OEKのCD

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2014年1月26日 - 2014年2月1日

2014/02/01

OEK定期公演「ベートーヴェン交響曲集II」は,ラルフ・ゴトーニさん指揮。地味目の第6番「田園」と第8番の組み合わせでしたが,大変聞きごたえがありました。 #oekjp

2月最初のOEKの定期公演は「ベートーヴェン交響曲全集=マイスターシリーズ」ということで,ラルフ・ゴトーニさん指揮で,ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」と第8番という”地味目の2曲”が演奏されました。ベートーヴェンの交響曲といえば奇数番の方がよく演奏されますが,今回の演奏は,奇数番に負けない聞きごたえがありました。さすがゴトーニ&OEKという演奏会でした。

このシリーズでは,1曲だけ現代曲を入れるのが”ルール”になっているようで,今回はフィンランドの作曲家クーシストのレイカという作品が最初に演奏されました。現代曲といってもそれほど前衛的ではなく,「もしもジョン・ウィリアムスがフィンランドに来たら...」という感じのSF映画のサントラを思わせるようなところがありました。同じ音型を繰り返して,クールに盛り上がるようなサウンドはシベリウスに通じる”自然”を感じさせてくれるところがあり,前半に演奏された「田園」との取り合わせも悪くないと思いました(「田園」も結構,同じ音型の繰り返しの多い曲ですね)。

続いて演奏された「田園」は,ゴトーニさんの作る音楽が大変立派でした。どの楽章ももたれることのないすっきりした感じで演奏されましたが,オーケストラの音自体に自信が満ちており,しっかりとした安心感を感じました。特に各楽章の最後の部分では,じっくりとテンポを落とし,聞きごたえのある音楽になっていました。

後半の第4楽章と第5楽章は特に印象的でした。まず,嵐の部分では,コントラバスのクリアな音の動き,ティンパニの強烈な音(本当に気持ちの良い音でした),嵐が終わった後のざわざわした余韻などOEKの素晴らしさが出ていました。第5楽章はまず,アビゲイル・ヤングさんを中心とした弦楽器の音の素晴らしさに感動しました。ピュアな感謝の気持ちが湧き上がってくる,素晴らしいエンディングでした。

演奏会の後半では,第8番が演奏されました。曲の長さと知名度的には「田園」で締める方が良いのですが,今回の第8番はメインに相応しい立派さがありました。ゴトーニさんの指揮にしっかり反応して,第1楽章など,大変スケールの大きな音楽を聞かせてくれました。小気味よい第2楽章の後の第3楽章では,滑らかな主部と,室内楽的な気分に溢れたトリオとの対比が鮮やかでした。第4楽章も大変堂々としていました。最後の部分でのティンパニの乱れ打ちの後,ズドンと締めてくれました。

アンコールでは,ゴトーニさんお得意のアンコールが演奏されました。OEKとのCDにも収録されている魅力的な曲です。詳細はレビューでお伝えしましょう。

ゴトーニさんとの1週間がこれで終わりましたが,今回もまた充実した音楽を聞かせてくれました。今回の共演でOEKとのつながりは益々強くなったと思います。次回の共演ではどういうプログラムを聞かせてくれるのか,今から楽しみです。

2014/01/26

OEK&ラルフ・ゴトーニ・ウィーク始まりました。珍しいウェーバーの交響曲第1番は独創的な面白い曲。楽しめました。三重協奏曲は,急遽登場した水谷川優子さんを加えたゴトーニ・ファミリーによる堂々たる演奏 #oekjp

1月に入って2回目となるOEKの定期公演フィルハーモニーシリーズを聞いてきました。今回指揮者として登場したのは,ラルフ・ゴトーニさんです。ゴトーニさんは一昨年も同じ時期に来られて,フィルハーモニーとマイスターの両シリーズの指揮をされましたが(この時は室内楽公演にも登場していました),今回もまた両シリーズを指揮されます。マイスターの方は来週の土曜日なので,「ゴトーニ・ウィーク」ということになります。

マイスターの方は「ベートーヴェンの交響曲チクルス」ですが,本日の演奏会も前半はベートーヴェンの曲が取り上げられましたので,「チクルスの補遺」という感じになっていました。後半では,ウェーバーの交響曲第1番という,滅多に演奏されない曲が演奏されましたが,予想以上に面白い曲でした。

今回演奏された3曲ですが,コリオラン序曲がハ短調,三重協奏曲がハ長調,ウェーバーがハ長調というとで,全部,「ハ」で統一されていました。しかも,どの曲も180*年に作曲された曲ということで,時代的な統一感もありました。

ゴトーニさんは,毎回一ひねりのある選曲をされますが,今回もまた「さすが,なるほど」というプログラミングでした。

演奏の方も充実したものでした。コリオラン序曲はノンヴィブラートのすっきりとした音で始まりました。全曲はほの暗いトーンが一貫しており,重心の低い落ち着きと秘めたドラマを持った演奏になっていました。

続く三重協奏曲は,予定されていたチェロのヴォルフガング・メールホルンさんが急病のため,水谷川優子さんに変更になりました。奏者の交替の理由として「急病」という理由はよく聞きますが,今回は本当に直前に交替が発表されました。サイン会の時,水谷川さんにお尋ねしたところ昨日決まったとのことです。ちなみに「金沢にいらっしゃったんですが?」と尋ねたところ,ヴァイオリンのマーク・ゴトーニさんは「夫です」とのことでした。図らずも,ゴトーニさん+息子+その奥さん というファミリーな三重奏という形になりました。

演奏の方はやはり,マークさんのヴァイオリンの安定感のある美しさに比べると,水谷川さんのチェロの方はやや埋もれがちになっていましたが,その頑張りには盛大な拍手が送られていました。

この曲ですが,協奏曲のような感じで始まった後,ピアノ三重奏曲に変貌し,また協奏曲に戻る...という具合で,ベートーヴェンのこの時期の他の曲と比べると,曲全体としての大きな盛り上がりにやや不足する部分があるかな,と感じました。とはいえ,3人もソリストが登場する協奏曲というのは,やはり豪華ですね。ゴトーニさんの指揮とピアノの下で,たっぷりと楽しませてくれました。

後半のウェーバーの交響曲第1番は実演で聞くのは初めての曲でした。ウェーバーが20歳の頃の作品ということで,オーソドックスな交響曲からすると,「何か変?」という部分もありましたが,そこが魅力となっていました。例えば,第1楽章の第2主題(だと思います)は結構唐突に短調で出てきて,テンポが遅くなるのですが,そういった部分が「交響曲というより序曲」のような感じでとても新鮮でした。第4楽章の生き生きした楽想や,中間楽章でのオーボエの活躍など,同じく若書きの名曲,ビゼーの交響曲に通じる魅力があると思いました。ゴトーニさんの指揮はスケール感と同時に若々しさを感じさせるもので,この曲の魅力をしっかり伝えてくれました,

アンコールでは,シベリウスの「悲しいワルツ」が演奏されました。ゴトーニさんのお国モノということで,余裕たっぷりの指揮ぶりで,美しい5分間のドラマを楽しませてくれました。

ゴトーニさんは定期演奏会以外に1月30日のランチタイムコンサートにも登場します。今回もまた充実した演奏を楽しませてくれそうですね。

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