OEKのCD

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2013/10/26

OEK定期公演マイスターシリーズ,ベートーヴェン交響曲チクルス開始。1番,7番ともOEKの音!ホルンとトランペットが熱く吠える7番はまさに十八番の演奏(合計25番?)。一柳:イシカワ・パラフレーズも堂々と響いていました。# oekjp

2013~14年のOEKの定期公演マイスターシリーズは,ベートーヴェンの交響曲全曲のチクルスになります。その第1回目を聞いてきました。井上音楽監督のトークによると,マイスターシリーズは今後も,特定のテーマを切り口とした公演を並べるという方針とのことです。ラ・フォル・ジュルネを1年間に引き延ばしたようなイメージ,または,金聖響さんが大阪で毎年行っているシリーズを定期公演化した感じ,と言えそうです。

今回演奏されるのは,シリーズの最初ということで「第1番」。そして,OEKの十八番の第7番が演奏されました。どちらもさすがOEKのベートーヴェンという充実した演奏でした。どちらも,「石川県立音楽堂でのOEK」らしい音を聞かせてくれました。よく鳴っているけれども,粗くはなく,緻密で芯のある音です。

1番の方はOEKの場合,プログラムの最後に演奏することもあるのですが,今回は1曲目ということで,堂々とした風格を感じさせながらも,第4楽章の最後の音は,「おやっ?」と思わせるほどソフトに終わっていました。このフェイントに「さすが井上音楽監督,やるなぁ」などと思いました。

続いて,一柳慧さんの交響曲第7番 「イシカワ・パラフレーズ」が演奏されました。このチクルスでは,現代曲とベートーヴェンを組み合わせるのもコンセプトのようです。うまく組み合わさるのかな?とも思ったのですが,全然違和感を感じませんでした。

一柳さんの曲は,緩急が対比されていたり,ヴァイオリンとチェロのソロがシンメトリカルに出てきたり,とても構築的に出来ていると感じました。聞くのは2回目ですが,「立派な交響曲だ」と感じました。民謡風のメロディが出てたり,各楽器のソロが次々出てきたり,聞きどころも多い作品で,大いに盛り上がりました。

後半はベートーヴェンの7番でした。この曲は,OEKが本当によく演奏している曲ですが,それだからこそ,次々と違った解釈で楽しませてもらっている曲です。岩城さん時代から,4つの楽章のインターバルを置かずに演奏したり,楽章の間に別の曲を入れたり,色々な解釈で聞いたことがありますが,今回の演奏は大変正統だったと思います。

OEKらしい音は1番の時と同様でしたが,この日の演奏では,大変ゆっくりとしたテンポで演奏された2楽章が特に印象的でした。最初の低弦の響きからどこか虚無的な感じがあり,井上さんの得意とするマーラーの世界に近い印象を持ってしまいました。第3楽章から第4楽章にかけては,OEKらしい緻密な力強さと同時にライブならではの高揚感をたっぷり味わうことができました。特に鋭く吠えるようなトランぺットとホルンの音が強烈でした(この日,ホルン3本で演奏していました。これは初めて?)。

今回は,首席フルート奏者として工藤重典さんが参加していました。第1楽章の序奏から主部に掛けてのフルートの見せ場を工藤さんの演奏で聞けたというのも貴重でした。さりげなく,香るような音を聞かせてくれました。

さて,井上&OEKは明日は東京駅近くの JPタワーKITTEアトリウムで行われる,北陸新幹線金沢開業PRコンサート&いしかわ芸術祭に登場します。熱い熱い7番(第1楽章と第4楽章だけですが)を聞かせ,通りかかりの人々を驚かせて欲しいものです。

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