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2016/09/04

坂口昌優ヴァイオリン・リサイタル。フランクのソナタを中心に素晴らしいプログラム。曲の美しさがストレートに伝わってきました。

8月後半から頻繁に演奏会に出かけており,少々バテ気味なのですが,本日もまた楽しみな演奏会があったので聞いてきました。金沢を中心に活躍している坂口昌優さんのヴァイオリン・リサイタルです。共演のピアニストは,おなじみの鶴見彩さんでした。

この演奏会については,何といってもフランクのヴァイオリン・ソナタを実演で聞けるというのが楽しみでした。この曲は,ヴァイオリン・ソナタの名曲中の名曲なのですが,金沢では,ヴァイオリン・リサイタルの数自体が少ないので,この曲を実演で聞く機会はほとんどありません。しかも坂口さんは,フランクの出身地であるベルギーに留学されていたということで,いわゆる「本場の演奏」を聞いてみたいと思い聞きに行くことにしました。

プログラムは,フランク以外に,同じくベルギーの作曲家であるイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ2曲,それにクライスラーのコレルリの主題による変奏う曲とモーツァルトのホ短調のヴァイオリン・ソナタが演奏されました。聞きたい曲満載の素晴らしいプログラムでした。

最初のクライスラーの作品は,序曲のような感じで非常に健康的に伸びやかに演奏された後,モーツアルトの短調作品が演奏されました。第1楽章での,ちょっとくすんだような音色,第2楽章の途中で絶妙の間を取って,ほのかに明るくなる感じなど,魅力的な作品が実に魅力的に演奏されました。

ベルギー系のヴァイオリニストといえば,アルテュール・グリュミオーという往年の名ヴァイオリニストがいます。この方もモーツァルトのヴァイオリン・ソナタを録音していたなぁ,といったことを思い出しながら,聞いていました。

イザイの無伴奏は,今回のプログラムの中では,金沢ではいちばんよく演奏されている気がします。特に第3番のバラードは,アンコール曲などでもお馴染みの曲です。第5番の方は,ちょっと捉えどころのない雰囲気があったのですが,その神秘的なムードが面白いと思いました。第3番の方は,非常にエネルギッシュな曲ですが,それでも乱れた感じにならず,ストレートに聞かせてくれたのが良かっと思いました。

後半は,お待ちかねのフランクのヴァイオリン・ソナタが演奏されました。前半の途中で,坂口さんのトークが入り,「この曲はこれからもずっと演奏されたい」と語っていましたが,現在の坂口さんらしい,誠実でストレートに曲の美しさを聞かせてくれる演奏だったと思います。個人的には,もう少し踏み外した部分があっても良いかな,と思う部分はあったのですが,曲は盛り上がるけれども,重苦しく,熱くなり過ぎない感じがこの曲のムードにぴったりだと思いました。この辺が「ベルギー的」なのかもしれませんね。

この曲以外でもそうだったのですが,鶴見さんのピアノの安定感と音の美しさも特筆すべきものだったと思います。フランクの場合,最終楽章をはじめとして,ヴァイオリンとピアノの対話のような部分があるのですが,息のぴったりあった演奏を聞かせてくれました。

金沢にもいろいろな作曲家のヴァイオリン・ソナタの名曲を実演で聞いてみたいという音楽ファンも多いと思うので,是非,今後の坂口さんの活動に期待したいと思います。

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