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2013年3月

2013/03/31

オーケストラの日コンサート@石川県立音楽堂は楽器体験コーナーが盛況。いしかわ邦楽アンサンブル+ジュニアオーケストラ+OEKが共演。カウンターテナーの藤木大地さんとソプラノの小林沙羅さんのハモリ具合も最高でした #oekjp

年度末最終日の3月31日は「オーケストラの日」ということで,全国各地のオーケストラが「ファン感謝デー」的な演奏会を行っています。石川県立音楽堂では,このホールを拠点として活動している,いしかわ邦楽アンサンブル,石川県ジュニアオーケストラ,そしてOEKが登場しました。

ここ数年この演奏会では,楽器体験コーナーを充実させ,子どもたちの演奏の機会を増やしていますが,絶好のオーケストラ入門のイベントとなっていました。

いしかわ邦楽アンサンブルのステージでは,子どもたちが次々と色々な楽器を演奏しており感心しました。日本ハムの大谷投手ではありませんが,口上→太鼓→箏→三味線 を一人で何役もやっている子どももいたかもしれません。この日は,井上道義さんがナビゲーター役で,「次世代のためにも,邦楽器を演奏する子供たちも育てていかない」と語っていましたが,この演奏会に邦楽アンサンブルが出演することは有意義だと思いました。

続いて,石川県ジュニアオーケストラのステージになりました。今回の指揮者は昨年の「井上道義による指揮者講習会」の優秀者だった平川範幸さんでした(井上さんは「抜擢した」と語っていました。)。音楽堂で行っているイベントに繋がりがあるのは,とても良いことだと思います。

ラ・フォル・ジュルネ金沢2013のテーマに合わせるように,ビゼーのカルメン前奏曲とシャブリエの狂詩曲「スペイン」が演奏されました。どちらも響きがとても明るく,ラテン的な気分がよく出ていました。私の周りに座っていたお客さんも「上手やねぇ」としきりと感心していました。

休憩時間は30分と長く,楽器をあれこれ体験できるようになっていました。私は三味線と大鼓をやってみました(開演前はチェロも少し触ってみました)。子どもたちが,テキパキと大人に向かって指導しており,頼もしく感じました。人に教えるというのは,子どもにとっては自信につながるのではないかと思います。

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後半はOEKが登場しました。まず,先程ジュニアオーケストラで聞いたばかりのカルメン前奏曲が演奏されました。こうやって聞き比べると,やはり音の密度が違いますねぇ。それと音楽の流れが自然に流れ,有機的だなぁと感じました。さすがOEKと思いました。

続いて,カウンターテナーの藤木大地さんとソプラノの小林沙羅さんが登場しました。「オーケストラの日」と言いつつ,オーケストラは引っ込んで,チェンバロ伴奏でモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」の中の二重唱が歌われましたが,この演奏はこの日のハイライトだったと思います。お2人の声のハモリ具合が素晴らしく,ステージは陶酔的な世界に変わりました。井上さんは「エロい」「こういう世界が大好き」と語っていましたが,是非,モンテヴェルディの曲は,OEKの演奏会でも取り上げて欲しと思います。

# 調べてみると,来年1月のOEKのニューイヤーコンサートに藤木大地さんが登場するようですね。楽しみです。

その後はお2人が交互に登場しました。特に洞窟の中のエコーを表現したマリーニの作品がとても楽しめました。特にアナウンスはなかったのですが,舞台裏でエコー役のソプラノ(多分)とトランペットが演奏しており,とても面白い効果を出していました。

最後は小林さんの独唱で「フィガロ」の中のスザンナのアリアが歌われましたが,これはまさに「はまり役」だと思いました。是非,小林さんをスザンナ役にした「フィガロの結婚」の全曲をOEKとの共演で見てみたいと思いました。

最後は「フィガロの結婚」序曲で明るく締められました。

この日の公演は「オーケストラの日」公演ではなく,「オーケストラの火」公演となっていましたが,これは井上道義さんのアイデアだそうです。「オーケストラの火」を絶やさずに次世代に伝えていきましょう,という意図どおりの演奏会だったと思います。

2013/03/30

2013年度はOEK創立25周年の年。2013年度の予定が石川県立音楽堂&OEK情報誌「カデンツァ」で発表されました。 #oekjp 

2012年度ももうすぐおしまいですが,本日郵送されてきた石川県立音楽堂&OEK情報誌「カデンツァ」に来年度の予定が発表されていましたので,お知らせしましょう。

※ カデンツァには,来年2月に さだまさし さんの公演が記載されていましたが,未定とのことです。以下にも記載していましたが,削除しました(4月4日)

■OEK創立25周年企画
(1)県内縦断ありがとうコンサート・・・こまつ,西田哲学館,珠洲市
(2)8月3日,4日 ミュージックトレジャー探検隊・・・夏休み,音楽堂が遊び場に
(3)OEK25周年記念スペシャルコンサート
 9月7日 井上道義指揮,諏訪内晶子(ヴァイオリン)
  ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番,西村朗:鳥のヘテロフォニー

(4)9月17~29日 アシュケナージ指揮OEK,辻井伸行(ピアノ) 日本ツァー
(5)海外ツァー
8月10,11日 シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭2013 ミッシャ・マイスキー(チェロ),山田和樹指揮
8月13,15,16日 エストニア公演 ミケル・キュトソン指揮

■10月以降の予定(これまで未発表だったと思います)
10月6日 いしかわビエンナーレ秋の芸術祭 ハイドン:天地創造 ロルフ・ベック指揮OEK,シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭合唱団
10月26日 Mシリーズは ベートーヴェン・チクルスになります。まずは井上道義指揮の第1番と第7番。それに過去のコンポーザー・イン・レジデンスの作品が組み合わせられるようです。
10月30日 ファンタスティック・クラシカルコンサート 島田歌穂,石丸幹二
11月14日 PH ギュンター・ピヒラー指揮,ラドヴァン・ヴラトコヴィッチ(ホルン)
11月24日 OEK+瀬戸フィルハーモニー交響楽団合同演奏会 井上道義指揮,アレクサンドル・ヤコブレフ(ピアノ)
12月8日 クリスマス・メサイア公演 三河正典指揮
12月18日 ファンタスティック・クラシカルコンサート・・・オーケストラで贈る「エヴァンゲリヲン」監督,庵野秀明の世界
1月11日 PHニューイヤーコンサート 井上道義指揮
1月14日(金沢歌劇座) 泉鏡花原作のオペラ「滝の白糸」
1月16日 PH ラルフ・ゴトーニ指揮,ピアノ
2月23日 PH 山田和樹指揮 メンデルスゾーン;交響曲第2番「賛歌」
3月2日 カレッジコンサート
3月8日 M 井上道義指揮 ベートーヴェン:交響曲第4番,第5番+権代敦彦

■2014年4月~ 定期公演
マイスターシリーズ
6月7日 ベートーヴェン:交響曲第2番,3番 アレクサンダー・リープリヒ指揮
7月5日 ベートーヴェン:交響曲第9番 井上道義指揮

フィルハーモニーシリーズ
4月15日 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番,第3番 ゲルハルト・オピッツ(ピアノ),フィリップ・ベノルト指揮
6月12日 エンリコ・オノフリ指揮・ヴァイオリン,森麻季(ソプラノ)
7月25日 シューマン:ヴァイオリン協奏曲 井上道義指揮,郷古廉(ヴァイオリン)

2013/03/13

OEK定期,今回は後半だけ聞きました。古典交響曲は,アビゲイル・ヤングさんのリードによる申し分のない演奏。ボリス・ベルキン独奏のプロコフィエフは大家の風格 #oekjp

このところ仕事が忙しく,OEKの定期公演に行けるか微妙だったのですが,何とか後半のみ聞くことができました。時間的には,「ラ・フォル・ジュルネ」サイズの演奏会を聞いた感じになります。

行ってみると,井上道義さんがインフルエンザにかかり,十分なリハーサルを行えなかったということで,協奏曲以外は「指揮者なし,アビゲイル・ヤングさんのリード」という形での演奏になっていました。前半の演奏のことは分からないのですが,後半,特にメインのプロコフィエフの古典交響曲を聞いた印象では,「申し分なし!」でした。

もともと古典交響曲はOEKの十八番です。指揮者なしで演奏できるくらい何回も演奏している曲ですが,今回のヤングさんのリードによる演奏は,その集大成のような演奏で,演奏の力感,各楽器のソロと絡み合い,メリハリ...どこをとっても,お見事という安心して楽しめる演奏でした。ゆったりした楽章だと,あまりに穏やかにまとまっているところはありましたが,その伸び伸びとした健康的な演奏は,OEKらしさをストレートに表現していたと思いました。考えてみると,指揮者なしで古典交響曲を聞くのは初めてのことです。「さすがヤングさん&OEK」という演奏でした(そうなってみると,「指揮者あり」版との比較もしてみたくなりますが)。

今回からOEKのフルートの特任首席奏者に着任した工藤重典さんもしっかりと存在感を放っていました。工藤さんが出演する最初の演奏会にOEK十八番のこの曲が出てきたのも何かの因縁かもしれません。入団テストに見事合格という演奏だったのではないかと思います。

ボリス・ベルキンさんのヴァイオリン独奏,井上道義さん指揮によるプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番も神経質なところのない,たっぷりとした大家の風格の漂うような演奏でした。プロコフィエフについては,モダンでやや冷たい感触のある作曲家と思っていたのですが,聞いていてまろやかな暖かさを感じました。この曲については,先月,庄司紗矢香さんの演奏で聞いたばかりですが,すっかり古典になったような大家の演奏も良いなぁと思いました。

オーケストラの演奏については,先月聞いたロッテルダム・フィルのような大規模な編成よりは,OEKぐらいの編成の方が音に透明感があり,個人的には好きです。

終演後,サイン会があり,アビゲイル・ヤングさんとボリス・ベルキンさんからサインをもらってきました。ヤングさんに,「You worked very hard tonight」と言ってみたら,「本当にそう」と同時にとてもうれしそうな表情を見せてくれました。思わぬところで,OEKらしさをたっぷり味わえた演奏会でした。

PS. 北朝鮮で第9を指揮してきて,県議会等でも話題になった井上道義さんですが,今度はインフルエンザにかかってしまうということで,音楽以外のところで話題を集めてしまいました。北朝鮮の問題については,「ふつうの大人」ならば取らない行動だと思いますが,ある意味,芸術家で「ふつうの大人」の方が少ないと思うので,個人的には,それほど大騒ぎすることはないと思っています。ただし,オーケストラというのも「交響的」であるだけではなく「公共的」な存在ですので,その音楽監督ということを考えると,慎重さが必要だったと思います。

2013/03/06

OEK定期公演にエンリコ・オノフリ(EO)さん登場。大胆で緻密,軽やかで知的なバッハを堪能。OEKがEO風に変貌 #oekjp

先日のOEK室内楽シリーズに続き,エンリコ・オノフリさんがOEKの定期公演に登場しました。前回はヴィヴァルディ特集だったのに対し,今回はバッハ特集でした。演奏された曲は,ブランデンブルク協奏曲第3番,第2番,管弦楽組曲第3番ということで,バッハの有名曲中心のプログラムでした。

ただし,その音楽は,「がっちりした構築感のある音楽」というイメージのあるバッハではなく,非常に軽やかでセンスの良い演奏の連続でした。最初のブランデンブルク協奏曲第3番から,大変軽快でスピード感たっぷりでした。ただし,それが雑になることはなく,オノフリさんらしさがしっかり浸透した,緻密な音楽となっていました。第2楽章(楽譜的には音が2つだけだと思います)での桒形亜樹子さんのチェンバロの自在な雰囲気をはじめ,大変新鮮な演奏となっていました。

次にチェンバロ協奏曲第5番をヴァイオリン協奏曲としたものが演奏されました。この曲も大変魅力的でした。知らない曲かと思っていたのですが,第2楽章は何かの映画音楽で使われている曲ですね。オノフリさんのヴァイオリンのすっきりとした美しさが印象的でした。

前半最後のブランデンブルク第2番は,オノフリさんを含む,4人のソリストの演奏が見事でした。この曲はトランペットの難曲として知られていますが,ガブリエレ・カッソーネさんの音は非常にまろやかで,大変気持ちよく聞くことができました。何よりも素晴らしかったのが,他の楽器とのバランスの良さです。トランペットだけが突出することなく,濱田芳通さんのリコーダー,オノフリさんのヴァイオリン,OEKの水谷さんオーボエがそれぞれ見せ場を作っていました。

後半は唯一,ヴィヴァルディの曲が演奏されました。先日の室内楽シリーズの時も感じたのですが,オノフリさんの演奏でヴィヴァルディを聞くと,とても現代的に響きます。江原さんのヴァイオリン,カンタさんのチェロと一体となって,スリリングで自在な音楽を聞かせてくれました。

最後に管弦楽組曲第3番が演奏されました。トランペット3本が活躍するので,どこか,ヘンデルの王宮の花火の音楽のような雰囲気のある曲です。バロックティンパニの響きと合せて,明るく,祝祭的の気分いっぱいで始まりました。2曲目は,G線上のアリアと知られている「エール」ですが,この日は弦楽五重奏の形で演奏してました。オノフリさん一人で主旋律を演奏していたのですが,それがアドリブ風の音の動きたっぷりの独特の演奏でした。どこか,ゴルトベルク変奏曲のアリアを弦楽五重奏に編曲したような感じに聞こえました。この演奏もとてもセンスの良い演奏でした。その後の3曲はテンポの速い曲が一気に続きます。そのノリの良さも印象的でした。演奏会を締めるのにぴったりの勢いがありました。

オノフリさんは,各曲の結びの部分を「どうだ!」という感じで念を押すようなことをせず,わざと肩透かしをするように軽く絞めていました。大胆さとセンスの良さを同時に感じさせてくれる演奏の連続で,音楽堂の中はすっかりオノフリさんらしさに満たされました。Enrico Onofri風OEKといったところでしょうか。前回の室内楽公演と合せ,オノフリさんの求心力のすごさを実感できた1週間でした。機会があれば,EOさんには,是非OEKに再度客演して欲しいと思います。

2013/03/04

エンリコ・オノフリ ウィーク@金沢 今日はヴィヴァルディ特集。緻密でスリリングで知的な演奏の連続。素晴らしかったです。#oekjp

先週はマルク・ミンコフスキさんが石川県立音楽堂に登録しましたが,今週はエンリコ・オノフリさんが音楽堂で2回公演を行います。今日は「もっとカンタービレ」シリーズとして,エンリコ・オノフリさんのヴァイオリンを中心とする室内楽公演が交流ホールで行われました。演奏された曲はすべてヴィヴァルディの作品でした。

ヴィヴァルディと言えば「似たような作品ばかり」という先入観を持っていたのですが,今回演奏された曲については,1曲ごとに違った印象を持ちました(ただし,後から振り返るとなかなか思い出せないのですが...)。オノフリさんのヴァイオリンは,緻密さを感じさせる細身の音で,「たっぷりとした歌に溢れたイタリア」というイメージとは全く違うものでした。どの部分をとっても,知性とセンスの良さを感じさせてくれました。それでいて冷たい感触はなく,ヴィヴァルディの音楽に対する熱意を感じました。非常に集中してヴィヴァルディの音楽を楽しむことができました。

今回のプログラムは,オノフリさんのヴァイオリンと通奏低音によるソナタを核として,色々な編成の協奏曲を演奏するというものでした。前半はフルート,オーボエ,ファゴットを加えた編成,後半は弦楽器のみで演奏されましたが,1曲ごとに違った世界を感じさせてくれました。

前半の曲については,それほど激しい印象はなく,精巧な工芸品を愛でるような雰囲気があり,良い意味で期待を裏切られました。後半の終盤からアンコール(3曲も演奏されました)に掛けては,どんどんスリリングな演奏になり,OEKがイル・ジャルディーノ・アルモニコに変貌したような新鮮な演奏の連続になりました。

オノフリさんのヴァイオリンには,どこかギドン・クレーメルの演奏を思わせるようなところがありました。たっぷりとした音量で圧倒するのではなく,少々エキセントリックだけれども,人を引きつけるようなオーラがあり,演奏に集中させてくれます(足を浮かしたような感じで演奏するスタイルもクレーメルに似ているかもしれません)。このオーラは,OEKメンバー全体にも伝わっており,密度の高い演奏の連続となっていました。

近年オノフリさんは,指揮者としての活動もされていますが(3月6日のOEKの定期公演にも登場しますね),そのことが分かる気がしました。どの曲についても,オノフリさんが持っているイメージが,しっかりと形となって表れているようでした。その結果として,BGMとして聞き流すことのできないような,音楽の力を感じさせるような演奏の連続となっていました。

ただし,これはヴィヴァルディの作品の力にもよるのかもしれません。ハイドンの交響曲に駄作がないのと同様,ヴィヴァルディの曲も,実は名曲の宝庫なのかも?と再認識させてくれるような演奏会になりました。OEKメンバーは,オノフリさんの演奏にしっかりと合わせ,丁々発止のやり取りをしていましたが,今回の共演を通じて,大きな刺激を得ることができたのではないかと思います。3月6日のコンサートホールでの演奏会(今度はバッハ中心)も非常に楽しみになってきました。

PS.オノフリさんはヴァイオリンに白いマフラーをつけ,その先端を首に巻いて演奏していました。これがトレードマークになっているようですね。ただし,オノフリさんは,ヴァイオリンをアゴにほとんど付けずに演奏していましたので,このマフラーはヴァイオリンを安定させるための実用品としても役立っているのではないか,と思いました。

2013/03/02

第10回学生オーケストラ&オーケストラ・アンサンブル金沢 合同公演カレッジ・コンサート 120人編成での「悲愴」の響きは爽快。北欧音楽特集のOEKの演奏も魅力的でした。#oekjp

この時期恒例の,OEKと大学オーケストラの選抜メンバーが共演する,カレッジコンサートを聞いてきました。今回の指揮者は,学生並に若い指揮者の松井慶太さんで,金沢大学フィルハーモニー管弦楽団,金沢工業大学室内管弦楽団,富山大学フィルハーモニー管弦楽団の選抜メンバーと共演しました。富山大学のオーケストラがこのコンサートに出演するのは今回が初めてです。

演奏会は前半最初に,OEKメンバーが首席奏者になった形でシュトラウスの皇帝円舞曲が演奏された後,OEKのみで,グリーグとシベリウスの作品が演奏され,後半のメインプログラムとして,学生側が首席奏者となる形で,チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」が演奏されました。

ホールに入ってみると,ステージ上には椅子がぎっしり。今回は120人ぐらいの編成だったようです。この編成で聞く,皇帝円舞曲には,そのネーミングに相応しい華やかさがありました。全体にワルツとしてはちょっと真面目過ぎる感じがしましたが,若々しい清潔感がありました。松井さんは,非常に長身の指揮者で,とても明快な指揮ぶりで,安心感を感じさせてくれました。

その後,学生オーケストラは引っ込み,OEKのみでグリーグとシベリウスによる,弦楽を主体とした作品が4曲演奏されました。1曲目と比較してみると,編成は小さくなったのですが,やはりOEKの音は引き締まった音だなぁと感じました。北欧ならではの,ちょっとメランコリックな感じの曲が並んでいたのも良かったですね。徐々に,後半の「悲愴」へとつながっていく感じでした。

メインの「悲愴」は,冒頭のファゴットのソロが実に堂々としていて,大船に乗った安心感で聞くことができました。松井さんのテンポ設定は,全体にたっぷりとした感じで,学生オーケストラものびのびと演奏できたのではないかと思います。第1楽章では,展開部でのブラスの咆哮が気持ちよかったですね。こういう部分を聞くと,若い人たちの演奏は良いなぁと思います。

第3楽章のスケルツォ風の行進曲の部分は,全体的に安全運転という感じで,もう少し派手に爆発して欲しい気がしました。その中でさすがと思ったのが,OEKの渡邉さんのシンバルでした。喝を入れるような鮮やかさでした。

第4楽章は,3楽章の後に拍手が入るのを警戒するように,ほとんどインターバルなしで始まりました。この楽章では,弦楽合奏の鮮烈さ,ドラマを秘めた歌わせ方が印象的でした。

全体としては,重くドロドロとした感じはなかったのですが,学生らしいひたむきさや爽快感が伝わってきて,しっかり楽しむことができました。何よりも,年に1回,これぐらいの大編成で聞けるのがOEKファンとしても嬉しいことです。今回から富山大学が加わりましたが,来年以降の展開も楽しみにしたいと思います。

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