OEKのCD

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2015年1月18日 - 2015年1月24日

2015/01/24

本日は演奏会をハシゴ。金沢大学フィルの定期演奏会。新田ユリさん指揮のシベリウス:交響曲第2番は熟練と若さが一体となった感動的な演奏。

今日は午後から石川県立音楽堂でOEKの定期公演を聞いた後,カフェで一息ついて,夕方からは金沢歌劇座に移り,金沢大学フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聞いていました。

今年の指揮は新田ユリさんで,メインで演奏される曲がシベリウスの交響曲第2番。新田さんは日本シベリウス協会の会長で,シベリウスの音楽をもっとも深く理解している指揮者の一人。これは何としても聞かねばなりません。

演奏はその期待どおりの素晴らしい演奏でした。曲の冒頭から地に足に着いた安心感があり,オーケストラがしっかりと鳴っているのが素晴らしいと思いました。第2楽章は,これまで地味な印象を持っていたのですが,大変雄弁な演奏でした。最初の低弦の動きなどにも,どこか深い意味が感じられ,何かの物語を聞いているようなドラマを感じました。中間部のほのかに光が差してくるような雰囲気の部分でのじっくりとした間の取り方なども印象的でした。

妥協のない速いテンポで演奏された第3楽章に続いて,第4楽章に入っていくのですが,まず,伸び伸びと演奏する弦楽器の響きに感動しました。最後の部分で響きが明るく変わるのですが,そこにたどり着くまでに何回も何回も暗い響きの音型が続きます。この部分でのとても丁寧で律義な演奏にも感動しました。最後に長調に変わるのですが,ここで音楽が薄っぺらくなるのではなく,トランペットをはじめとした響きが非常に高貴で,しっかりと抑制が効いていました。喜びをかみしめるように最後の最後で,ぐっと盛り上がる終わり方は,本当に素晴らしいと思いました。熟練と若いエネルギーとが見事に結晶した演奏でした。

前半はサン=サーンスの「死の舞踏」とチャイコフスキーの「白鳥の湖」の組曲が演奏されました。ここで特筆すべきは,コンサートミストレスの活躍でしょう。両曲とも,独奏ヴァイオリニスト名がクレジットされるぐらいのソリスティックな見せ場がある曲ですが,両極ともしっかりと聞かせてくれました。

躍動感のある「死の舞踏」も良かったのですが,「白鳥の湖」組曲でのシンフォニックなまとまりの良さのある演奏が大変聞きごたえがありました。途中,ソリスティックな部分で,結構大きな「事故」がありましたが,演奏の流れは全く動じることなく,全曲を通じて,力感のある音楽を堪能させてくれました。

金沢大学フィルの定期演奏会では,OEKが演奏できない曲を演奏してくれるので,毎年楽しみにしていますが,今年は,特に聞きごたえのある演奏会だったのではないかと思いました。

OEK定期公演 シュテファン・ヴラダー指揮のシャキッと締まった剛性感のあるサウンドはブラームスにぴったり。お見事でした。 #oekjp

今年最初のOEK定期公演マイスターシリーズはシュテファン・ヴラダー指揮による,ブラームスの交響曲第4番を中心としたプログラムでした。ヴラダーさんがOEKを指揮するのは今回が2回目ですが,前回はピアニストとして,「皇帝」も演奏していましたので,「指揮だけ」というのは今回が初めてということになります。

前回登場したときも感じたのですが,ヴラダーさんの指揮するときのオーケストラの音は,非常に強く引き締まり,(近年はなかなか定義しにくい言葉ですが)非常に「男性的」なサウンドになっていました。オーケストラがとてもよく鳴り,シャキッと締まった直線的な音の動きが素晴らしく,聞きごたえ十分でした。

音楽自体に安定感はあるのですが,ヴラダーさんの内に秘めている熱いものが自然に音の強さとなって表れているようで,何とも言えない躍動感のある音楽を作っているのも良いと思いました。

後半に演奏されたブラームスの第4番については,ホ短調という調整ということもあり,かなりセンチメンタルに演奏されることもありますが(そういう演奏も魅力的に響く曲です),この日の演奏は,非常にくっきりと,明確に演奏されていました。大変率直で,ヴラダーさんの思うような音楽が実現できていたのではないか,と思わせるような気持ち良さのあるブラームスでした。

これまで,ヴラダーさんについては,ピアニストとしての印象の方が強かったのですが,今後は指揮者としてのキャリアの方にさらに力を入れていくのかも,と思わせる見事なブラームスでした。

前半のハイドンも同様の強さと美しさのある演奏でした。今回演奏された83番「めんどり」はト短調なのですが,そういえば,前回OEKを指揮したときもモーツァルトの交響曲第25番,つまりト短調の曲を演奏していたな,ということを思い出しました。暗い情熱を感じさせるこの調性がお好きなのかもしれません。ヴラダーさんはすらりとした長身なのですが,演奏の方もその雰囲気を漂わせた,紳士的なものでした。

演奏会の最初に演奏されたのは,武満徹の「雨ぞふる」でした。この曲だけ系統の違う作品で,編成もかなり小さかったのですが,この曲では,見事にブレンドされた温かみのある音を作っていたのが印象的でした。最後の調性感のある和音が響いて,しっとりと落ち着いた気分になりました。

演奏後のOEKメンバーの指揮者をたたえるような動作も大変盛大で,ヴラダーさんの作る音楽にメンバーがしっかり共感していることが分かりました。ヴラダーさんには,是非,指揮者としてOEKへの再登場を期待したいと思います。

PS. この日ですが,公演プログラムが手違いで配布することができない,という珍しいことがありました。急きょ作った簡易プログラムで,ほぼ間に合ったのですが,OEK定期公演史上初めてのケースかもしれません。こういうハプニングも含め,演奏会というのは何が起こるかわからないのが面白いと思っています。

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