OEKのCD

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2013/01/25

石川県立音楽堂1月のランチタイムコンサートはOEKメンバーと相良容子さんによるショスタコーヴィチの室内楽。濃密で贅沢な1時間でした。#oekjp

本日は,仕事がたまたま休みだったので,石川県立音楽堂のランチタイムコンサートに出かけてきました。平日の昼に出かけるのはなかなか新鮮な気分でした。今回は,OEKの松井直さん,上島淳子さん,石黒靖典さん,大澤明さんによる弦楽四重奏に石川県新人登竜門コンサートで優秀者に選ばれたことのある,ピアノの相良容子さんが加わっての室内楽の公演でした。

そこで演奏されたのが,ショスタコーヴィチでした。ランチタイムコンサートといえば,気楽に聞ける小品集というイメージを持っていたので,かなり冒険的なプログラムと言えます。演奏されたのは,ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第11番とピアノ五重奏曲でした。ピアノ五重奏曲は数回実演で聞いたことはあるのですが(とても好きな曲です),弦楽四重奏の方は実演で聞くのは初めてです。

演奏時間的には通常は全部で45分ぐらいだと思うのですが,今回はピアノ五重奏曲がかなり長い曲でしたので,全部で1時間近く掛かっていたのではないかと思います。どちらも充実した内容の曲ですので,「入場料500円」とは思えない充実感でした。

最初に演奏された弦楽四重奏曲第11番は全体で15分ちょっとなのですが,7つの楽章から成っている独特の構成の曲です(ただし楽章の区分ははっきりしないところもありました)。楽章数からすると,晩年のベートーヴェンの弦楽四重奏曲と通じるものがあります。全曲を通じて,時々,独特の速い音の動きが出てきましたが,基本的に暗い湿ったような雰囲気に覆われており,最後の楽章などはべートーヴェンの「英雄」の2楽章などを思わせる,重く引きずるような感じでした。昼間っからショスタコの小宇宙にすっぽりとはまり込んでしまいました。

次のピアノ五重奏曲の方は曲想に変化があり,3楽章のタガが外れてしまったようなスケルツォを中心にシンメトリカルに構成されているような作品です。この楽章を挟む2楽章,4楽章は緩やかな楽章で,各楽器がしみじみと絡み合っていくような精密で落ち着いた気分があります。明暗の判別がつかないような独特のメランコリックな気分もありました。

相良さんのピアノは,冒頭の和音から,バランスの良い,まろやかな響きをしっかり聞かせてくれました。前半の曲がモノトーンの雰囲気だったので,パッと気分が変わりました。最終楽章は,ショスタコーヴィチとしては不自然なぐらいに明るく軽やかに終わりますが,相良さんのピアノを中心にとてもしゃれた気分で絞めてくれました。

今回は,コンサートホールで聞いたこともあり各楽器の音がとても美しく響いていました。室内楽といえば,交流ホールか邦楽ホールという印象がありましたが,コンサートホールの響きはやはり絶品だと思いました。休日の昼に室内楽というのもなかなか良いものです。昼食をしたついでに,ついつい気分が良くなって金沢駅周辺の店で,不要な買い物をしてしまいました。今回,さすがにお客さんの入りは半分ぐらいでしたが,お昼のコンサートは,中心商店街の消費の拡大に貢献しているのではないか,と思ったりしました。

PS. 「昼間っからショスタコ」というのは賛否両論あったかもしれませんね。個人的には,やはりランチタイムよりは,やはり夜更けに合う音楽だと思いました。

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