OEKのCD

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2012年1月22日 - 2012年1月28日

2012/01/28

ゴトーニ・ウィーク開幕。ラルフ・ゴトーニさんの弾き振りによるOEK定期公演M。ハ短調からハ長調へとつながるまとまりの良い、考えられたプログラミングを堪能。OEKのしっかりとした硬質な音と反応の良さも見事 #oekjp

このところの金沢は、季節相応の積雪が続いており、今日もどうなるかと思ったのですが、午後から冬型は緩み、OEKの定期公演に無事行くことができました。今回の指揮者はフィンランド出身のラルフ・ゴトーニさんでした。1月末から2月上旬にかけて、ゴトーニさんは、OEKの2種類の定期公演に連続して登場し、しかもその間にOEKメンバーとも室内楽公演を行うということで、「ゴトーニ・ウィーク」の始まりということになります。

今日の公演は、ゴトーニさんとしては珍しく、古典派から初期ロマン派の作品のみによるプログラムでした。しかも、OEKのフルメンバー(打楽器はティンパニだけでしたが)が登場する3曲ということで、OEKの定期公演の「一つの典型」といっても良いような構成でした。2曲目のピアノ協奏曲には当然ピアノが加わりますが、OEK自体、3曲とも編成が全く同じということも滅多にないことのような気がします。

曲の調性についても、前半のベートーヴェンの2曲がハ短調、後半のシューベルトの交響曲第6番がハ長調という形でコントラストがつけられており、とてもまとまりの良い構成となっていました。

最初のコリオラン序曲では、ゴトーニさんは、2曲目に使うピアノを譜面台にして指揮をしていました。なかなか面白い光景でした。ゴトーニさんが指揮する時はいつもそうなのですが、OEKの響きは、非常にくっきりと、硬質な感じで響いていました。井上道義さん指揮の時のような「取って食われそうな」熱気とは一味違った、ひんやりとした迫力のある演奏でした。

2曲目のベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番も同じハ短調で、響きに統一感がありました。ゴトーニさんは、お客さんに背を向ける形で蓋を外したピアノに向っていました。そのせいか、ピアノの音の響き方がいつもとは違っおり、ソリストが目立つ協奏曲というよりは、ピアノ付き交響曲といった趣きがありました。OEKの演奏も非常に雄弁でした。最終楽章の最後の部分などで、畳み掛けるようなキレの良さもあり、オーソドックスさと同時に新鮮さを感じました。カデンツァを中心に、ゴトーニさんのピアノにも華やかに聞かせる部分もありましたが、オーケストラの歌わせ方とピアノの歌わせ方が有機的に絡み合っており、「弾き振りらしい」協奏曲となっていました。

アンコールでシューベルトの「美しい水車屋の娘」の中の1曲をピアノ独奏用にゴトーニさんが編曲したものが演奏されました。この曲は、もともと大好きな曲ですが、大人の哀感(?)が漂っており、歌曲版とは一味違った魅力を感じさせてくれました。この曲自体、途中で長調に転調するのですが、前半と後半をつなぐ絶好のブリッジになっていました。

後半のシューベルトの交響曲第6番は、「ザ・グレート」よりは小さいけれども、小ハ長調というよりは、中ハ長調ぐらいの規模があります。生で聞くのは、ラ・フォル・ジュルネ金沢の最初の年のエンディングコンサートで聞いて以来のような気がしますが、OEKにぴったりの交響曲です。

この曲でも前半同様、しっかりとした強さを感じましたが、随所で音楽がほほ笑むような感じの部分があるのが、シューベルトの交響曲らしいところです。どの楽章もかっちりとしたまとまりの良さと同時に表情の豊かさがあり、とても楽しむことができました。第4楽章のエンディングは、念を押すようなズシリとした迫力の音で締めてくれました。

これから1週間ほど、ゴトーニさんの演奏会が続き、いろいろな曲を聞かせてくれます。OEKのメンバーからの信頼も非常に厚いことがステージ上の雰囲気からもよくわかりますので、どれも聞き逃せない演奏会になりそうです。

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