OEKのCD

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2015/01/24

OEK定期公演 シュテファン・ヴラダー指揮のシャキッと締まった剛性感のあるサウンドはブラームスにぴったり。お見事でした。 #oekjp

今年最初のOEK定期公演マイスターシリーズはシュテファン・ヴラダー指揮による,ブラームスの交響曲第4番を中心としたプログラムでした。ヴラダーさんがOEKを指揮するのは今回が2回目ですが,前回はピアニストとして,「皇帝」も演奏していましたので,「指揮だけ」というのは今回が初めてということになります。

前回登場したときも感じたのですが,ヴラダーさんの指揮するときのオーケストラの音は,非常に強く引き締まり,(近年はなかなか定義しにくい言葉ですが)非常に「男性的」なサウンドになっていました。オーケストラがとてもよく鳴り,シャキッと締まった直線的な音の動きが素晴らしく,聞きごたえ十分でした。

音楽自体に安定感はあるのですが,ヴラダーさんの内に秘めている熱いものが自然に音の強さとなって表れているようで,何とも言えない躍動感のある音楽を作っているのも良いと思いました。

後半に演奏されたブラームスの第4番については,ホ短調という調整ということもあり,かなりセンチメンタルに演奏されることもありますが(そういう演奏も魅力的に響く曲です),この日の演奏は,非常にくっきりと,明確に演奏されていました。大変率直で,ヴラダーさんの思うような音楽が実現できていたのではないか,と思わせるような気持ち良さのあるブラームスでした。

これまで,ヴラダーさんについては,ピアニストとしての印象の方が強かったのですが,今後は指揮者としてのキャリアの方にさらに力を入れていくのかも,と思わせる見事なブラームスでした。

前半のハイドンも同様の強さと美しさのある演奏でした。今回演奏された83番「めんどり」はト短調なのですが,そういえば,前回OEKを指揮したときもモーツァルトの交響曲第25番,つまりト短調の曲を演奏していたな,ということを思い出しました。暗い情熱を感じさせるこの調性がお好きなのかもしれません。ヴラダーさんはすらりとした長身なのですが,演奏の方もその雰囲気を漂わせた,紳士的なものでした。

演奏会の最初に演奏されたのは,武満徹の「雨ぞふる」でした。この曲だけ系統の違う作品で,編成もかなり小さかったのですが,この曲では,見事にブレンドされた温かみのある音を作っていたのが印象的でした。最後の調性感のある和音が響いて,しっとりと落ち着いた気分になりました。

演奏後のOEKメンバーの指揮者をたたえるような動作も大変盛大で,ヴラダーさんの作る音楽にメンバーがしっかり共感していることが分かりました。ヴラダーさんには,是非,指揮者としてOEKへの再登場を期待したいと思います。

PS. この日ですが,公演プログラムが手違いで配布することができない,という珍しいことがありました。急きょ作った簡易プログラムで,ほぼ間に合ったのですが,OEK定期公演史上初めてのケースかもしれません。こういうハプニングも含め,演奏会というのは何が起こるかわからないのが面白いと思っています。

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