OEKのCD

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

« 2014年12月7日 - 2014年12月13日 | トップページ | 2014年12月21日 - 2014年12月27日 »

2014年12月14日 - 2014年12月20日

2014/12/20

金沢フレッシュコンサート20周年記念ガラコンサート。トランペット,トロンボーン,フルート,ヴァイオリン,ソプラノそしてピアノ...とバラエティに富んだ内容を楽しみました。ゲストの迫昭嘉さんのベートーヴェンも素晴らしい演奏

金沢市では「金沢フレッシュコンサート」というオーディションを合格した若手奏者たちが登場する演奏会を毎年行っています。20年前から行っているのですが,実は,これまで一度も行ったことがありませんでした。今回,その20周年を記念してガラコンサートが行われたので,出かけてきました。

お客さんの数は,少なめだったのが残念でしたが,ガラコンサートの呼称にぴったりの,バラエティに富んだ楽器による演奏を楽しむことができました。出演したのは前半4人,後半3人で,トランペット,ソプラノ,ヴァイオリン,フルート,バストロンボーン,そして,ピアノで,いずれも充実した内容でした。

登場した人の中には,北陸新人登竜門にも出演した方も数名いらっしゃいました。こういう形で地元アーティストの活躍の場が提供されるのは大変良いことだと思います。

最後にゲストとしてピアニストの迫昭嘉さんが登場し,ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第28番を演奏しました。実は,今回この演奏会を聞きに行こうと思ったのは,この迫さんの演奏がお目当てでした。ピアノ・ソナタ第28番は個人的に大好きな作品なのですが,これまでなぜか実演で聞いたことがありませんでした。今回,この曲をベートーヴェンを得意とする迫さんの演奏で聞くことができ,大満足でした。

第1楽章の透き通るような静かな世界,すっきりと引き締まった第2楽章の行進曲...重苦しいところはなく,力感と抒情性が生き生きとバランスよく融合していました。やっぱり良い作品だと再認識しました。

ところで,今回登場したピアニストの塚田尚吾さんですが....確か午後からは高岡で行われたOEKとの演奏会(こちらもガラコンサートでしたね)に出演されていたはずです。高岡と金沢をハシゴするというのもなかなかすごいと思います。

塚田さんの演奏によるリストの死の舞踏は,以前,ラ・フォル・ジュルネ金沢関連の演奏会で聞いた記憶がありますが,今回の演奏も素晴らしく鮮やかで,力感に溢れた演奏でした。もう十八番と言ってもよいレパートリーだと思います。

今回出演された方々は,フレッシュコンサートに出演後,さらに活躍の場を広げられている方ばかりでしたが,これからの活躍にも注目していきたいと思います。


2014/12/16

音楽堂室内楽シリーズ2014 第5回は小林道夫さんによるクラヴィコードの演奏会。演奏もトークも抑制の効いた穏やかさの中に知的な味わいが溢れていました。 

音楽堂室内楽シリーズ2014 第5回はベテラン鍵盤楽器奏者の小林道夫さんによるクラヴィコードの演奏会でした。過去,小林さんがチェンバロを演奏するのを聞いたことはありますが,クラヴィコードの演奏を聞くのは初めてのことでした。今回はこのクラヴィコードで,J.S.バッハとC.P.E.バッハという2人のバッハの作品を楽しむという趣向でした。

クラヴィコードは,ホールでの演奏会用の楽器というよりは,少人数向けの家庭内で使うのが相応しい楽器ということで, 通常のようにステージ上の奏者を客席で聞くというスタイルではなく,ステージ上のクラヴィコードを取り囲むように座り,同じステージ上で聞くという形でした。音楽堂のコンサートホールのステージの上に乗ること自体めったにないことですが,その上でクラヴィコードを聞くというのは,さらに珍しい経験だと思います。

今回の演奏会は,小林道夫さんのトークを交えて進められました。楽器のこと,両バッハの作品のこと,各作品の作曲にまつわるエピソードなど,次から次へと興味深い話題が続き,全く飽きることなく,クラヴィコード作品を楽しむことができました。

クラヴィコードの音量は,ステージ上で聞いていてもかなり小さいもので,どうしても耳を澄まして聞くという形になります。しかし,曲が進んでいくにつれて,段々と耳の方も研ぎ澄まされていくような感じになり,それほど気にならなくなります。小音量に耳の方が最適化されていく,といったところでしょうか。小林さんのトークの穏やかなトーンとの相性もぴったりでした。

演奏された曲の中では,前半の大バッハの曲も,それぞれ選りすぐりの曲で良かったのですが,後半に演奏された,これまでほとんど聞いたことのなかった,C.P.E.バッハの作品がどれも面白いものでした。クラヴィコードは,鍵盤楽器のくせにヴィブラートを掛けることができるのですが,その機能を生かしたソナタであるとか,ちょっとミステリアスな悲しみの表情をたたえたロンドであるとか,大バッハにない,しみやすい情感があると思いました。

クラヴィコードの場合,本当は「自分で演奏する」ぐらいの距離感がいちばん良さそうですが,この楽器の魅力の一端に接することのできた演奏会でした。

それにしても,小林道夫さんは,昔からお変わりがありません。かなりご高齢のはずですが,演奏もトークも,弛緩したようなところが全くなく,抑制の効いた穏やかさの中に知的な味わいが溢れていました。演奏自体に加え,そのユーモアのある冷静さにも感嘆しました。今回は,ほぼレクチャーコンサートという感じでしたが,小林さんのトークによる,今回のようなスタイルの(今度はチェンバロでもよいと思います)演奏会は,是非,シリーズ化してほしいな,と思いました。

2014/12/14

OEKと北陸聖歌合唱団による「メサイア」公演,今年は全曲。指揮の松井慶太さん,二期会の4人の独唱歌手ともに若手中心。見事に聞きごたえのある音楽を聞かせてくれました。 #oekjp

12月恒例のOEKと北陸聖歌合唱団によるクリスマス・メサイア公演。今年は「全曲」でした。北陸聖歌合唱団は60年以上も「メサイア」だけを歌っている合唱団ですが,昨年までとは独唱者が全員交代し,若手の松井慶太さんが指揮をされるなど,新しいスタートの一歩といった感じの全曲公演となりました。

演奏の方ですが,お見事でした。全曲を通じて奇をてらったような部分はなく,スケールの大きな音楽を聞かせてくれました。今回の演奏で特徴的だったのは,いくつかの独唱曲では,弦楽器のトップ奏者だけによる室内楽的な演奏となっていた点です。そういう緻密でインティメートな雰囲気と合唱曲の部分でのドラマティックな雰囲気とが合わさり,立体感のある,大変聞きごたえのある「メサイア」を聞かせてくれました。

それと今回素晴らしかったのは,独唱の4人です。二期会の若手のソプラノ:鈴木愛美さん,メゾソプラノ:小泉詠子さん,テノール:金山京介さん,バリトン:久保和範さん,どの方も非常に水準の高い歌を聞かせてくれました。独唱者の点では過去いちばん水準が高かったのではないかと思いました。

昨年までお馴染みだったソプラノの朝倉あづささんの歌も大好きだったのですが,今回の鈴木愛美さんの声は特に瑞々しく魅力的でした。石川県出身の小泉さんの声には,宗教曲に相応しい抑制された美しさがあり,第2部最初のアリアなどじっくりと聞かせてくれました。男声2人も安定感抜群で,若々しい声を聞かせてくれました。

北陸聖歌合唱団の皆さんは,例年よりも曲数が多く大変だったと思いますが,若い指揮者や若手独唱者に触発されるように,力強い声を聞かせてくれました。指揮者の松井さんは,東京混声合唱団の指揮もされている方ということで,合唱団からボリューム感だけでなく,明快で引き締まった声を引き出していたのではないかと思います。

演奏会の長さは,3時間を超えたので,さすがに疲れましたが,「メサイア」の全体像をしっかりと堪能することができました。

« 2014年12月7日 - 2014年12月13日 | トップページ | 2014年12月21日 - 2014年12月27日 »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック