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2014年5月4日 - 2014年5月10日

2014/05/06

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014最終日。本日も石川県立音楽堂は大賑わい。好天にも恵まれ,気持ち良い雰囲気でクロージング・コンサート。間近で聞く生声に酔わせてもらいました #lfjk

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014は,本日が最終日。夕方から行われたクロージングコンサートで終了しました。

金沢の場合,4月29日から「北陸エリアイベント」をやっていますので,丸一週間開催していた形になります。特に5月3日は「金沢独自企画」を丸一日行っていましたので,実質,5月3~5月6日の4日間は「朝から晩まで音楽漬け」の「熱狂の日々」だったことになります。

本日は,そのフィナーレ。例年通り大勢のお客さんを迎えて,幸せな気分で最終日を終えることができたのも,特に運営に当たっていた石川県立音楽堂の皆さんのお蔭だと思います。心から感謝したいと思います。
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さて本日の公演ですが,私は朝10:00から19:00少し前のクロージング・コンサートまでいました。

まず10:00から邦楽ホールで,「金沢オリジナルプログラム」でトリオ・エトワールのピアノ三重奏と竹多倫子さんのソプラノを聞きました。

この公演では,オープニングコンサートでも聞いた竹多さんの声の力に圧倒されました。コンサートホールで聞くよりもさらに迫力を感じることができました。竹多さんには,是非,来年以降もLFJKの主要メンバーとして参加してもらいたいものです。

その後,サイン会が行われましたが,こちらの方も大賑わいでした。様子を見ていると,竹多さんと一緒に記念撮影をしている人の姿が目立ちました。親類縁者・知人が多数来られていたのかもしれませんが,こういう雰囲気も,LFJKならではのアットホームさだと思います。実は,私も竹多さんとは全く関係がないわけではなく,私の母の友人が竹多さんのお母さんの知り合いです(結局,全くの他人ではありますが)。

金沢の場合,こういう関係は結構重要だと思います。「知り合いの知り合い」レベルだと金沢市民のかなりの人がつながるのではないかと思います。というわけで,吹奏楽であるとか,ピアノであるとか,プロのアーティストに交じって,地元の人が多数参加する音楽祭になっていることは重要だと思います。このことが,毎年安定的に盛り上がっているポイントの一つだと思います。

11:30からは,コンサートホールで,シューベルトの「未完成」と歌曲集のプログラムを聞きました。シューベルトといえば,数年前のLFJKを思い出しますが,管弦楽編曲版歌曲は「OEKの財産」のようなものなので,これも「金沢オリジナル企画」の一つかもしれません。ここではルイザ・アルブレヒトヴァさんとセバスチャン・ハウプマンさんも出演されました。このお2人は,クロージングコンサートでも大活躍でしたので,そちらで触れたいと思います。

三ツ橋敬子さん指揮OEKの演奏では,堂々と演奏された「未完成」も素晴らしかったのですが,個人的には「ロザムンデ」バレエ音楽第2番を聞けて,大変うれしく思いました。ロザムンデの音楽といえば,間奏曲第3番ばかり演奏されますが,このバレエ音楽第2番もとても良い曲で,自分が高校生の頃,何回も聞いていたことを思い出しました。

この公演の後にもサイン会が行われました。すっかり「サイン会の場所」も定着し,毎回賑わっていました。AKBには「会いに行けるアイドル」というキャッチフレーズが付いていますが,LFJKについては「アーティストに会いに行ける音楽祭」というのを「売り」にしても良いと思います。「そこで青島広志さんがマグカップを売っている。さっきは池辺先生を見かけた」「おっ今演奏していた人だ」みたいな会話を良く聞きました。ラ・フォル・ジュルネ金沢の場合,東京国際フォーラムのような広い場所でないことを逆手に取って,「有名人に会える」ことをセールスポイントにしても良いと思います。

13:00からは,邦楽ホールでモディリアーニ弦楽四重奏団を聞きました。この団体は,LFJKの常連として毎年のように聞いています。本当に素晴らしいグループだと思います。ドヴォルザークの「アメリカ」とドホナーニの弦楽四重奏曲第3番を演奏しましたが,どちらも当たりは柔らかいのにきっちりと引き締まった雰囲気があります。そして何より,彼らならではの”薫り”のようなものがあります。ここでもまたサイン会がありましたのでCDを購入して4人からサインを頂いてきました。いわゆる「イケメン4人」ということで,こちらも大賑わいでした。

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↑ この賑わいの中でサイン会。どうしても熱狂的な気分になりますね。「サインをもらおう,CD買おう」という声も聞こえてきたので,売上にも貢献している気がします。

14:30からは,コンサートホールで金聖響指揮OEK+工藤重典+ドミトリー・マフチンの演奏を聞きました。コンサートホールの公演のトリということになります。最初に演奏されたドップラーのハンガリー田園幻想曲は,「有名な曲だけれども実演で聞く機会は少ない」作品ですね。私自身,実演で聞くのは今回が初めてでした(日本でだけ有名な作品というのもその理由だと思います)。工藤さんのフルートは,音量が豊かで輝かしさがありました。こうやって聞くと,オペラのアリアのような構成の曲だなぁと思いながら堪能しました。

マフチンさんの独奏によるブラームスのヴァイオリン協奏曲の方は,マフチンさんの密度の高い音とOEKの正攻法の演奏とが絡み合うようなシンフォニックな演奏でした。ただし,マフチンさんについては本調子でないような気がしました。

コンサートホールの演奏が終わるたび,音楽堂前広場が大盛況になるのもLFJKならではです。この雰囲気がラ・フォル・ジュルネの大きな楽しみだと思います。
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↑毎回,こんか感じでした。まさにお祭りという雰囲気です。

その後,ムジカーシュというハンガリーの民族音楽アンサンブルの公演があったのですが,クロージングコンサートに備えてこれには行かず,少し早目に,開場待の列に並びました。

今年のクロージングコンサートは,井上道義さんが不在ということで,鈴木織衛さんの司会で進められました。この鈴木さんのトークはいつも素晴らしいのですが,今回の司会は特に素晴らしく,大変スムーズにコンサートが行われました。今回のポイントは,プラハ,ウィーン,ブダペストの三都にちなんだオペラ・アリアを聞くというもので,プラハで初演された「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロ(これはプラハで初演ではないけれども,プラハで人気があった作品)」,ウィーンのオペレッタの代表の「こうもり」,ハンガリーの作曲家レハールの「メリー・ウィドウ」などのアリアが演奏されました。
Closing
↑これはリハーサルの様子です。

今回登場した歌手は,ソプラノ3人+バリトンということで,やや変化に乏しいのかなと初めは思ったのですが,間近で聞くで,各ソプラノの違いを強く感じることができ,大変面白い経験をできました。特に素晴らしかったのは,ルイザ・アルデヒトヴァさんでした。声量が豊かな上,主役に相応しい華やかさや演技力がありました。特にカールマンの「チャールダーシュの女王」のチャールダーシュは魅力満点でした。

セバスチャン・ハウプマンさんとの「メリー・ウィドウ・ワルツ」でも酔わせてくれました。熊田祥子さんの方はもっと軽い声質ということで,音の通りの良くない交流ホールだとちょっと不利な面はありましたが,「こうもり」のアデーレを軽やかに聞かせてくれました。

個人的には,今回のつながりを生かして,アルデヒトヴァさんがハンナ役を歌う「メリー・ウィドウ」などを企画して欲しいと思います。クロージングコンサートには,今回のLFJKで井上道義さんの代役として大活躍した三ツ橋敬子さんも指揮者として登場しました。その躍動感あふれる指揮姿は,井上さんの代役としてぴったりだったと思います。バレエのような指揮ぶりの井上さんとは全く傾向は違いますが,躍動感あふれる指揮ぶりで音楽を鮮やかに表現できるという点で「是非またOEKを指揮して欲しい」と思いました。それと同時に,井上さんの指揮をまた見たいと思いました。

クロージングコンサートの最後は,「三都に加えて金沢」ということで,ドナウ川でもモルダウ川でもなく,浅野川にちなんだ曲として,今年初演されたばかりのオペラ「滝の白糸」の中のアリアが歌われました。登場したのが初演時の「白糸役」の中嶋彰子さんのカヴァー(代役)だったソプラノの木村綾子さんでした。そしてオペラの副指揮を務めていた沖澤のどかさんが今回は指揮をされました。

このオペラは大好評だったのですが,その上演のために貢献した二人に,こういう素晴らしい活躍の場を用意したことも嬉しいですね。特に木村綾子さんの歌は,大変迫力がありました。そして,最後にサプライズとして,合唱団がいきなり現れ,オペラの最後の曲を感動的に歌い上げてくれました。

私は開演までの「待ち時間」の中にリハーサルを聞いてしまったので,最後に合唱団が出てくることは予想していたのですが,多くのお客さんは,驚いたのではないかと思います。やはり「締めは合唱」なのかもしれません。

「メリーウィドウ」の「ヴィリアの歌」の演奏前,「この曲には有名なメロディが出てきます。私が合図をしたら一緒にハミングしてください」と鈴木さんから指示があり,みんなで「ムームムー」と歌ったのですが,この「シング・アロング」企画も面白かったですね。今年ヒットしている,ディズニー映画「アナと雪の女王」で,映画後,主題歌を皆で歌う「シング・アロング」が人気になっているそうですが,「クロージング・コンサートで一緒に歌う」というのも恒例にしても面白いと思います。

普通の演奏会で一緒に歌ってもらうのは難しい面がありますが,この交流ホールのような場所なら「ちょっと指導してもらえれば行けるかも」という気になります。ハミングで良いなら,結構色々な曲が歌えそうな気がします。

というわけで,実に和やかな雰囲気の中,クロージング・コンサートはお開きとなりました。祭りの後の一抹の寂しさを味わいつつも,元気をもらった人も多かったと思います。明日からまた仕事という人も多いと思いますが,3日分働くぐらいの元気は皆さんもらえたのではないかと思います。

Finale
↑終演後の赤いステージ

あとは井上道義さんのことが気になりますが,熱いメッセージを受け,是非来年のLFJKのクロージングコンサートではその姿を見たいと思います。
Message
↑井上音楽監督へのメッセージ。既に池からアヒルが多数溢れています。

Message2
↑あひる形カードも品切れとなり,「池」にダイレクトに書いている人もいました。

お祭りは無事終わりましたが,さてもう一人あの方を忘れていませんか?どうしているのでしょう(「ピーターとおおかみ」風)?というわけで,出口にペンギンがいました。来年は「公認」になるのでしょうか?こちらも注目ですね。
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PS.昨日,一昨日のように21:00が終演だとかなり疲労感が残るのですが,19:00前に終演だと,「心地よい充実感と疲労感」という感じになります。この形はなかなか良いのではないかと思いました。

今年の公演を見て感じたのは,「夕方以降のコンサートホール」公演は,満席にするのは難しいということです。逆に言うと,午後~夕方のコンサートホール公演は「新世界」人気はあったにしても,満席になりやすいと思います。

来年以降,新幹線が来て,県外の人がどれだけ増えるか次第ですが,現在のところ金沢市内を中心に北陸3県から音楽堂に日帰りで来ている人が多そうな気がします。私のように,家族から見放されている(?)ような人は別として,休日の夜は家族で食事でもという人も多いと思います(日曜日の夜に公演がないのと同じ理由)。基本的に有料公演は19:00ぐらいで切り上げ(その後は,交流ホール公演や音楽堂前で盛り上がってもらう。または,金沢の夜の街に流れてもらう),本公演を3日間にするというのもありかな,と思いました。

その他,思いついたのは,コンサートホール3階席の両サイド席の扱いです。この場所については,定期公演同様「当日券用スターライト席(500円)」とするのもありかなと思いました。

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演2日目 エリアイベントは雨のせいでさらに熱狂していました。#lfjk

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演2日目のエリアイベントの方は,雨が降ったこともあり,一部予定を変更していたようです。ただし,雨が降ると人が建物の中に集まってくるので,さらに熱狂度は増していた気がしました。

まず,JR金沢駅のもてなしドームです。このドームは次のように,地上と地下の2層構造になっていましたが,本日の昼頃は2層同時に演奏を行っていることがありました。
Motenashi

さらにさらに,JR金沢駅構内でもほぼ同時間帯に公演をやっていたので,ドームの中は正真正銘,音楽に溢れていました。井上道義さんのメッセージの中に「世界一ラ・フォル・ジュルネが似合う街」といった言葉がありましたが,駅の改札を出た途端,生の演奏が次々と聞こえてくるという「狂った状態」が「普通」なのは金沢ぐらかもしれません。

まず鼓門下では金沢大学吹奏楽団が演奏を行っていました。
Kindai

その頃,その真下の地下広場で,ジュニアオーケストラが演奏を行っていました。

その数分後,JR金沢駅構内では,金沢市立工業高校吹奏楽部が演奏を行っていました。堂々としたテンポの「双頭の鷲の旗の下に」は腹に浸みました。
Shiritukogyo

そした,その頃,鼓門下の地下広場では伏見高校と小学校の合同チームで演奏を行っていました。
Fushimi

その上の鼓門下では,今度はハンガリー・ジプシー・トリオが演奏開始。
Hungary

音楽堂内では,金沢名物,石川県筝曲連盟が演奏中。バリトンの門田宇さん(髪型が個性的)と「荒城の月」などを演奏中。
Koto

邦楽ホールでブラームスを聞いて出てきたお客さんは,いきなりの箏の演奏にびっくりだったかもしれませんが,この熱狂的な密度の高さがLFJKです。

その数時間後,同じ場所で,慶応義塾ワグネル・ソサィエティ男声合唱団が,応援歌などを歌っていました。「早稲田を倒せ」の部分で拍手をお願いします,と言ったところ,皆さん律儀に拍手をしており,やはり熱狂的に盛り上がっていました。
Keio

ワグネル・ソサィエティ男声合唱は,その後,コンサートホールでも公演を行いましたが,その時歌ったアンコールが,レハールの「メリー・ウィドウ」の中の「女,女,女」。なかなか洒落た(?)選曲ですね。

そして,井上道義さんへのメッセージボード。今日の終演時に見たら,ボードがさらに追加されていました。公演もあと1日です。
Inoue

2014/05/05

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演2日目,朝から晩までピアノを中心に11時間。V.ワーグナー,OEKのダンス・プロ,タタルスタン国立響,室内楽+能舞,ワグネルソサィエティ,ルーカス・ゲニューシャス(すごい!),マタン・ポラト,近藤嘉宏&OEK #lfjk

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演2日目は雨になりました。これまであまり雨の記憶がないのですが,JR金沢駅周辺はかえって”熱狂度”が高まっていたかもしれません。まず,鼓門下が”リバーシブル”仕様で雨の時は内側に向いて演奏できることを初めて知りました。この辺のエリアイベントは別途,ご紹介しましょう。

Tudumimon
↑前日までとは違って,ドームの中に向かって演奏していました。ドーム内に音が溢れていました。


本日の私のコースは,「ピアノ中心」でした。プログラムを選ぶ時はそれほど意識していなかったのですが,気づくとピアノばかり選んでいました。

朝10:00,金沢市アートホール。ヴァネッサ・ワーグナーさんによる目覚めのシューベルトの即興曲。この曲は大好きな作品ですが,実演でまとめて聞いたのは本当に久しぶりのことです。ワーグナーさんは,見るからに知的な雰囲気の方で,一緒に演奏されたヤナーチェクとリストの曲も含め,大変魅力的な演奏を聞かせてくれました。これから注目したいアーティストです。

11:00からは石川県立音楽堂コンサートホールへ。前日はOEKの公演には行かなかったので,本公演でOEKを聞くのはこれが初めてです。三ツ橋敬子さんの指揮による「三都の舞曲集」,簡単に言うと(?)”ダンス,ダンス,ダンス”プログラムでした。三ツ橋さんの指揮は昨日のドヴォルザークのチェロ協奏曲の時に比べると,もっとしなやかな感じで,スラヴ舞曲,ルーマニア民族舞曲,ハンガリー舞曲を生き生きと楽しませてくれました。サイン会でも大人気でした。
Mitsuhashi
↑ボランティアの方のTシャツの背中にサイン中の三ツ橋さん。サイン会に参加しやすいというのも,ラ・フォル・ジュルネ東京にはない,金沢の魅力かもしれません。

その後,昼食を食べながらエリアイベントめぐり。これは別途紹介しましょう。

13:30からは再度コンサートホールで,”謎の”タタルスタン国立交響楽団による「新世界」公演へ。この公演については,あえて前売り券を買わず,当日券で入ることにしました。密かに”ステージキャスト”席を狙っていたのですが,今年はこの席はなく,正真正銘の”立見”になってしまいました。

駅のコンコースあたりで立見をするのは,あまり気にならないのですが,ホール内の最後列で立見をするというのは,正直なところ少々辛いところがあります。自己責任の安い席(1000円でした)なので大きなことは言えませんが,やはり椅子が欲しいと思いました(私のお隣にいた年輩の方は結構辛そうにしていました。)。

この大人気の「新世界」公演ですが,演奏の方もかなり個性的でした。これはオーケストラというよりは,指揮者の責任だと思いますが,どうも音楽の作り方が単純というか雑な感じで,一言で言うと,音が大きくなるとテンポが速くなり,金管や打楽器が炸裂するという演奏でした。ある面,気持ちよかったのですが,「日本人の愛する新世界」だからこそ,もう少し微妙な表情を持った演奏を聞かせて欲しいと思いました。

14:45からは,金沢オリジナルプログラムの能舞と室内楽の共演でした。今回はリストのオーベルマンの谷のピアノ三重奏編曲版と能の共演でした。能については,やはり今回の簡単のリーフレットだけでは”どういうストーリーなのだろう?”という状況だったのですが,曲想が変化した途端に別の人物が出てくるなど,大変よく出来たパフォーマンスだったのではないかと思います。水上由美さんを中心とした三重奏も大変心地よい演奏を聞かせてくれました。

16:00からは,コンサートホールで金聖響指揮OEKを聞きました。最初に演奏されたスークの弦楽セレナード(抜粋)は,ドヴォルザークの弦楽セレナード”第2番”と言っても良いほど似た雰囲気の作品でしたが,何よりメロディが魅力的で大変気持ちよく楽しむことができました。ガランタ舞曲の方は,OEKの演奏で聞くのは久しぶりのことです。こちらも次々と出てくる魅力的な曲想を一気に楽しむことができました。

最後に「美しく青きドナウ」の男声合唱付き版が演奏されました。この曲だけは,佐藤正浩さんが指揮を担当し,慶応大学ワグネル・ソサィエティ男声合唱団が加わりました。男声合唱が加わると曲の厚みが一気に増し,熱い思いが伝わってくるようでした。それにしても...佐藤正浩さんは,松井秀樹さんによく似ていると思います。声もそっくりです。

17:15からは,またまた邦楽ホールに移り,前回のショパンコンクールで2位を受賞したルーカス・ゲニューシャスさんの演奏を聞いてきました。個人的には今日の公演の中でいちばんインパクトが強かったのがこの公演でした。ブラームスのピアノ・ソナタ第1番という若い時の作品だったのですが,何より打鍵に力があり,音を聞くだけで引き付けられました。バルトークの曲はさらに打楽器的な曲だったので,プロコフィエフあたりぴったりかも...と思って居たら,アンコールでそのプロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番の最終楽章が演奏されました。この演奏も強烈で,冷静な気分を残したまま,音の迫力だけが増していくという,一言で言うと「すごい」演奏でした。是非,また金沢で公演を行って欲しいと思います。

そろそろ体力的には限界に近づいていたのですが(やはり「新世界」公演で立見をしていたのが結構,足に来ていました),18:30からはブラームスのピアノ協奏曲第2番とリストの前奏曲をタタルスタン国立響とマタン・ポラトさんのピアノで聞きました。リストの方は,強烈に叩きまくる打楽器や大きく盛り上がる金管楽器の演奏を中心に気持ちよく楽しませてくれました。

ブラームスのピアノ協奏曲第2番は,実は私自身,実演で聞くのは今回が初めてでした。マタン・ポラトさんとタタルスタン国立響は,全く慌てることのない,堂々としたテンポでこの大曲を演奏しました。演奏時間は50分を越えていたと思います。というわけで,途中からボーッとした感じになってしまいました。ラ・フォル・ジュルネの魅力(?)として,「年に1回,体力の限界に挑む」みたいなところもあると思います。というわけで,3楽章などは,「夢か幻か」という能の世界のような感じになってしまいました。

それでもさらにもう一つ,公演を聞きました。20:00からの近藤嘉宏さんとOEKメンバーによるドヴォルザークのピアノ五重奏曲とリストのハンガリー狂詩曲第2番の演奏会です。リストの方はテンポの変化の大きい,大変生き生きとした演奏でしたが,近藤さんの演奏には,「やや弾きなれていないかな」という感じがありました。ドヴォルザークの方は,仲間と一緒になって挑む室内楽といった感じがあり,見事なチームワークと緊張感が共存した演奏を楽しむことができました。

今日は朝10:00から夜21:00まで石川県立音楽堂周辺に居たことになります。さすがに疲労困憊といったところですが,こういう状態になること自体が「熱狂」とした言いようがありませんね。

2014/05/04

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演1日目 合間を縫ってエリアイベントもハシゴ。本日は「合唱の日」 #lfjk

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演1日目。ラ・フォル・ジュルネといえば,ホール内だけでなくエリアイベントも楽しみたいですね。今日の16:00頃,あちこち回ってみました。

交流ホールでは「合唱の日」と題して,県内外からいろいろな合唱団が集まっていました。写っているのは名古屋少年少女合唱団です。
Nagoya

JR金沢駅でも合唱公演をやっていました。こちらは,珠洲児童コーラスティンクルベル&穴水児童コーラスリトルプラネッツの皆さんです。
Suzu

その後,ANAクラウンプラザホテルへ。La Musicaの皆さんが歌っていました。La Musicaさんは,確かハンガリーの曲をレパートリーにしているはずなので,今回のテーマにはぴったりですね。
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その他,慶應義塾ワグネルソサイエティ男声合唱団の皆さんもエリアイベントに登場していたはずですが,遭遇できませんでした。

その他,鼓門下ではLFJK名物の吹奏楽公演。今年は遊学館高校が大活躍です(本日は3回も公演)。明日は金沢市立工業などが登場します。もてなしドームで軽食を食べながら見ていたのですが,吹奏楽のパフォーマンスの動きの無駄のなさに感心しました。下の写真のような感じで,演奏しながら,次々と動きを変えていました。

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そして,本日も締めの「マンボのビート」で,「マンボ男子」が軽快でちょっと不思議なステップと掛け声を披露していました。

LFJKのキング・オブ・エリアイベントといえば,青島先生です。本日も三ツ橋敬子さん,クニャーゼフさんらのアーティストと競うように,「こっちにもいらしてね」とマグカップや書籍販売をされていました。

石川県立音楽堂入口に井上道義さんからのメッセージ。そして井上道義さんへのメッセージボード。アヒル型の台紙が嬉しいですね。#lfjk

石川県立音楽堂の正面入り口に,病気のため,今年のラ・フォル・ジュルネ金沢に出演できなくなった井上道義さんからのメッセージが掲示されていました。

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そしてその横に井上道義さんへのメッセージを掲示するボードがありました。井上さんといえば,アヒルということで,アヒル型の台紙が置いてありました。

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通りかかるたびに眺めていたのですが,どんどん枚数が増えていました。

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私も本日の終演時に1枚書いてきました。

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014 本公演開始。デュベ,広上淳一/京都市響,成田達輝,萩原麻未,ヴィルタスクワルテット,クニャーゼフ&三ツ橋敬子,石井楓子&OEKメンバー...今年も浸っています。#lfjk

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014の本公演が始まりました。石川県立音楽堂およびJR金沢駅周辺は例年通りの賑わいを見せていました。次の写真のような感じです。

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↑LFJKのエリアイベントに欠かせない筒井裕朗さんを中心とした四重奏が演奏中

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午前中の大阪桐蔭高校吹奏楽部のコンサートホールでの演奏も聞いてみたかったのですが,「連日だと体力が持たない」と思い,本日は午後からスタートしました。

まず,ジャン・デュベさんによるリストのピアノ曲集。リストのスペシャリストによる安心して聞ける演奏。特に自身の編曲によるハンガリー狂詩曲第19番がお見事。その後,サインも頂きました。

次に本日,いちばんの楽しみにしていた広上淳一指揮京都市交響楽団によるスメタナの連作交響詩「わが祖国」からの4曲。本来,井上道義さんが指揮するはずだったプログラムですが,思わぬ形で常任指揮者の広上さんが指揮することになりました。どの曲も非常にスケールの大きな表現で,京響のサウンドと音のドラマを存分に堪能しました。さすが広上さんという素晴らしい演奏でした。

アートホールに移動し,成田達輝&萩原麻未によるヤナーチェクとドヴォルザークの作品集。この公演では,まず成田さんの音の充実感に圧倒されました。音の迫力,切れ味がダイレクトに伝わって来ました。萩原さんの色彩感と包容力豊かなピアノとの相性もぴったりでした。大器2人による聞きごたえ十分の室内楽はでした。

その後はOEKの公演があったのですが,今回はそれには行かず,軽食を食べながら,エリアイベントをハシゴしました。これは別に紹介しましょう。

再度,アートホールに戻り,ヴィルタス・クワルテットの公演へ。スメタナの「わが生涯より」とバルトークの弦楽四重奏曲第3番という,やや辛口プログラム。バルトークの方は,非常に前衛的な響きで,何だか分からないうちにその切れ味に圧倒されてしました。「わが生涯より」の方は,スメタナの生涯を弦楽四重奏として描いたような作品。こちらも迫力たっぷりの変化に富んだ音のドラマになっていました。

コンサートホールに戻り,本日2回目の京都市交響楽団の公演。今度は三ツ橋敬子さん指揮でアレクサンドル・クニャーゼフさんとのドヴォルザークのチェロ協奏曲。クニャーゼフさんは,かなり没入して,熱い音楽を聞かせるチェリストで,三ツ橋さんは合わせるのが大変だったかもしれませんが,三ツ橋さんの方もそれに負けないアグレッシブな響きを作り,とてもスリリングな演奏となっていました。最後に演奏されたハンガリー狂詩曲第2番も起伏に富んだ,元気いっぱいの演奏でした。

三ツ橋さんの指揮ぶりは,動きに力感があり,腕が下から上へとダイナミックに動くことが多かったので,見ているだけで躍動感を感じました。明日午前中のOEKとの「ダンス・プログラム」は,井上音楽監督に負けないフットワークの軽さを見せてくれそうです。

本日の締めは邦楽ホールでの石井楓子さんとOEKメンバーによる室内楽。最初に石井さんが独奏した「ル・マル・デュ・ペイ」は,昨年出た村上春樹の小説で急に有名になった作品です。石井さんの演奏には,ミステリアスであると同時に清潔感があり,小説を読むような感じで,しっかりはまって聞いてしまいました。

後半のブラームスのピアノ五重奏曲は,OEKの首席奏者たち,特にアビゲイル・ヤングさんの熱い演奏に圧倒されました。今回はかなり前の席で聞いていたこともあり,一緒に演奏に参加しているような感じで聞いてしまいました。その分,石井さんのピアノはやや奥に引っ込んでいるように聞こえました。この辺はやはり年季の違いかもしれませんね。

というようなわけで,本公演1日目は,12:00から21:00まで9時間音楽堂周辺で音楽に浸ることができました。明日は10:00から始動予定です。

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