OEKのCD

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

« 金沢マラソンで市内が盛り上がる中,石川県立音楽堂ではオペラ「滝の白糸」の再演。初演時同様の金沢オリジナルの悲恋物語を堪能しました。 #oekjp | トップページ | ジョン・ウォルトハウゼンさんをゲストに迎えての「パイプオルガンの日」2回とも聞いて,パイプオルガンの多彩な音を浴びてきました。 »

2015/11/21

シャオチャ・リュウ指揮OEK オーケストラから自然な流れを引き出す美しい演奏の連続。谷口睦美さんのファリャはスペインオーラたっぷりの歌唱 #oekjp

11月のOEK定期フィルハーモニーシリーズの指揮者は,OEK初登場となる台湾出身の指揮者シャオチャ・リュウ(呂紹嘉)でした。リュウさんは,1988年のブザンソン国際指揮者コンクール優勝者で,現在,ヨーロッパの歌劇場などを中心に活躍されている方です。この日は,OEKが繰り返し演奏してきたベートーヴェンの交響曲第8番をメインに,メンデルスゾーン,ファリャ,ストラヴィンスキーと多彩な曲目が取り上げられました。

リュウさんについては,どういう音楽を作る方か全く予備知識がなかったのですが,室内オーケストラとしてのOEKとの相性は抜群で,どの曲についても,無理なく自然に流れる美しい音楽を聞かせてくれました。自然な流れといっても,OEKをしっかりとコントロールしており,「フィンガルの洞窟」の途中に出てくる美しい主題(後半,クラリネットがたっぷり聞かせるあの主題です)などは,ぐっとテンポを落とし,沈潜していくような凄いムードを出していました。そういった音楽の流れに作為的なところがないのが素晴らしいと思いました。

後半最初のストラヴィンスキー 弦楽のための協奏曲 ニ調などでも精緻かつ瑞々しい音楽をOEKから引き出していました。この曲は第2次世界大戦後,スイスのバーゼルの室内オーケストラのために書かれた作品ですが,どこか清々しさが伝わってきました。

前半の2曲目では,ファリャのバレエ組曲「恋は魔術師」が谷口睦美さんの独唱を交えて演奏されました。ファリャといえば,原色的な音色と強烈なリズム感を期待していたのですが,リュウさんの作る音楽には,他の曲同様,力んだところがなく,カッチリとまとまったクリアな音楽を聞かせてくれました。荒々しさや野性味はあまり感じなかったのですが,ファリャの音楽そのものの持つ,鮮やかなオーケストレーションを明快に再現してくれ,物足りなさは全くありませんでした。

対照的に谷口さんの方は,ステージに登場しただけでスペイン・オーラたっぷりでした。歌唱にもたくましさや豊かさがあり,リュウさんとOEKの作る音楽の上にスペイン風味をたっぷりと加えていました。

後半最後に演奏されたベートーヴェンの交響曲第8番は,過去,OEKが何度も演奏してきた曲ですが,無理のないテンポから力みのない,柔らかさを持った音楽を引き出していました。OEKメンバーも演奏していて気持ち良かったのではないかと思います。第2楽章の軽快さ,第3楽章のトリオでの自在さなど,どの部分も気持ちよく楽しむことができました。

アンコールでは,シューベルトのロザムンデの間奏曲第3番が演奏されました。これもOEKが何回も演奏してきたお得意の曲ですが,天国的な美しさのある素晴らしい演奏でした。

リュウさんは,どちらかというと地味な雰囲気の方でしたが,オーケストラをコントロールしつつ,無理なく美しい響きを引き出すような音楽作りをする点で,職人的な実力のある方だと思いました。ヨーロッパではオペラの指揮もされているということですので,機会があれば,もっと大規模な作品なども聞いてみたいものです。

« 金沢マラソンで市内が盛り上がる中,石川県立音楽堂ではオペラ「滝の白糸」の再演。初演時同様の金沢オリジナルの悲恋物語を堪能しました。 #oekjp | トップページ | ジョン・ウォルトハウゼンさんをゲストに迎えての「パイプオルガンの日」2回とも聞いて,パイプオルガンの多彩な音を浴びてきました。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/152606/62723353

この記事へのトラックバック一覧です: シャオチャ・リュウ指揮OEK オーケストラから自然な流れを引き出す美しい演奏の連続。谷口睦美さんのファリャはスペインオーラたっぷりの歌唱 #oekjp:

« 金沢マラソンで市内が盛り上がる中,石川県立音楽堂ではオペラ「滝の白糸」の再演。初演時同様の金沢オリジナルの悲恋物語を堪能しました。 #oekjp | トップページ | ジョン・ウォルトハウゼンさんをゲストに迎えての「パイプオルガンの日」2回とも聞いて,パイプオルガンの多彩な音を浴びてきました。 »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック