OEKのCD

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2012年7月22日 - 2012年7月28日

2012/07/28

ロンドン五輪が始まり,OEKは夏休み。8月19日の「夏休みコンサート」ではロンドン交響曲を演奏。五輪の絵も募集中 #oekjp

今シーズンのOEKの定期公演も,本日の横浜での公演で終了し,OEKの方はしばらく夏休みですね。次回は,8月19日の「夏休みコンサート」ですので,その間,丁度,ロンドン五輪を楽しめます。

それと同期を取るかのように,この「夏休みコンサート」では,ハイドンの「ロンドン」交響曲とヘンデルの水上の音楽の一部が演奏されます。さらに,この公演では,「みんなで描くロンドンオリンピック」という企画もあり,「ロンドン」の演奏中に応募作品がスクリーンに投影されます。

http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/concert/2012/08/oek_3.html

詳細はチラシをご覧ください。小中学生が対象で,応募した人には親子券がプレゼントされますので,この演奏会に行ってみたいという方は,お子さんに無理やり(?)にでも描かせてみたらいかがでしょうか?締め切りは8月15日です。

2012/07/25

今シーズン最後のOEK定期公演はマルク・ミンコフスキさん指揮。濃厚で生き生きとしたファンタジーの世界を楽しませてくれました。プーランクの協奏曲は粋で大胆なパリのモーツァルト風 #oekjp

今シーズン最後のOEKの定期公演には,一般的にはバロック~古典派音楽の指揮者として知られているマルク・ミンコフスキさんが登場しました。前回のダニエル・ハーディングさんに続いて,世界的に大きな注目を集めている指揮者の登場ということで,この日もお客さんはよく入っていました(ただし,満席ではなかったと思います。)。

演奏された曲は,意表を突いて,ワイル,プーランク,ラヴェルと20世紀の音楽が並びました。数年前の,ルーブル宮音楽隊との金沢公演の時はハイドン,モーツァルトを楽しませてくれましたので,今回の公演ではミンコフスキさんの別の面を楽しむことができました。

ただし,どの曲にも生き生きとした生命力が吹き込まれており,緻密で練られていると同時に,沸き出てくるような音の数々を堪能できました。この点は,ルーブル宮の時と同様だったと思います。ハーディングさんの時もそうでしたが,OEKの適応力の高さと誠実な演奏ぶりを今回も実感できました。

前半演奏されたワイルの交響曲第2番とプーランクの2台のピアノのための協奏曲は,どちらも演奏会で取り上げられる機会は多くない作品です。特にワイルの作品は,渋めでしたが,CD等で聞くよりはずっと生き生きとした音楽として楽しむことができました。室内編成ながら,ダイナミック・レンジの広さを感じさせてくれる,充実した演奏でした。

プーランクの協奏曲は,昨年,OEKが海外ツァーを行った時にも演奏したことのある曲とのことですが,定期公演で演奏されるのは初めてだと思います。プーランクの曲ならではのウィットと同時に,ここでも生きの良さを実感できました。フランスの若手ピアニスト,ギョーム・ヴァンサンさんと金沢出身のお馴染み田島睦子さんのデュオと,ミンコフスキ&OEKは,しっかり息があっており,現代的な斬新さと同時に古典的なまとまりの良さを感じさせてくれました。音楽が美しく流れる部分と,渡邉さんのパーカッション(いろいろな楽器を弾き分けていました)を中心に,ビシっと決まるアクセントとが心地よく交錯し,プーランクならではの楽しい音楽となっていました。

今回は,何と言っても金沢出身で,岩城宏之音楽賞を受賞したばかりの田島睦子さんがミンコフスキ指揮OEKと共演したことが,金沢の音楽ファンにとっては嬉しいことだったと思います。ヴァンサンさんは,かなり大きな身振りで跳ねるような動作で演奏していたのに対し,田島さんは,落ち着いた雰囲気で音楽を締めていたように感じました。今回,田島さん自身がいちばん嬉しかったと思いますが,この日のお客さんにも田島さんを祝福する気持ちは大きかったと思います。今回の共演をきっかけに,さらに活躍の場を広げて欲しいと思います。

後半は,ラヴェルの「マ・メール・ロワ」が演奏されました。この曲は,組曲版の方がよく演奏されると思いますが,今回は,バレエ版で演奏されました。まず,このバレエ版の音楽自体が素晴らしいと思いました。曲と曲をつなぐ「つなぎ」の音楽が入り,曲全体が連続していましたが,この「つなぎ」の音楽が何とも魅力的でした。弦楽器のコルレーニョのカタカタという音が入ったり,高音から急に下がってくるような幻想的なフレーズが出てきたり,ファンタジーの気分満点でした。

ミンコフスキさんの指揮も曲が進むにつれて,濃厚な気分たっぷりになってきて,最後の「妖精の園」などは,文字通り大団円となっていました。OEKメンバーのソロも冴えていました。随所に出てくる2本のホルンによる遠近感のある響き,色鮮やかな木管楽器群(「野獣」役のコントラ・ファゴットの音はやはり強烈でした),そして,最後の曲でのアビゲイル・ヤングさんの水も滴るような艶っぽい独奏など,聞きどころ満載でした。

お楽しみの「パゴダの女王レドロネット」では,期待どおり,「いかにも中華風」の銅鑼の音を豪快に楽しませてくれましたが,この部分では,非常に繊細で静謐なハープとチェレスタの響きも印象的でした。

今回はバレエ版ということで,曲全体が夢の中の世界にそのまま入り,会場全体がファンタジーの世界に包まれたような気分になりました。緻密でクリアな音がしっかりと組み合わさりながら,幻想味を感じさせてくれる辺り,ミンコフスキさんのマジックにかかったようなステージだったと思いました。非常に聞きごたえのある「マ・メール・ロワ」でした。

終演後,ミンコフスキさんは,OEKの奏者たちを次々と立たせていましたが,体格の割に(?)結構動作が機敏で,しかも,どこかマメさを感じさせてくれました。今回の共演で,ハーディングさんの時とは違った意味で,ミンコフスキさんもOEKメンバーから大きな信頼を得たのではないかと思います。

ハーディングさんの時もそう思いましたが,ミンコフスキさんも,これからもOEKと「長いおつきあい」をしてほしい指揮者です。明日からは,東京,横浜公演になりますが,ルーブル宮音楽隊の時とは一味違った演奏を関東のお客さんにも披露してくれるのではないかと思います。

PS.終演後,恒例のサイン会が行われました。実は前回ハーディングさんから頂いたサインの書かれたプログラムを持参し,そのすぐ下にミンコフスキさんのサインを頂いてきました。これは,正真正銘の「お宝」だと思います。

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