OEKのCD

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

« OEKの「メリー・ウィドウ」@金沢歌劇座は東京を舞台とした多国籍版。小川里美さんと小林沙羅さんの魅力を中心とした斬新で楽しいステージでした #oekjp | トップページ | OEK2015-2016定期公演ラインナップ速報版が発表されました。 #oekjp »

2015/03/03

今年の石川県学生オーケストラ&オーケストラ・アンサンブル金沢合同公演:カレッジコンサートはニールセン:交響曲第2番「四つの気質」がメイン。鍛え抜かれた素晴らしい音を聞かせてくれました #oekjp

石川県内の大学のオーケストラとOEKとが合同で演奏する「カレッジ・コンサート」が行われたので聞いてきました。このコンサートは,毎年,OEK単独では演奏できないような大き目の編成の作品が演奏されるのが楽しみです。今年はニールセンの交響曲第2番「四つの気質」という,演奏する機会の大変少ない,とびきりの作品が演奏されました。金沢だと,この機会を逃したら,二度と実演で聞くことはできないかもしれませんね(大げさ?)。

今回の指揮者は,近年,OEKを指揮する機会が増えてきている松井慶太さんでした。松井さんは大変長身の指揮者ですが,その音楽も大変スケールの大きなものでした。最初に演奏されたシベリウスの「カレリア」組曲は,じっくりとしたテンポで,ゆったりとした詩情を感じさせてくれるような演奏を聞かせてくれました。第1曲の最初の弦楽器のトレモロなどを聞いていると,「ブルックナーの交響曲か?」と思わせる感じでした。

2曲目はOEK単独の演奏で,ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番が演奏されました。ピアノは塚田尚吾さん,トランペットはOEKの藤井幹人さんでした。OEKは,この曲を頻繁に取り上げていますが,この日の演奏は,古典派のピアノ協奏曲のような,均整の取れた演奏だったと思います。特に塚田さんのピアノは,速いパッセージもスムーズに聞かせる軽快な演奏でした。その分,この曲の別の面である,ユーモアやアクの強さは少なかったので,ちょっと物足りない面もあったのですが,そのクールな味わいもなかなか良いと思いました。

後半はお楽しみの「四つの気質」でした。古代ギリシアの医者ヒポクラテス(「医学の父」と呼ばれている人ですね)は,人間の気質を「多血質」,「胆汁質」,「粘液質」,「憂鬱質」に分類したのですが,それを交響曲の各楽章の性格に当てはめたという大変面白いアイデアの作品です。

まず素晴らしいと思ったのは,第1楽章の最初の音でした。「短気で怒りっぽい胆汁質」の楽章ですが,オーケストラの音がビシっと締まり,鍛え抜かれた強靭な音を聞かせてくれました。この部分をはじめ,全曲を通じて,弦楽器が特に素晴らしいと思いました。合同公演を通じて,学生オーケストラもどんどん成長しているのではないかと思います。

第1曲目のシベリウスではOEKがトップ奏者,3曲目のニールセンでは学生側がトップ奏者になっていましたが(このパターンも毎回恒例ですね),コンサートマスターの学生の演奏フォームが,お隣に座っていたアビゲイル・ヤングさんを思わせるような力強い動作で,見事に全体を引っ張っていたのではないかと思います。

第2楽章は軽めの楽章でのんびりとしたムード,第3楽章はメランコリックな雰囲気。そして,第4楽章が「多血質」となります。交響曲の楽章に当てはめるならば,これしかないという配列ですね。

第4楽章は学生オーケストラが演奏するのに相応しいエネルギーがありました。途中,ティンパニがほとんどソロのような感じでロールを繰り返す部分がありましたが,見事に聞かせてくれました。ティンパニ奏者冥利に尽きるような曲だと思います。曲はクライマックスに向かって大きく盛り上がっていくのですが,最後の部分は,どこかのどかな感じで平和な気分で終わるのも面白いな,と思いました。

この日は平日の夜ということもあり,お客さんの入りはあまりよくありませんでしたが,滅多に聞けない「隠れた名曲」を楽しむことができました。この路線で,是非,来年もマニアックな路線で行って欲しいと思います。

« OEKの「メリー・ウィドウ」@金沢歌劇座は東京を舞台とした多国籍版。小川里美さんと小林沙羅さんの魅力を中心とした斬新で楽しいステージでした #oekjp | トップページ | OEK2015-2016定期公演ラインナップ速報版が発表されました。 #oekjp »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« OEKの「メリー・ウィドウ」@金沢歌劇座は東京を舞台とした多国籍版。小川里美さんと小林沙羅さんの魅力を中心とした斬新で楽しいステージでした #oekjp | トップページ | OEK2015-2016定期公演ラインナップ速報版が発表されました。 #oekjp »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック