年末恒例,OEK&北陸聖歌合唱団のクリスマス・メサイア公演 今年は藤岡幸夫さん指揮。二期会のソリストとともに,堂々とした正攻法の音楽を聞かせてくれました。 #oekjp
12月恒例の北陸聖歌合唱団とOEKによるクリスマス・メサイア公演。今年の指揮は藤岡幸夫さんで,ソリストは,昨年同様,二期会所属の4人の歌手でした。抜粋版で演奏されましたが,「毎年外せない曲」がしっかり入っており,第1部の後半を中心に,一足先にクリスマス気分を味わってきました。
藤岡さんの指揮ぶりは,堂々とした楷書という感じで,ハレルヤ・コーラスなどでは,正攻法のパシッとした音楽を聞かせてくれました。最後のアーメン・コーラスになると,「いよいよ年末だな」というしみじみとした気分になります。この日の演奏も,力いっぱい盛り上がるというよりは,しみじみとした情感を感じさせてくれました。
今回のソリストの皆さんも素晴らしい歌を聞かせてくれました。バリトンは,予定されていた青山貢さんから久保和範さんに交替になっていましたが(久保さんの方が音域的には低いようでバスバリトンとなっていましたが),この久保さんの威厳のある声が特に印象的でした。第3部でのトランペットは,おなじみOEKの藤井さんでしたが,見事な音を聞かせてくれ,久保さんの歌をしっかり盛り上げていました。
ソプラノの平井香織さん,メゾソプラノの手嶋眞佐子さん,テノールの鈴木 准さんも,それぞれの「聞かせどころ」をしっかりと聞かせてくれました。この際,もっと沢山アリアを聞いてみたいなと思うくらいでした。今回の抜粋は,例年よりもちょっと曲が少なかった気もします。特にハレルヤ・コーラスの前にテノールの曲が入らなかったのは珍しいかもしれません。
メサイアに先立って,OEKエンジェルコーラスが合唱が加わって,こちらも定番となっている,クリスマス・メドレーが演奏されました。この榊原栄さん編曲のメドレーも,10回以上聞いていると思うのですが,すっかり欠かせない曲です。榊原さんの編曲にはゴージャスな気分があり,藤岡さんの楽し気な指揮ぶりにぴったりでした。「ジングルベル」での子どもたちの手の動作も元気よく,演奏会を大きく盛り上げてくれました。
今年の金沢の12月は,今のところとても穏やかです。「メサイア」が終わると,いよいよ歳の暮です。例年どおりアンコールの「きよしこの夜」に続いて,讃美歌が歌われてお開きとなりましたが,を平和に過ごせていることに感謝したくなるような演奏会でした。
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