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2014年8月

2014/08/26

IMA環日本海交流コンサート ライジング・スターたちによる若手奏者たちによる華麗なガラ・コンサート。やはり神尾真由子さんの「揚げひばり」が絶品でした。 #oekjp

いしかわミュージックアカデミーも今年で20回目となります。それを記念して過去の受講生を含む若手奏者とOEKが共演する「IMA環日本海交流コンサート」が行われたので聞いてきました。

前半は昨年のIMA音楽賞を受賞した周防亮介さん,ミンギョン・キムさん,須藤梨菜さんの演奏,後半は金沢出身で昨年の日本音楽コンクールに3位入賞した竹田理琴乃さん,そして,最後に,IMA出身者で,昨年まで講師としても参加していた日本を代表するヴァイオリン奏者の一人,神尾真由子さんが登場しました。

演奏された曲は,ツィガーヌ,序奏とロンドカプリツィオーソ,ツィゴイネルワイゼン...など,ゆっくりした序奏の後に華麗に盛り上がる曲が中心で,若手奏者たちによる華麗なガラ・コンサートとなりました。

昨年のIMA音楽賞受賞者では,この前,ライジングスターコンサートで聞いたばかりの,ミンギョン・キムさんの,序奏とロンドカプリツィオーソが特に素晴らしいと思いました。艶のある音,鮮やかな盛り上げ方...新人らしからぬ安定度抜群の演奏でした。 周防亮介さんのツィガーヌも素晴らしい演奏でしたが,キムさんの方が聞かせ方の点では一枚上手という気がしました。

須藤梨菜さんのピアノによる,アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズは,前半の透明感あふれる雰囲気と後半の構えの大きな演奏との対比が鮮やかでした。竹田理琴乃さんの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」による変奏曲も,装飾的な音が華麗でしたが,やはり曲の格からすると,「アンダンテスピアナート...」の方がやはりゴージャス感があるかなと感じました。

そして最後に登場した,神尾真由子さんの演奏では, ヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」がお見事でした。この曲を実演で聞くのは,「もしかしたら初めて?」でしたが,「絶品!」と思いました。念入りに抑制された息の長い弱音が本当に素晴らしく,OEKの作り出す景色を背景にして,集中力に溢れる音の風景画を楽しませてくれました。

最後に演奏されたツィゴイネルワイゼンは,音量が一気に増し,脂の乗り切った音を聞かせてくれました。中間部でのしっとりとした部分で濃厚なヴィブラートを聞かせた後,再度は超高速で弾ききっていました。この部分ではOEKとの駆け引きがなかなかスリリングでした。

IMAについては,ラ・フォル・ジュルネ金沢ほどには,石川県民に知られてはいないのですが,20年に渡って継続的に実施し,成果を上げていることはもう少しアピールしても良いと思います。今回は,夏休みの平日の午後に行われたこともあり,親子連れのお客さんが多かったのですが,その意味で,もう少し大人が聞きに行きやすい時間帯にしてもらった方が良かったかなとも思いました(と書きつつ,今回はうまく休みが取れたのですが)。

それと,このコンサートに併せて今年のIMA音楽賞を発表しても良いのではないかと思いました。

2014/08/22

IMAライジングスターコンサート2014 今年も若いアーティストたちの充実の演奏を間近で楽しむことができました

いしかわミュージックアカデミー(IAM)の恒例の演奏会となっているライジングスターコンサートを聞いてきました。例年はかなり長いコンサートになるのですが,今年は出演者数がやや少な目で,2時間強の長さでした。

登場したのは若手のヴァイオリン,チェロ,ピアノ奏者と弦楽四重奏,ピアノ三重奏でした。会場の交流ホールは奏者を間近に感じることができるので,気力十分の若手奏者たちの演奏をじっくり楽しむことができました。

今回は8人・グループ,9曲が演奏されました。技術的な面については,私が書くまでもなく見事な演奏ばかりでしたが,その印象がそれぞれに違うのが面白いところです。特に印象に残ったのは,次の演奏です。

ミンギョン・キムさんによる老練といってよいほどの落ち着きと押し出しの強さのあったサン=サーンスのハバネラ,周防亮介さんによる思い切りよく引ききったミルシテインのパガニーニアーナ,若々しい伸びやかさに満ちた上野通明さんによるブラームスのチェロ・ソナタ第2番,ジヨン・イムさんによる丁寧さと強靭さが鮮やかに切り替わる序奏とロンド・カプリチオーソ

その中でいちばん完成度が高いと感じたのが最後に演奏された,ヴァイオリンの毛利文香さんを中心としたモーツァルトのピアノ三重奏曲第5番でした。古典派の曲らしい端正な雰囲気の中に瑞々しさが溢れていました。他の曲に比べると地味目の曲でしたが,全く物足りないところはなく,曲の良さがしっかり伝わってきました。

8月26日には今回登場した周防亮介さん,ミンギョン・キムさんを含む若手アーティストに加え神尾真由子さんが登場し,OEKと共演します。この日はうまい具合に休めそうなので,こちらも聞きに行ってみたいと思います。

2014/08/21

音楽堂室内楽シリーズ第2回いしかわミュージックアカデミーIMAチェンバーコンサート 今年も充実。ショーソンのヴァイオリン,ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲は隠れた名曲かも

OEKは現在夏休み中ですが,お盆が明けると,恒例のいしかわミュージックアカデミー(IMA)が始まります。その講師たちが登場する室内楽演奏会が,「音楽堂室内楽シリーズ」として行われたので聞いてきました。実は,このところ夏の甲子園の吹奏楽の演奏ばかりを聞いているのですが,久しぶりに生で聞く弦の響きはどの曲も瑞々しく,しっかりと癒されました。今回演奏された曲は,モーツァルトの弦楽五重奏曲第3番以外の2曲は,CDの数もあまり多くない珍しい作品でしたが,さすが「講習会の先生」の演奏ということで,どれも聞きごたえがありました。

最初に演奏されたプロコフィエフ/2つのヴァイオリンのためのソナタは,シン・ヒョンスさんとクララ=ジュミ・カンさんの二重奏でした。このお二人はIMAの受講生だったのですが,今年は講師として参加しています。IMAも第2世代の講師が増えてきているのは嬉しいことです。

プロコフィエフのこの作品は,どちらかというと渋い作品だと思うのですが,この2人による精妙かつ雄弁な演奏で聞くと,大変魅力的に感じられました。クールな気分が段々と解きほぐされてくるような絶妙のドラマを感じました。

モーツァルト/弦楽五重奏曲第3番ハ長調は,このジャンルの名曲として知られている作品です。OEKのヴィオラ奏者2名を加えての演奏でしたが,扇の要のような位置に居たチェロの毛利伯郎を中心に,大変スケールの大きな室内楽を聞かせてくれました。楽器間のバランスが素晴らしく,全体として落ち着いた気分がありました。その上に第1ヴァイオリンのミハエラ・マルティンさんがしっとりとした品の良さのある素晴らしい歌を聞かせてくれました。金沢だと,なかなか実演で聞く機会はない曲ですが,この曲がこんなに聞きごたえのある作品だとは思いませんでした。30分以上かかる大曲を存分に堪能しました。

後半は,レジス・パスキエさんのヴァイオリンとチュンモ・カンさんのピアノを中心として,ショーソン/ヴァイオリン,ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲が演奏されました。協奏曲と言ってもオーケストラが登場するわけではなく,弦楽四重奏がオーケストラの代わりになります。

CD,実演を通じて初めて聞く作品でしたが,大変親しみやすく,変化に富んだ曲で,全く飽きずに楽しむことができました。編成的には室内楽なのですが,聞こえてくる音楽は「確かに協奏曲」でした。フランス音楽らしく,響き全体として透明感と輝きがあり,オーケストラを聞いたような豪華な後味が残りました。

何よりもレジス・パスキエさんの存在感が圧倒的でした。ステージの真中に立って,ソリストとして熱いパッションの籠った音楽を聞かせてくれました。曲全体の指揮もしている感じで,この曲に対する思いの強さを感じました。この曲は,パスキエさんのお得意の作品なのかもしれませんが,今後,OEKの室内楽シリーズなどで違ったアーティストでも聞いてみたい作品だと思いました。

演奏後,拍手が鳴りやまず,アンコールで(想定外のアンコールだったと思います),この曲の第2楽章のシチリアーノが再度演奏されました。この揺れのあるメロディは本当に魅力的ですね。気持ちよく揺れながら,帰宅しました。

8月22日のライジングスターコンサート,8月26日の環日本海交流コンサートと今度は若手奏者中心の演奏会が続きます。こちらも楽しんできたいと思います。

2014/08/09

雨の合間を縫って第34回全日本医科学生オーケストラフェスティバル@石川県立音楽堂へ。大編成オケの魅力をしっかり楽しませてもらいました。

台風の影響で日本中どこも雨という一日でしたが,石川県立音楽堂で日本の医科大学のオーケストラのメンバーが集まって演奏する「全日本医科学生オーケストラフェスティバル」という演奏会が行われましたので,聞いてきました。このフェスティバルに参加している大学は,参加大学名を見た感じでは,国公私立を問わず「○○医科大学」という単科大学が中心で,医学部があったとしても例えば金沢大学は不参加でした。また金沢医科大学も入っていまでんでした。

というわけで,医科系の大学でも参加するかどうかは「任意」という感じでしたが,今回が第34回ということで,全国持ち回りの夏の恒例イベントになっています。また,このフェスティバルで演奏するオーケストラ名も「夏オケ」というニックネームで定着しているようです。

今回の主管大学は福井大学なのですが,なぜか会場は石川県立音楽堂でした。福井にはハーモニーホールという立派なホールがあるのですが,金沢のクラシック音楽ファンとしては,大編成のオーケストラ作品を楽しむことのできる良い機会となりました。

演奏された曲は,芥川也寸志/交響管絃楽のための音楽,ガーシュイン/パリのアメリカ人,ベルリオーズ/幻想交響曲の3曲で,いずれもオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)単独では聞くことのできないような作品ばかりでした。夏オケのみなさんは,合宿を行った後,本番に臨んでおり,今回はその総決算ということになります。ソロで聞くとちょっとアラが出る部分はありましたが,弦,管,打楽器とも,しっかり鍛えられており,申し分のない水準の高い演奏を聞かせてくれました。管楽器のメンバーの数が多かったので,「4管以上編成」という感じでしたが,熱さと同時にバランスの良さがあったのが素晴らしいと思いました。

指揮の松井慶太さんは,OEKと石川県内大学オーケストラの合同オーケストラを指揮されたこともありますが,どの曲も大変じっくりと聞かせてくれました。松井さん自身,大学生に近いぐらいの若い方ですが,熱狂的に音楽を煽るような部分はなく,充実したオーケストラの音色をしっかりと聞かせてくれました。

特に最後の幻想交響曲が素晴らしい演奏でした。オーケストラの音色がとても明るく,聞いていて,「この曲はやはりフランス音楽だなぁ」と思いました。2台のティンパニを4人で演奏したり,コールアングレと舞台裏のオーボエがやり取りしたり,舞台裏から鐘の音が聞こえてきたり,視覚的な面白さ,空間的な音の広がりもしっかり味わうこともできました。どの楽章も小細工をせずに,音をしっかり聞かせた後,最終楽章の最後の最後の部分で,シンバルを中心に気合いの一撃が炸裂し,非常に爽快に締めてくれました。

前半に演奏された2曲も楽しめました。芥川也寸志さんの作品を実演で聞くのは初めてでしたが,ソヴィエト連邦時代のプロコフィエフとかショスタコーヴィチのような雰囲気がある,大変分かりやすい音楽でした。1950年代の作品ということで,「皆,当時はこういう明るい未来を描いていたのかも」と思わせるようなところがありました。レトロとモダンが交錯したような面白さを感じました。それと,芥川さんならではの,同じ音型の繰り返し。これにはハマってしまいそうです。

「パリのアメリカ人」も,じっくりと演奏されました。曲想からすると,もう少しリラックスした感じがあっても良いかなとも思いましたが,その分,立派なクラシック音楽風のスケール感たっぷりの演奏になっていました。

アンコールでは,「幻想交響曲の後ならば,多分これかな?」という,ハンガリー行進曲が演奏されました。

金沢で「夏オケ」が演奏するのは今回が初めてだと思いますが,しっかりと楽しませてもらいました。来年以降は北陸新幹線が使えるようになるので,機会があればまた公演を行ってもらいたいと思います。プログラムに書かれていた過去の演奏記録には,バルトークの管弦楽のための協奏曲とかショスタコーヴィチの「レニングラード」とか金沢で演奏されたことのないような作品が入っていましたが,曲目次第では,他都市に聞きに行っても面白いかなとも思いました。

PS. 今回のプログラムのパンフレットですが,入場料700円にしては大変立派なものでした。そういえば,チラシもカラー印刷でした。さすが医科大だなぁと妙なところで感心しました。

2014/08/03

台北愛楽少年室内楽団&石川県ジュニアオーケストラ 文化交流コンサート。OEK,エンジェルコーラスも揃い盛り沢山な内容を楽しみました #oekjp

本日,石川県立音楽堂では夏休み企画として,親子で楽しめるイベントをいろいろやっていました。交流ホールでは「ふれあい伝統芸能ランド」として,日本の伝統芸能を気軽に体験できるイベントを行っていましたが,私の方はそちらの方には参加せず,台北愛楽少年室内楽団と石川県ジュニアオーケストラを中心とした「文化交流コンサート」を聞いてきました。台北のジュニアオーケストラと石川県のジュニア・オーケストラの共演ということになります。

台北愛楽少年室内楽団(どう発音するのか分かりませんが)は,少年という名前が入っていますが,女の子もたくさん入っているジュニア・オーケストラです。石川県とどういうつながりがあって,今回来日することになったのか不明ですが,台湾と小松の間には定期便がありますので,今後の互いの友好関係を強化するのが目的なのかもしれません。

演奏会はいくつかのコーナーに分かれていましたが,まず,台北ジュニアオーケストラ,続いて,石川県ジュニアオーケストラの単独演奏がありました。それぞれ,各国の民謡をモチーフにした曲を演奏していましたが,台湾民謡には,どこか懐かしい日本の唱歌のような雰囲気がありました。どちらのオーケストラも伸び伸びと演奏していたと思います。

石川県ジュニアオーケストラの方は,外山雄三の管弦楽のラプソディの終盤(つまり「八木節」)を演奏しました。この曲を聞くのは久しぶりでしたが,打楽器が和太鼓風に活躍するので,聞いていて血が騒ぐようなところがありますね。余談ですが,高校野球の応援ではアフリカンシンフォニーばかり使っているけれども,リズムが結構似ているので,八木節を使っても良いのではないかと思ったりしました。

石川県ジュニアオケの方は鈴木織衛さんの指揮でした。おなじみのグノーのファウストの第1曲に加え,コルンゴルトの「雪だるま」の一部が演奏されました。その夢見るような上品なロマンティックさは,コルンゴルト10歳の時の作品とは「信じられない」素晴らしさでした。

後半はまず,OEK単独でベートーヴェンの交響曲第7番の第1楽章が演奏されました。続いて,OEKエンジェルコーラスが加わり,「ビリーブ」と「花は咲く」が演奏されました。エンジェルコーラスの「やさしい声」が両曲の気分
によく合っていました。

その後,この日のハイライトのような感じで全員勢ぞろいで「小さな世界」演奏されました。ただし,ジュニアオーケストラのメンバーは楽器を演奏するのではなく,合唱で参加しました。1番は日本語,2番は中国語,3番は英語で歌うという趣向で最後はいろんな言語が混ざり合っていました。これはなかなか良い光景でしたね。

演奏会の最後は,両ジュニアオーケストラにOEKが加わった超大編成オーケストラでスッペの「軽騎兵」序曲が演奏されました。最初のトランペットのファンファーレから(何人トランペットがいたのだろうか?)気持ちよい音が鳴り響いていました。弦楽器の響きも厚く,大変聞きごたえがありました。

アンコールでは,ブラームスのハンガリー舞曲第5番が演奏されました。こちらもテンポの動きの大きな作品ですが,特に弦楽器がゆっくり加速していくような感じは大編成ならではだったと思います。

台湾は石川県のいくつかの高校の修学旅行のコースになっているようです。また,金沢ではIMAのような国際的な講習会も行っているので,これからも若い人たちによる音楽面での交流を進めていってほしいと思います。

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