OEKのCD

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2016/08/14

OEKおしゃべりクラシック 夏休みスペシャル! 鈴木織衛指揮石川県ジュニアオーケストラ,太郎田真理(語り)の「100万回生きたねこ」に感激。OEKエンジェルコーラスのモーツァルト,OEKメンバー他によるベリオも楽しい演奏

毎年この時期,朝日新聞,北陸朝日放送主催のOEKエンジェルコーラスと石川県ジュニアオーケストラが登場する演奏会が行われています。連日,暑い日が続いていることもあり,半分ほどは避暑(いわゆるクールシェアリングですね)を兼ねて聞きに行ってきました。

今回の特徴は,「いわゆるクラシック音楽」が入っておらず,動物の登場する,ナレーションまたは合唱入りの曲ばかりが演奏されました。いきなり,ルチアーノ・ベリオの作品番号獣番の中から3曲演奏されるなど,親子向け演奏会としては,かなり型破りの部分もありましたが,特に後半に演奏された,鈴木織衛さん指揮石川ジュニアオーケストラ,太郎田真理さんの朗読による「100万回生きたねこ」が素晴らしく,聞きごたえがありました。

ベリオの作品番号獣番は,20世紀に作られた木管五重奏曲ということで,かなり型破り作品です。今回は,きつね,ねずみ,猫などが出てくる曲が演奏され,5人のメンバーが楽器を吹きながら,セリフを言う(というか叫ぶ)という楽しいパフォーマンスでした。ただし,今回はコンサートホールで行われたこともあり,残念ながらセリフがはっきりと聞こえませんでした。この曲は編成的にも交流ホールか邦楽ホールで演奏する方が効果的だったかもしれません。

次に演奏された「こんにちはモーツァルト」は,おなじみ青島広志さんが,モーツアルトの色々な曲を編曲・再構成した合唱曲です。合唱はOEKエンジェルコンクールでしたが,この演奏では,歌うだけではなく曲のつなぎのセリフも担当していました。途中,ちょっとハラハラする部分もあったのですが,多彩な曲を生き生きと楽しませてくれました。

特に印象に残ったのは,デュエットで歌われた「すみれ」です。OEKエンジェルコーラスのメンバーの個人の歌唱力の素晴らしさも味わうことができました。

石川県ジュニアオーケストラによる「100万回生きたねこ」は,佐野洋子さん作のお話に,斎藤ネコさんが曲を付けたものです。まず,太郎田さんのナレーションが本当に素晴らしいものでした。明晰な発音で物語がしっかりと伝わってきただけではなく,全体的に落ち着きと凛とした品の良さがありました。太郎田さんは,過去何回か,OEKとナレーションで共演していますが,その実績どおりの見事な語りでした。

佐野洋子さんの原作については,タイトルは聞いたことはあったのですが,実は話を聞くのは今回が初めてでした。ネコが生死を100万回繰り返した後(成仏していない...という感じ?),本来の自分は「野良猫」であることを見出し,さらに人生の伴侶のネコを見つけます。そして,最後,この伴侶との別れを経て,寿命をまっとうする...こういった内容が,童話ならではのワクワクさせるようなタッチ形で展開していきます。

斎藤ネコさんの音楽も素晴らしいものでした。センチメンタルになり過ぎることなく,ちょっとクールさと透明感を感じさせるような,佐野さんのテキストにぴったりの音楽でした。ドラマ後半の盛り上がり,悟りのムードも素晴らしく...正直なところ,しみじみと感動してしまいました。鈴木織衛さん指揮石川県ジュニアオーケストラの演奏も,合宿の成果がしっかり出た,雄弁な演奏で,佐野さんのテキストの持つ,深さを実感させてくれました。

最後,この日登場したメンバーが勢揃いし,新実徳英「ぼくは雲雀」,杉本竜一「ビリーブ」という愛唱歌的になっている合唱曲が歌われて締められました。

今回は「動物」「おしゃべり」をテーマに,色々と工夫の凝らされたプログラムが取り上げられました。避暑のために出かけた演奏会でしたが,「100万回生きたねこ」を聞いて,「生きる」ということの喜びや悲しみについて,じっくりと考えることができました。これがいちばんの収穫でした。

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コメント

公演から半年近く経ちますが、先ほど初めて目にしました。過分なコメントを頂き恐縮です。大好きな絵本。多くの皆様に愛されミュージカル化もされた人気のこの絵本は、英語やハングル語にまで翻訳されるほどの現代の名作です。どの様な曲がつけられたのお引き受けする段階では全く分からず合わせまではかなり悩みました。しかし高く評価頂き有難うございました。とても嬉しいです。 2017 2月2日 太郎田真理

コメントをいただきありがとうございます。子供向けコンサートということで,実は,それほど期待していない部分もあったのですが,とても深い内容で,改めて名作だなぁと思いました。機会があれば,再演を期待したいと思います。

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