コンサートですが,毎年とてもよくお客さんが入ります。この日もほぼ満席でした。

この日の指揮は,渡邊 一正さんで, オルガン独奏は井上圭子さんでした。私の記憶の限りでは,渡邊さんが金沢でOEKを指揮するのを聞くのは今回が初めてです。OEK取り上げる機会が比較的少ないフランス音楽特集でしたが,どの曲についても,管楽器と弦楽器の音のバランスが良く,心地よい響きに包まれました。亡き王女のためのパヴァーヌでの金星さんのホルン,クープランの墓での水谷さんのオーボエなど,ソリスティックな部分でも曲想にふさわしい軽やかで高貴な演奏を 聞かせてくれました。

前半最後は,石川県立音楽堂で聞くのにぴったりのプーランクのオルガンとティンパニのための協奏曲で締められました。独奏の井上圭子さんの演奏を聞くのは,石川県立音楽堂が開館した2001年以来のことですが,プーランクらしい大胆さと親しみやすさが共存したような音楽楽しませてくれました。ティンパニにも,心地よい弦楽器の響きに楔を打ち込むような力強さがあり,聞きごたえがありました。

後半は,今年がアニバーサリーイヤーだったドビュッシーの曲が2曲演奏されました。牧神の午後への前奏曲の方は,通常のOEKの編成では人数が足りないので,OEKの演奏で聞いたことはほとんどないのですが(一度だけ?),今回は小編成の弦楽器+木管楽器3本+ピアノ+打楽器+もうひとつ謎の楽器 というシェーンベルク編曲による珍しい版で演奏されました。これが素晴らしい編曲であり演奏でした。オリジナルの妖しい雰囲気をしっかり残しながらに,すっきりとした室内オーケストラらしい軽やかさも感じさせてくれました。特にピアノをうまく使っているなと思いました。

最後に演奏された子供の領分の方は,もともとピアノ独奏曲ですが,これをカプレが管弦楽用に編曲したものです。以前,井上道義さん指揮でも聞いたことがありますが,ピアノ独奏で聞くよりも,メルヘン的というかファンタジー的な気分が広がるようなところがあり,演奏会を気持ちよく締めてくれました。

最後に「月の光」の管弦楽編曲版がアンコールで演奏されて終了しましたが,穏やかながらとても気持ちの良い演奏会になりました。

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