金沢蓄音器館でシューベルトの弦楽五重奏(全曲)をたっぷり楽しんできました。演奏はクワルテット・ローディ&カンタさん
本日は金沢蓄音器で行われた「モーツァルト室内楽の旅18」を聞いてきました。ただし,タイトルとは違い,OEKの首席チェロ奏者のルドヴィート・カンタさんを招いてのシューベルトの弦楽五重奏曲がメインでした。実は,このシリーズを聞くのは久しぶりだったのですが,モーツァルトの作品を最低1曲は演奏しつつ,ゲスト奏者の得意な曲を含めるというのがこのところの方針になっているようです。今回はこの大曲を目当てに聞きに行きました。
前半はモーツァルトの弦楽三重奏のための前奏曲とフーガ第3番というバッハ風の渋い曲が演奏された後,カンタさんと福野桂子さんのチェロ二重奏で,ダンツィ編曲によるモーツァルトのオペラの中のアリアなど5曲が演奏されました。モーツァルトのオペラと言えば,自由闊達な曲が多い印象がありますが,2人のチェロ奏者による語り合いのような演奏は大変味わい深いものでした。
後半はお目当てのシューベルトの弦楽五重奏曲がたっぷりと全曲演奏されました。最晩年に書かれたこの曲は,調性的にも長さ的にも,交響曲「ザ・グレイト」に該当するような作品です。個人的には自分が大学生だった頃から大好きな曲です。第1楽章の最初の方の響きを聞くだけで,懐かしさでいっぱいになります。ただし,金沢では実演で演奏される機会は非常に少ないと思います。
クワルテット・ローディとカンタさんは,大変じっくりとしたテンポでかみしめるように深い音楽を楽しませてくれました。椅子が木製なので1時間近く聞いていると,少々尻が痛くなりましたが,好きな曲をじっくり堪能できました。
演奏会後,外に出ると日中の暑さが納まっていました。これから秋になると,ますます室内楽の似合うシーズンになりますね。金沢蓄音器館の室内楽シリーズですが,次回はOEKのクラリネット奏者,遠藤文江さんが登場してクラリネット五重奏曲を演奏するとのことです。こちらの”五重奏”も楽しみです。
« 諏訪内晶子さん 来年3月にヴァシリー・ペトレンコ指揮オスロ・フィルと石川県立音楽堂に再登場 | トップページ | 泉鏡花オペラシリーズ 今年度は「滝の白糸」(千住明作曲による新作)が上演されます。記者発表が昨日ありました。 #oekjp »
« 諏訪内晶子さん 来年3月にヴァシリー・ペトレンコ指揮オスロ・フィルと石川県立音楽堂に再登場 | トップページ | 泉鏡花オペラシリーズ 今年度は「滝の白糸」(千住明作曲による新作)が上演されます。記者発表が昨日ありました。 #oekjp »
コメント