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2015年8月

2015/08/23

今年のIMAチェンバーコンサートは,松木さん,加納さん等のOEKメンバーとIMA講師陣の共演によるオール・モーツァルトプログラム。OEKファン的には「こういう演奏会が聞きたかった!」という充実の内容でした。 #oekjp

毎年8月に行われている,いしかわミュージック・アカデミー(IMA)の講師とオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のメンバーとの共による室内楽コンサートくを聞いてきました。この室内楽公演は,ここ数年ずっと行われていますが,今回は全部モーツァルトでまとめたのがポイントで,前半が管楽器入りの室内楽,後半が弦楽五重奏と大変バランスの良いプログラムを楽しむことができました。

OEKファン的に特に嬉しかったのは,前半の2曲でした。フルートの松木さやさんが加わったフルート四重奏曲第1番,オーボエの加納律子さんが加わったオーボエ四重奏曲が演奏されましたが,どちらも目が覚めるような鮮やかな演奏でした。曲の雰囲気が両曲とも似ており,ギャラントな第1楽章に続いて,たっぷり聞かせる第2楽章。最後に軽やかに飛翔する第3楽章と,2曲続けて聞くと,本当に良い組み合わせだと思いました。

続いてIMA講師のソジュン・シンさんのピアノとロラン・ドガレイユさんのヴァイオリンでヴァイオリンソナタK.376が演奏されました。これも楽しい演奏でした。ピアノのシンさんは,一見,「近所のピアノ教室の女の先生」といった雰囲気があるのですが(変な比喩ですみません),演奏の雰囲気にも包容力のある暖かさを感じました。ドガレイユさんの方は,ピシっと引き締まったナイス・ミドルといった雰囲気と演奏でした。が,どこかウィットを感じさせるところがあり,普通に弾いているのに微笑みが漂っていました。実に雰囲気の良いデュオでした。

後半は弦楽五重奏曲ト短調,K.516が演奏されました。小林秀雄が「モオツァルト」の中で取り上げて有名になった作品です。今回のメンバーは,第1ヴァイオリンがレジス・パスキエさん,第1ヴィオラがIMAの音楽監督の原田幸一郎さん,ということで,老練な味わいを感じさせてくれました。パーフェクトな演奏ではなかったと思いますが,この曲の持つ,凛としていながら,悲しみに耐えている感じがよく出ていたと思います。

弱音器付きで演奏されていた第3楽章での,悲しみの間のつかのまの安息といった平和なムード,悲しみくれてばかりは入られないと明るく疾走するような終楽章など,実に味わい深い演奏でした。

OEKメンバーが加わった室内楽公演では,モーツァルトの室内楽作品だけによるプログラムは意外に少ないので,「一度,こういう演奏会を聞いてみたかった」と改めて思いました。

それと,今回の公演を発展させて,OEKのオーボエ奏者,フルート奏者による,モーツァルトのフルート協奏曲第2番とオーボエ協奏曲(実は,この2曲はほぼ同じ曲)を組み合わせたプログラムというのを,ひそかに期待しています。クラリネット,ファゴット,ホルン...が加わった室内楽公演「MOZART!!2」というのもありだと思います。

2015/08/22

今年もいしかわミュージックアカデミー(IMA)のシーズン。未来のスターが揃うライジングスターコンサートを聞いてきました。辻彩奈さんのストラヴィンスキーとミンギョン・キムさんのドビュッシーが特に印象的でした。

いしかわミュージックアカデミー(IMA)の恒例の演奏会となっているライジングスターコンサートを聞いてきました。IMA出身者が国際的なコンクールで優秀な成績を上げるのは,すっかり「当たり前」になっており,今回出場した若手演奏家の中からも,未来のスターが登場することでしょう。

今回は次の方々が出演しました。
ヴァイオリン:吉田南,石倉瑶子,辻彩奈,スビン・イ,ドンヒョン・キム,ミンギョン・キム
チェロ:牟田口遥香,増山頌子
ピアノ:竹田理琴乃
ピアノ三重奏(岡本誠司,金子遥亮,森千紘)

例年通り,技術的に水準の高い演奏の連続で,将来有望な若手奏者たちの気合いの入った演奏を堪能しました。

この中で特に印象に残ったのは,前半最後に演奏した,ヴァイオリンの辻彩奈さんによる,ストラヴィンスキーの協奏的二重奏曲でした。初めて聞く曲で,必ずしも親しみやすい曲ではなかったのですが,鬼気迫るような演奏で,音の密度が非常に高い音のドラマをしっかり堪能させてくれました。

後半では,昨年に引き続いて登場したヴァイオリンのミンギョン・キムさんによるドビュッシーのソナタが聞きごたえ十分でした。音の鳴らし方のグレードが1ランク上という感じの堂々たる演奏を今年も聞かせてくれました。

最後にメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番からの2つの楽章が演奏されましたが,これも聞きごたえがありました。気合い十分の器楽曲がずっと続くとさすがに疲れてくるのですが,最後にメンデルスゾーンの曲が出てきて,「ようやく普通のクラシック音楽のコンサートになったな」,という感じでちょっとホッとしました。

もちろん,岡本誠司さん,金子遥亮さん,森千紘さんによる演奏も気合い十分だったのですが,メンデルスゾーンの室内楽曲の場合,技巧的な器楽曲に比べると,もう少し遊びの部分がある気がします。森さんのピアノの上で,岡本さんと金子さんのツートップが輝かしい音を聞かせ,演奏全体にロマン派らしい香りが漂っていました。やはり室内楽は良いと感じました。

明日はIMAの講師たちとOEKメンバーが共演するモーツァルトの室内楽曲集の演奏会がありますが,こちらも大変楽しみです。

2015/08/16

金大×京大ジョイントコンサート@金沢歌劇座 京大オケのプロコフィエフの交響曲第5番をはじめスケールの大きな作品を堪能

本日は,金沢大学と京都大学の学生オーケストラが合同でコンサートを行うということで,金沢歌劇座に聞きに行って来ました。前回,両大学の合同演奏会が行われたのはは5年前で,準備にあたっては色々苦労も多かったようですが,その成果が実った聞きごたえのある演奏会となりました。

プログラムは金沢大学フィルの単独演奏でドヴォルザークの交響曲第8番,京都大学交響楽団の単独演奏でプロコフィエフの交響曲第5番,合同でワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲が演奏されました。

京都大学交響楽団は,ラ・フォル・ジュルネ金沢に招待されたこともあるとおり,歴史と実力のある団体です(以(
,井上道義さんが「京都市交響楽団より巧かった時代もある」と語っていたのを思い出します)。その実力どおりの演奏を聞かせてくれました。

プロコフィエフの交響曲第5番が金沢で実演で演奏されるのは...もしかしたら今回が初めて?です。京大オケの音は,しっかりと練られており,この曲の持つモダンさやスケールの大きさをしっかり表現していました。特に第1楽章最後で,パーカッションを中心にフル編成の音が炸裂する,硬質な響きが気に入りました。

金沢大学の演奏するドヴォルザークの交響曲第8番も多彩な響きで盛り上がった第4楽章を中心に充実した演奏を聞かせてくれました。特に弦楽器のニュアンス豊かな演奏が素晴らしいと思いました。

最後に,両オーケストラ合同でマイスタージンガー前奏曲が演奏されました。こういう企画にぴったりの選曲であり,演奏でした。

その後,アンコールでレスピーギの「ローマの松」の「アッピア街道の松」が演奏されました。近年では,吹奏楽で演奏されることの方が多い曲ですが,大音量のクライマックスは暑気払いにぴったりでした。特に弦楽器の皆さんが大変楽しそうに伸び伸びと演奏していたのが印象的でした。

他県のオーケストラの合同演奏会というのは,何かと大変だと思いますが,是非また5年後に期待したいと思います。

2015/08/15

「OEKおしゃべりクラシック:夏休みスペシャル」竹田理琴乃さんによるキラキラと輝くショパンを楽しんできました

石川県立音楽堂の夏休み向け企画として,「OEKおしゃべりクラシック:夏休みスペシャル」が行われたので,家族と聞いてきました。午前と午後の2回,コンサートが行われたのですが,金沢市出身の若手ピアニスト,竹田理琴乃さんのピアノを聞くため,午前の部に参加してきました。

この演奏会は,OEKメンバーがトークを担当するということで,トランペットの藤井さんが竹田さんを紹介をした後,演奏会が始まりました。全体で45分ほどでしたが,その間にトークは入らず,ショパンのピアノ曲7曲をしっかりと聞かせてくれました。

竹田さんは今年の秋に行われるショパン国際ピアノコンクールに出場することが決まっています。2013年の日本音楽コンクール第3位入賞の実力者ですが,さらに演奏に磨きがかかっていると思いました。今回はノクターンop.27-2,エチュードop.10-4,op.25-5,op.25-7,華麗なる大円舞曲op.18,バラード1番,アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズが演奏されましたが,どの曲も安心して聞くことができました。

深い情感を感じさせてくれると同時に,聞かせどころではキラキラするような音を聞かせ,詩的でドラマティックが世界に浸らせてくれました。有名な華麗なる大円舞曲など,音楽の流れに乗りながらも,ニュアンスやテンポの変化が大変豊かでした。大変魅力的な演奏だと思いました。

特に最後に演奏された,アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズが素晴らしい演奏だと思いました。清冽な音楽が流れる前半,軽やかに音が飛び跳ねる後半。若々しさと同時にビシッと引き締まった見事な演奏でした。

竹田さんは9月10日に,ショパン国際ピアノ・コンクール用の曲を集めたプログラムで,金沢でもう一度リサイタルを行いますが,コンクールでの活躍を大いに期待したいと思います。

ちなみにショパン国際ピアノコンクールのサイトですが,次のとおり大変充実しています。

出場者一覧
http://chopincompetition2015.com/competitors

竹田さんのページ
http://chopincompetition2015.com/competitor/f7ff3c97-fc7b-4da5-b2b6-6e2e65b7c099
演奏の動画などにもリンクされているので,一度じっくり見てみたいと思います。


2015/08/08

今晩は石川県立歴史博物館で「デジタル掛け軸」。その前に「夕暮れコンサートin本多の森」で坪倉かなうさんのヴァイオリンと吉藤佐恵さんのピアノを楽しんできました。

兼六園周辺文化の森ミュージアムウィークとして,7月31日~8月9日にかけて,兼六園周辺の美術館や博物館などではいろいろなイベントを行っています。本日は石川県立歴史博物館の赤レンガの壁面にデジタル画像を投影する「D-Kデジタル掛け軸」が行われるということで,夕方から見てきました。

次のような感じで,見慣れた風景がアーティスティックに変貌していました。
P1010886_2

欲を言えば,音楽が流れている方がさらに雰囲気が盛り上がるかな,と思いました。それともう少し空が暗くなってからの方が鮮やかだったかもしれませんね。

今回はこのイベントの前に,「赤レンガ」の前で行われた,坪倉かなうさんのヴァイオリンと吉藤佐恵さんのピアノによるミニ演奏会を聞いてきました。野外での演奏ということで,マイクで音声を拡大し,ピアノの方は電子ピアノだったので,最初はちょっと違和感を感じましたが,段々と夕方の空気にしっかりとなじんで来ました。ドビュッシーの前奏曲集第1集の中に「夕べの大気に漂う音と香り」というタイトルの曲がありますが,ちょうどそんな感じですね。

マイクを通すと,細かいニュアンスの変化が拡大され,息の長い歌がさらにたっぷりと流れ,聞きごたえ十分でした。プログラムは,「星に願いを」に始まり,アルベニスやピアソラのタンゴ,そして葉加瀬太郎の「情熱大陸」と続きました。坪倉さんの演奏は大変堂々としていたのですが,トークの方も楽しいもので,全く退屈せずにあっという間に30分が過ぎました。

「デジタル掛け軸」の方は,上述のとおり「音なし」だったのですが,この際,坪倉さんのヴァイオリン演奏にあわせてイベントを行っても面白かった気がしました。

赤レンガの前でのクラシック音楽の演奏というのは,是非,今後も続けて欲しいと思います。

2015/08/02

全国アマチュア・オーケストラ・フェスティバル金沢大会@石川県立音楽堂。3日間の成果を聞かせる見事な演奏。特に井﨑正浩さん指揮の「カルミナ・ブラーナ」は感動的なほどの迫力

今年の全国アマチュア・オーケストラ・フェスティバルは,北陸新幹線開通記念ということで,金沢で行われました。このフェスティバルは,17年前も金沢で行われたことがあり,岩城宏之さんの指揮でマーラーの交響曲第1番「巨人」などが演奏されました。この時の会場は金沢歌劇座(当時の名称は金沢市観光会館)だったので,石川県立音楽堂で行われるのは,今回が初めてということになります。

このフェスティバルは,7月31日から始まっており,その練習の成果を最終日の8月2日に披露する形になります。オーケストラはAオケとBオケの2つに分かれています(「のだめカンタービレ」もこういう名前だった?)。それぞれ,ラフマニノフの交響曲第3番,オルフのカルミナ・ブラーナという,金沢では滅多に演奏されない曲が演奏されました。

その前に「歓迎演奏」として,石垣征山作曲「白山かんこおどり」を邦楽合奏+地元の合唱団で壮麗に演奏されました(強引ですが「歓迎=K」とすれば,これでAKB?)。

前半のAオケは,石川フィルハーモニー交響楽団の花本康二さんの指揮でラフマニノフの交響曲第3番を演奏しました。もしかしたらこれが金沢初演かもしれません。曲の方は,有名な交響曲第2番よりはとらえどころのない感じはしましたが,第2楽章での弦楽器の抒情的な美しさ(東京フィルの三浦章宏さんがコンサートマスターでした),最終楽章での大きな盛り上がりなど,聞き所が随所にありました。トレーニングの成果を十分に発揮した水準の高い演奏だったと思います。

後半のBオケは井﨑正浩指揮で,石川公美(ソプラノ),倉石真(テノール),萩原潤(バリトン),石川県音楽文化協会特別記念合唱団,金沢児童合唱団との共演で演奏しました。もともと石川県立音楽堂のステージはそれほど広くはないので,「ぎっしり」という感じになりました。総勢200名以上だったと思います。

カルミナ・ブラーナを聞くのは...多分2回目ですが,素晴らしい演奏でした。井崎さんの指揮ぶりは,何を表現したいのかが,見ているだけでしっかり伝わってくるような,分かりやすい動作で,オーケストラも合唱もそれにぴったりと反応していました。大人数が参加する曲なので,短期間でよくこれだけまとまったなぁと感動しました。逆に言うと,一年に一度,一生に一度の出会いだからこそ実現した燃焼度の高さだったのかもしれません。

有名な冒頭の曲は,最初の一撃からティンパニが強烈な音を聞かせ,それに火を点けられた合唱もオーケストラも壮絶な音を聞かせてくれました。生きた音楽を伝えたくてたまらない,といった感じのアッチェレランドがスリリングでした。部分的に見ると,粗はあったと思いますが,それが全く気にならない流れの良さと集中力の高さでした。

合唱団は,全国各地から集まったこの演奏会のための団体だったのですが,その「いろいろな人が参加している」という感じが,曲想に合っていると思いました。第3部には児童合唱団とソプラノが加わり,次々と違った光景が広がるような楽しさがありました。3人のソリストも,各キャラクターにあった,見事な歌を聞かせてくれました。特に第3部でのお馴染み石川公美さんの歌が大変魅力的でした。

終演後は,盛大な拍手が続き,アンコールとして,「おお、運命の女神よ」がもう一度,演奏されました。カルミナ・ブラーナ全体をもう一回全部演奏でいそう?と思わせる,エネルギーのある演奏でした。

かなり長い演奏会になったので,少々疲れましたが,アマチュアの力に感服,という大満足の演奏会となりました。

PS. この日ですが音楽堂コンサートホールの2階席全部が「関係者席」となっており,そのせいで1階と3階が超満員になっていました。3階席から見たところ,「2階の両サイドはガラガラ」。なぜ,2階席を開放しないのだろう?と疑問に思っている人が結構いました。この辺は今後,工夫が必要だと思います。

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