金沢交響楽団第60回定期演奏会。ブラームス:交響曲第4番,シベリウス:カレリア組曲などをじっくりと楽しませてくれました。
今日の金沢は午前中から梅雨らしい天気で,小雨が降っていましたが,夕方から地元のアマチュアオーケストラ,金沢交響楽団の定期演奏会が行われるということで,金沢歌劇座に出かけて,聞いてきました。
今回聞きに行こうと思ったのは,数日前の北國新聞の記事に,数年前の北陸新人登竜門コンサートに出演した笠間芙美さんがホルンのエキストラで出演すると,書かれていたことと,ブラームスの交響曲第4番とシベリウスのカレリアを中心としたプログラムに惹かれたからです。
ブラームスの方は,月曜日に井上道義指揮OEKで交響曲第2番を聞いたばかりでしたが,金沢交響楽団の第4番にも違った良さがありました。指揮の大久保譲さんのテンポ設定は,やや遅めで,どの音もしっかり鳴らそうという誠実さを感じました。演奏の精度やバランスの点では,もちろんOEKにはかないませんが,そのじっくりとしたテンポからは,しみじみとした味がじわじわと感じられて来ました。各曲のクライマックスでの思い切りの良い鳴らし方も爽快でした。演奏が終わった後,大久保さんはいつも笑顔を見せていましたが,その雰囲気どおりの,音楽を演奏する喜びが作ってくるような演奏でした。
前半に演奏されたニコライの「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲とシベリウスの組曲「カレリア」も同様の演奏でした。特に「カレリア」の2曲目のバラードでの,たっぷりと息を吸い込んで歌うような感じがいいなぁと思いました。
ホルンの笠間さんは現在フィンランドのオーケストラのメンバーとして活躍されているということで,「カレリア」はを得意とされている曲かもしれません。第1曲「間奏曲」の最後の部分は,ホルンの高音で終わるのですが,ホルンセクションは見事に決めてくれました。
というわけで,とても良い雰囲気の演奏会でした。ちなみに明日の夜は,本日に続いて金沢歌劇座で金沢大学フィルのサマー・コンサートもあります。こちらも都合がつけば出かけてみたいと思います。
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