「春の祭典」まつり@石川県立音楽堂に参加してきました。ブーレーズ盤,グサビエ・ロト盤,小澤征爾(DVD)を聴き比べ。
7月18日のOEK定期公演では,日本センチュリー交響楽団との合同で,ストラヴィンスキーの「春の祭典」が演奏されます。恐らく,金沢で実演で演奏されるのは,今回が初めてだと思います。
そのプレ企画として,本日14:00から,石川県立音楽堂地下の音楽資料室で「春の祭典」のCDやDVDを聴き比べるイベントがあったので参加してきました。石川県立音楽堂楽友会主催で,山腰前館長の前置きに続いて,楽友会メンバーの進行で約2時間,「春の祭典」を色々と聞きました。
まず,最初に2年ほど前に「題名の音楽会」で「春の祭典」を特集した時の録画を観ました。次の内容です。
http://www.tv-asahi.co.jp/reading/daimei/3401/
「春の祭典」の聞きどころ,斬新なところなどを具体的に紹介していく内容で,今回の趣旨にぴったりでした。
その後,CDを2枚聞きました。まず,ピエール・ブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団(旧盤)で第1部,その後,グザヴィエ・ロト指揮レ・シエクルで第2部を聞きました。
この音楽資料室のオーディオ装置は音質が良く,自宅ではなかなか大音量で聞くことのできないフラストレーション解消になりました。スピーカーが沢山あり,臨場感たっぷりでした。
ブーレーズの演奏は以前から名盤として知られているもので,改めて鮮やかな演奏だと思いました。ただし,最新の録音と比較するとさすがに,ちょっと強音などでは濁りがあると思いました。
クサビエ・ロトの方は,次のCDです。
http://tower.jp/article/feature_item/2014/05/08/1101
ライブ録音とのことですが,あまりうるさい感じはせず,特に弱音部でのニュアンスの変化の聞きごたえがあると思いました。最新録音ということで,音質もこちらの方が立体感があると思いました。
その後,冒頭部をファゴットとバソンの聞き比べしました(デヴィッド・ジンマン指揮のCDの付録)。1913年の初演時はバソンで演奏していたとのことですが,バソンの方が少し明るくスリムな印象でした。
http://tower.jp/article/feature_item/2014/10/17/1106
最後は,小澤征爾指揮バイエルン放送交響楽団によるライブDVDで全曲を視聴しました。今から30年ほど前の演奏で,小澤さんはまだ指揮棒を持っていました。テンポの遅い部分はしっとりと,速い部分は明快に,という感じの完成度の高い演奏だと思いました。
というわけで,2時間ほどマニアックに「春の祭典」を楽しむことができました。今回聞いた演奏は,どちらかというとかっちりとまとまった感じの演奏が多かったので,もっと破天荒な感じの演奏が一つぐらい混ざっていても良いと思いました。
今回のようなプレイベントもなかなか楽しかったのですが,雰囲気としては,ちょっと「一見さん」は参加しにくい感じだったかもしれません。それと,CDをじっと聞くというのは,「どこを見ればよいのかな」という感じになります。ちょっと手間はかかりますが,パワーポイントで曲目やちょっとした解説を投影し,それに合わせて聞くというのも考えられるかもしれません。
いずれにしても,7月18日の「春の祭典」の合同演奏は楽しみですね。「梅雨明けの祭典」という感じの演奏を期待しています。
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