OEKのCD

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2016/05/21

ジャン・レイサム=ケーニック指揮OEK定期公演Mは,急遽代役で登場した若林顕さんのピアノとともに,初期ロマン派の作品を爽やかに表現 #oekjp

今シーズのOEK定期公演マイスターシリーズは,毎回,ショパンの管弦楽伴奏付きピアノ作品を核としたプログラムが組まれています。今回の第376回公演でも,ショパンの「ポーランドの歌による幻想曲」が演奏される予定だったのですが,菊地裕介さんが本人の体調不良により急遽出演がキャンセルになり,「ショパン抜き」に変更になってしまいました。

このこと自体は大変残念だったのですが,それを補うかのように,ジャン・レイサム=ケーニックさん指揮OEKと代役で登場した若林顕さんが熱のこもった演奏を聞かせてくれました。

前半は,ドビュッシー編曲のサティのジムノペディ(2曲)が演奏された後,シューマンのピアノ協奏曲が演奏されました。さらりと演奏されつつも,まどろむような「牧神の午後」的な後味を残す演奏はよかったのですが,他に演奏された曲と比べると,サティだけがちょっと中途半端,というか,違和感を感じました。当初のプログラムの「ポーランドの歌による幻想曲」との取り合わせを考えての選曲だったのでしょうか?

シューマンのピアノ協奏曲は,大変オーソドックスな演奏だったと思います。若林さんは,本当に急遽出演することになったようで,曲を仕上げるのがまず大変だったと思いますが,さすがという安定感のある演奏を聞かせてくれました。ただし,個人的にはこの曲については,もう少し屈折したような濃い味を期待していたので,少々物足りなさを感じましたが,この辺は仕方のないところかもしれません。OEKの演奏では,第2楽章中盤でのチェロパートの陶酔的な気分が素晴らしいと思いました。

急遽登場し,立派な演奏を行った若林さんに対する拍手が続き,アンコールでは,リストの「愛の夢」第3番が演奏されました。この曲での音の美しさとまどろむような気分が最高でした。こうやって聞くと,サティのジムノペディと巧い具合に対応しているなぁと思いました。

後半は,夏至を前にした「日の長い」季節にぴったりのメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」の抜粋が演奏されました。レイサム=ケーニックさんの意図としては,いちばん規模の大きな「序曲」=第1楽章,いちばん華やかに盛り上がる「結婚行進曲」=最終楽章。その間に,スケルツォ,間奏曲,ノクターンを挟むことで,交響曲的なまとまりをつくろうとしていたのではないかと思いました。

演奏は全体にキビキビとしており,フルートの松木さんをはじめとした木管パートが生き生きとした精彩のある音楽を聞かせてくれました。アビゲイル・ヤングさんを中心とした弦楽パートの引き締まった音も素晴らしく,初夏の雰囲気たっぷりの音楽になっていました。

最後,「結婚行進曲」で締めるというのは,この曲自体,実用音楽として親しまれ過ぎていることもあり,ちょっと軽い気はしましたが,びしっと揃った3本のトランペットを中心とした,新鮮味のある音楽は見事でした。

アンコールでは,ドヴォルザークのスラヴ舞曲op.72-2が演奏されました。演奏前に,「Ladies and Gentlemen...」とレイサム=ケーニックさんはお客さんに呼びかけていたのが,何かとても貴族的な雰囲気がありました。演奏の方は,熱い雰囲気でテンポを揺らす流れの良い演奏でした。

ソリストの急な交替というアクシデントはありましたが,「美しい5月」の休日の午後に聞くのにぴったりの演奏会でした。

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