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2014/06/13

ヴァレリー・アファナシエフ ピアノ・リサイタル金沢公演 ベートーヴェン:ピアノソナタ30-32は,不機嫌・不愛想・不自然だけど大胆不敵で不思議な世界

昨日に続いて金沢は激しい雨。その中,連日演奏会に出かけてきました。本日は,ヴァレリー・アファナシエフのピアノ独奏による,ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30~32番の公演でした。金沢でこの3曲が演奏されるというのは非常に珍しいことです。まずは「この3曲を生で聞ける!」ということで,この演奏に行くことにしました。

この日の客層ですが,心なしか男性が多い気がしました。金沢市アートホールは,もともと小規模なホールですが,開演前男子トイレに列が出来ていたというのは過去にあまり経験がありません(変な話題で失礼しました)。アファナシエフは,ギドン・クレーメルとの共演で名前が知られてきましたが,私も含め,ややマニアックなお客さんが多かったのかもしれません。

演奏の方ですが,正直なところ,アファナシエフさんの演奏にはちょっとついていけない部分がありました。まず,ステージに登場して演奏し始めるまでの雰囲気が,いかにも不機嫌で不愛想です。30番については,もっとデリケートに神妙に始まると思っていたので,いきなり無造作に弾き始め,意表を突かれました。

ピアノの音は硬質で,堂々とした音で強く迫ってくるようでした。この音は素晴らしいと思ったのですが,演奏全体としては,どこか不機嫌さを鍵盤の上で発散し,故意に悪ぶっているような感じに思え,素直に楽しむことができませんでした。

基本的にテンポはかなり遅め。部分的に異様に遅くなる部分があり,細部を拡大して見せるようなところがあったのが印象的でした。各曲とも,速いパッセージでは,金沢弁で言うところの,ムタムタな感じの部分もあり,やや雑な印象を与える部分もありました。

ベートーヴェンの後期の作品については,理想の高みに向かって登っていくような静かな感動が満ちているのですが,アファナシエフさんの演奏には,そういう感じはなく,怒りや苦悩を鍵盤にぶつけているような印象を持ちました。各曲とも,演奏が終わった後,余韻を楽しむような素振りもなく,ブツっと終わっていたのにも驚きました。

アファナシエフさんは「普通」に演奏することに反発し,「不機嫌さ」「不自然さ」を意図的に演じているのではないかと思いました。こういった一筋縄では行かない雰囲気が,他のピアニストにない個性と言えます。

終演後,サイン会を行っており,その時,アファナシエフさんは結構笑顔を見せていたので,やはりステージ上では「不機嫌キャラ」を演じていたのかな,という気がしました。

というわけで,アファナシエフさんに対しては,単純に「良かった」「感動した」というよりは,「変な演奏だった」と言ってあげる方が喜ばれる(?)のではないか。そんな気がしました。

私自身,ベートーヴェンのこの3曲を実演で聞くのは初めてだったので,まずは普通の演奏で聞くべきだったのかもしれませんが,この日の演奏が強いインパクトを残したこと自体は,忘れられないと思います。

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