OEKのCD

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2016/09/17

OEK2016/2017定期公演シーズンはウラディーミル・アシュケナージ指揮で開幕。古典交響曲,武満,シューベルト+ジャン=エフラム・バウゼさんとのモーツァルト。OEKらしさ満載のプログラムを爽やかに楽しませてくれました #oekjp

2016/2017シーズンのOEK定期公演シリーズは,ウラディーミル・アシュケナージさんの指揮によるフィルハーモニーシリーズで始まりました。プログラムには,OEKの原点に立ち返ったような作品ばかりが並びました。プロコフィエフの古典交響曲は,設立当初以来,繰り返し演奏してきた作品。シューベルトの交響曲第5番もOEKの編成や規模にぴったりの交響曲です。モーツァルトのピアノ協奏曲は,OEKが取り上げる協奏曲的作品の核とも言えます。そして,岩城さんが繰り返し演奏してきた武満作品。

アシュケナージさんの指揮ぶりは,決してスマートな感じはなく,どこか慌ただしい感じもするのですが,出てくる音楽の方は,とてもまとまりの良い,中庸の美といった雰囲気を感じさせてくれるものでした。プロコフィエフの古典交響曲は,OEK十八番の曲ということで,出てくる音に特に充実感がありました。その中に暖かみが漂っているのがアシュケナージさんらしいところだと思いました。

続いて,ピアニストのジャン=エフラム・バウゼさんをソリストに迎え,モーツァルトのピアノ協奏曲第17番が演奏されました。バウゼさんは個性を前面に出すというよりは,オーケストラと一体となってアンサンブルを作っていくような感じで,第1楽章はやや大人しいかな,とも思ったのですが,特に第2楽章などで,フッと短調に変わる部分での味わい深さが素晴らしいと思いました。

第3楽章は変奏曲形式で,管楽器と絡んで音楽が進んでいくあたりディヴェルティメントの中の1つの楽章を聞くようでした。また,フィナーレの部分でテンポを上げる辺りは,オペラのアンサンブル・フィナーレを見るような楽しさがありました。というようなわけで,アシュケナージさんと一体となって,生き生きとしたモーツァルトを楽しませてくれました。

後半は,没後20年の武満徹の弦楽のためのレクイエムで始まりました。OEKの設立当初,この曲を初めて聞いた時,難解な曲だなぁと思った記憶があるのですが,本日この曲を聞いて感じるのは,すっかり現代の古典なったなぁということです。もちろん晦渋さは残っているのですが,音にとげとげしい感じがなく,大変こなれた演奏だと思いました。OEKの積み重ねてきた歴史と同時に,自分自身の耳の変化も感じさせてくれる演奏でした。

プログラムの最後は,シューベルトの交響曲第5番でした。この曲で締めるというのは,いかにもOEKらしいところです。まず,音楽が瑞々しいのに感激しました。アシュケナージさんは,80歳近くですが,弛緩したところはなく,ストレートにこの曲の持つみずみずしさを伝えてくれました。アシュケナージさんの指揮の動作を見ていると,大巨匠というよりは,音楽が好きでたまらない少年,といった感じがします。その雰囲気は,シューベルトの交響曲第5番にはぴったりです。気持ち良い作品を気持ちよく聞かせてくれた素晴らしい演奏だったと思います。

アンコールでは,シューベルトの楽興の時第3番を弦楽合奏に編曲したものが演奏されました。こうやって聞くと,ロザムンデのバレエ音楽第2番によく似た感じになるなぁと面白く聞くことができました。

OEK2016/2017シーズン開幕の定期公演は,アシュケナージらしさとOEKらしさが融合した素晴らしい公演だったと思います。

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